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HONZの「今週はこれを読め！」

こんにちは。栗下直也です。先週末、本棚の整理をしていたら、作家浅田次郎氏の『世の中それほど不公平じゃない』（集英社）が出てきました。

週刊誌に連載していた人生相談をまとめたものなのですが、読んだ形跡が全くありません。最近、「非美形は収入でも損をしている」という本を読んだ私としては、「世の中、思いっきり不公平じゃねーか」という思いが強まっており、本棚整理を中断して読まないわけにはいきませんでした。

たまたま開いたところが、「男と女」に関する相談の章で、貧乳に悩む女性に対しては「僕はおっぱい派じゃない。お尻派だ」と自らの嗜好を示し、ＡＶが彼女に見つかり悩む男性に対しては「正義はＡＶを見るあなたにある」と説き、イケメンが見つからないと嘆く相談者には「見てくれじゃない。愛があるかどうかだ」と助言します。

「おおおお。貧乳派でいつＡＶが家族に見つかってもおかしくない、イケメンじゃない私のための本か」と大感激したのは言うまでもありません。２年以上、放置していた一冊が、心のバイブルになりかねない勢いです。

「満足したし、整理を再開するか」と残りのページをぱらぱら捲っていたら、「酒癖の悪いブスは最悪である」ってフレーズが飛び込んできました。何回見ても「酒癖の悪いブスは最悪である」と書いてあります。「酒癖の悪いブスは最悪である」。先生、人間を見てくれで判断するのは信じられないと叫んでいたじゃないですか。やはり見た目っすかと笑いが止まらず、禁断のビールに手が伸びてしまい、積読の山と戦うことを放棄して今に至ります。

本棚の整理は良くも悪くも思わぬ発見がありますね。中断したままの私がオススメするのも変な話ですが、新年度を前にみなさんもいかがでしょうか。今週もメルマガスタートです。