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HONZの「今週はこれを読め!」

こんにちは。今週のメルマガの前文はメルマガ史上最大のグダグダ感に溢れております。「付き合えねーよ」と言う方はすっ飛ばしてください。今週もメルマガスタートです。

こんにちは。今となっては恥ずかしい話ですが、中学生の時、ばくち打ちに憧れて、作家の阿佐田哲也の作品をよく読んでいました。

正直、何も覚えていないのですが、彼は人生でのフォーム(型)の重要性についてよく言及していたことだけはかすかに記憶にあります。ギャンブルの才覚がないことは痛感しており、全く手を出さない生活を送っておりますが、実はレビューを書くのにも私なりのフォームがあり、今日まで守ってきました。

呑みながら書くです。

最初は選書でエロ系の本を多数取り上げていたのですが、根がエライきまじめなので「素面でこんな本のレビューを書くことが出来るか!(じゃあ、選ぶなよって話ですが・・・)」と呑み始めたのがきっかけです。と、それっぽい理由を挙げてみましたが、単に締め切りギリギリの前日の深夜に書いていたので、晩酌は欠かせない私としては酒が入った状態で書き始めて、書いているうちに杯を重ねていただけかもしれませんが。

理由はともかく4年ほど、特別な理由を除けば守ってきたフォームを、一昨日、ついに破ってしまいました。

最近は選書があまりにも上品だからでしょうか。

呑みながら書くなんて世の中を読者をなめているのではと思うに至ったのです。

この考え自体が会社帰りの素面の時にふと頭に浮かんだので、あまりにアテにならないのですが、なめているかどうかを抜きにしても、加齢の影響か、呑みながら書いていたら、つい呑みすぎて、気持ちよくなって眠ってしまうことが少なくなく、呑んで書くスタイルの弊害が冗談抜きで見え始めたというわけです。

気づいたら午前6時頃で「本も読み終わってないのに、午前7時半の更新に間に合わない!」と半べそかいて書き出したり、そもそも更新の時間を過ぎても寝ていたり。

そんなわけで断酒して書いてみたのですが、結論としては、真夜中に意欲がみなぎりすぎてレビューどころではありません。

なぜか興奮がおさまらず、いきなり真夜中に風呂掃除を始めるわ、積ん読用の金融政策の本を読み始めるわ、読んでみたら意外に面白くて読了してしまい、午前四時頃にtwitterでつぶやくわ。現実逃避というよりは、思春期に初めてエロ本を買った帰り道の興奮状態が一晩中続いておりました。酒飲まないとめっちゃ時間を有効活用できるじゃんと35歳になり誰もが知っていることに気づき大感激。で、やたら元気だからいつでもレビューは書けると高をくくっていたら見事に六時頃寝てしまい、更新に間に合わないという失態につながったわけです。

酒さえ呑んでいたら、けだるさに包まれ、一連の行動に対しては面倒さが勝り、取り組むわけがありません。風呂にカビが生えようとも、レビューを書くだけで精一杯です。いや、呑んだらそもそも寝るって話だろ。って、この前文はどこに行くのでしょうか。着地点が見えません。

実は現在、火曜夜。メルマガはいつもは発刊当日の水曜早朝に書いているのですが、今回は呑みながら書いているのが原因でしょうか。氷結レモンの空き缶でトーテムポールができそうです。やはりフォームを崩すとろくなことがありません。

さて、こんなグダグダの前文にお付き合いしていただいた方にHONZらしく今週のオススメ本。『真説 経済・金融の仕組み 最近の政策論議、ここがオカシイ』。深夜に読み出した金融本がコレ。日銀の金融政策が再び注目を集めていますが、金融政策をサクっと理解できる本は多いけど、金融調節の実務が体系的にわかる本ってほとんどないのでは。金融理論からすれば「日銀ってなんであんな理解できないことしてんの」って思う人もいるかもしれませんが、疑問解決のヒントになるかも。調節実務と金融理論の乖離がわかる本です。ただ、amazonもhontoも売り切れなので、リアル書店にGO!

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今週の「読むカモ!」今週のレビュー予定です(変更されることもあります)


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