
塩田 春香
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たまに死者も出る、この特殊な趣味の行方は……?『こいわずらわしい』
「楽しくて読みやすいなあ~」と、のほほんと読み進めていると、突然鋭く心をぶっ刺してくる油断のならなさ。おもむろに登場するマイナー生物の生態。中毒性があるその筆致に、彼女の新刊が出たとなれば、それが恋愛コラムだろうが通販カタログだろうが、もう読……more
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楽しくて、切なくて、愛おしい『アレックスと私』
「全米が泣いた!」――ひと昔前のハリウッド映画の陳腐な宣伝のようだが、本書はアレックスの死によってまさに「全米が泣いた」場面から始まる。ニューヨーク・タイムズ紙をはじめ、さまざまなメディアが彼の訃報を伝え、著者のもとには多くの悲しみの声や励ま……more
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裸で出っ歯の珍奇なネズミが、人類を救う? 『ハダカデバネズミのひみつ』
「そんな珍奇なネズミだけで、一冊分もネタがあるの?」と、思われるだろうか。とんでもないことである。今すぐデバに伏して謝ってほしい。キョーレツな見た目にばかりに関心が向かいがちだか、じつはデバは、もしかしたら人類を救う可能性を秘めているかもしれ……more
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伝説の編集者に会ってきた! ――出版に、希望を探して
2020年02月17日「とりあえず加藤さんに会うことかな」 落ち込んでいたとき、成毛代表がかけてくれた言葉。加藤さん――加藤晴之さんは、講談社で数々の話題作を世に送り出した敏腕編集者。現在は個人事務所を構えて変わらず精力的な出版活動を行っている。でも、なぜ加藤さ……more
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「神保町」へ、ブラHONZしてきました
2019年11月24日はーい、こんにちは。好評だった箱根本箱に続く、2回目のブラHONZは、本の街・神保町です! 神保町といえば、世界最大の古書街で、たくさんの出版社が集まる、まさに本好きの聖地。第1回の箱根本箱に続き、私・塩田春香と足立真穂が、神保町散策&……more
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『史上最恐の人喰い虎――436人を殺害したベンガルトラと伝説のハンター』悲しき猛獣は、なぜ生まれたか?
チャンパーワットの人喰い虎――436人を殺害したとされる雌のベンガルトラの足跡を追い、ジム・コーベットという伝説のハンターとの対決を描いた記録である。また、トラが人喰いへと追いやられていった背景を丹念に検証した、社会派ノンフィクションの顔も併……more
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絶滅寸前のインド仏教復活!その立役者は……『世界が驚くニッポンのお坊さん 佐々井秀嶺、インドに笑う』
2019年06月23日本書で描かれるのは、今もそのインド仏教の頂点に立つ、佐々井秀嶺(しゅうれい)氏の生き様である。 1935年に岡山県で生まれ、32歳でインドに渡った。自殺未遂を繰り返した青年時代、劇的な出来事に導かれてインドに渡り、暗殺者につけねらわれな……more
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では、あの犠牲とは何だったのか?『生かされなかった八甲田山の悲劇』
日露戦争を前にした訓練で、厳冬期の青森県八甲田山麓に入った陸軍歩兵第五連隊が遭難。199人もの死者を出した、八甲田山雪中行軍遭難事故。大惨事の教訓は、その後の日本に生かされたのか? それが『八甲田山消された真実』の続編にもあたる本書のテーマで……more
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生きて帰らなければなりません、絵を描くために『無言館――戦没画学生たちの青春』
かれらは生きたかったにちがいない。生きて絵を描きたかったにちがいない。そうした思いが何十点も集まれば、きっと何か、ぼくたちの想像をこえた大きな声になってきこえてくるような気がする。--戦争で若くして亡くなった画学生たちの作品を全国の遺族から預……more
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ほら、あなたの隣にも! 見てびっくりのサイズ感『リアルサイズ古生物図鑑 古生代編』
2018年08月08日本書は古生物図鑑である。が、これまでの図鑑とは一味違う。とっくの昔に絶滅してしまった古生物たちが現代の私たちの生活シーンにこっそりと(時には堂々と)まぎれこむことで、「え、あの生物はこんなに大きかった(小さかった)の?!」というサイズ感をガツ……more
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『ほぼ命がけサメ図鑑』これが世界でただ一人・サメ専門ジャーナリスト・沼口麻子の生きざまだ! 番外編
2018年06月13日最後に番外編として、沼口さんのサメイベントに参加してきたレポートと、取材直後におこったシャーク・セレンディピティ体験、そして沼口さんのオススメ本を紹介します。番外編も、よろシャーク!!…more
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『ほぼ命がけサメ図鑑』これが世界でただ一人、サメ専門ジャーナリスト・沼口麻子の生きざまだ! その④
2018年06月10日インタビューもそろそろ終わりかなー、と雑談モードになったころ。本日最大の衝撃話が、沼口さんの口から語られた。シャークジャーナリスト、危機一髪! サメより怖いもの、それは――。…more
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『ほぼ命がけサメ図鑑』これが世界でただ一人、サメ専門ジャーナリスト・沼口麻子の生きざまだ! その③
2018年06月09日沼口さんのお話も佳境の第3回。サメは本当に危険なの? サメ革でつくったグッズがおしゃれ! さらにディープなサメ話は続きます。…more
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『ほぼ命がけサメ図鑑』これが世界でただ一人、サメ専門ジャーナリスト・沼口麻子の生きざまだ! その②
2018年06月08日前回は「シャークジャーナリスト」という仕事についてうかがいましたが、今回はサメそのもののおもしろさを中心に、沼口さんへのインタビューを続けます! サメの第6感とは? サメの赤ちゃんはお腹の中で共喰いする? なぞの超巨大ザメがいた?…more
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『ほぼ命がけサメ図鑑』これが世界でただ一人、サメ専門ジャーナリスト・沼口麻子の生きざまだ! その①
2018年06月07日サメ――海に行ってもお会いしたくない生物の代表格。ところがそのサメを追い求めて、サメの情報発信を生業としている女性がいる! 世界で唯一のシャークジャーナリストとはどんな人なのか? インタビュー全4回+番外編の全5回でお届けします。…more