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HONZの「今週はこれを読め!」

こんにちは。栗下直也です。

忘年会シーズンですが、職場の忘年会に参加しない「忘年会スルー」がネット上で話題ですね。「仕事から逃げても、飲み会は逃げるな」を長らく信条にしてきた私ですが、考えてみれば職場の忘年会には出たことがないかもしれません。そんなことってあるんですかね。ええ、もしかしたら呼ばれていないんですかね、スルーしていたつもりがスルーされていたのかもと思う今日この頃ですが、みなさまお元気でしょうか。

さて、年の瀬。さきほど「仕事から逃げても、飲み会は逃げるな」を長らく信条にしてきたと書きましたが、実は今年に限っては「飲み会も仕事も来た球は全てふる」をモットーにしておりました。自ら振りには行かないが、飛んできたタマはとりあえず振る。これはHONZ関係者で(レビューみたことないけどw)東京工業大学教授の柳瀬博一さんの信条でして、年初に柳瀬さんから聞いて、私も取り入れてみたというわけです。

というのも、「大してタマは飛んでこないだろう」と思っていたわけですよ。ところが、なぜかスタンスを変えた途端、生業副業問わず、いろいろな方角からビュンビュン飛んできて、秋口は酒も飲まずにひたすら打ち続けていた気がします。「酒も飲めないなんて本末転倒だ」と韓国でマッコリ飲みながらぶち切れていたのも懐かしい思い出です。結局、飲んでしまったわけですが、いかにこれまでタマが飛んできそうな場所を本能的に避けていたかを思い知らされました。

飛んできたタマを打ち返したひとつが、懲りずに出る自著『得する、徳。』です。長い前置きの挙げ句、宣伝かよって話ですが宣伝です。メルマガで自分の宣伝するのは初めてかもしれませんが宣伝です。

なんとも怪しいタイトルですが、中身はもっと怪しいです。「えっ、そっちの世界にいっちゃったの」と思うかもしれませんが、渋沢栄一から株主至上主義、アリババ、密告アプリ、やよい軒まで、善行がポイントになる時代だからこそ徳の視点で考えてみました。真面目っぽい空気が漂ってきましたが、ロシアンパブでの論語の話で本書は始まるので気楽に読めるはずです。

今年のメルマガの私の担当は今回がラストです。お世話になりました。令和二年もよろしくお願いします。
今週もメルマガスタートです。

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今週の「読むカモ!」今週のレビュー予定です(変更されることもあります)


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