
-
『<脳と文明>の暗号 言語と音楽、驚異の起源』文化と人間の「共進化」
2020年12月03日本書は、Harnessed: How Language and Music Mimicked Nature and Transformed Ape to Man(BenBella Books, 2011)の全訳である。著者のマーク・チャンギー……more
-
『ヒトの目、驚異の進化』「視覚の進化革命」がここから始まった
2020年03月06日著者のマーク・チャンギージーは、1969年生まれの進化神経生物学者。カリフォルニア工科大学の特別研究員、レンスラー工科大学准教授などをへて現在はヒューマンファクトリー・ラボという研究所を主宰。認知と進化についての独創的な研究で世界的……more
-
『がん免疫療法の突破口(ブレイクスルー)』ブレイクスルーに至る100年史
2020年03月05日がんの治療の世界で、今世紀に入ってから、まさにそのブレイクスルーが起こった。本書は、そのブレイクスルーに至るまでの、100年以上にわたるがん免疫療法の歴史の解説書だ。医学的な解説書としても貴重だが、その歴史に関わってきた人たちが織りなすドラマ……more
-
『ハウ・トゥー バカバカしくて役に立たない暮らしの科学』ファイルを送るには
2020年01月23日大きなデータファイルを送るのは、場合によっては難しい。ファイルを送る最も単純で、最もわかりやすい方法は、そのファイルが貯蔵されているデバイスを手に取り、意図した受け手のところに歩いていき、手渡すことだ。コンピュータを運ぶのが難しいことがある─……more
-
『ハウ・トゥー バカバカしくて役に立たない暮らしの科学』
2020年01月22日突拍子もない質問に科学で答える『ホワット・イフ?』、科学絵本『ホワット・イズ・ディス?』(ともに早川書房刊)に続く、元NASAエンジニアの人気ウェブ漫画家、ランドール・マンローの新しい本、『ハウ・トゥー』が登場した。『ハウ・トゥー』は、「川を……more
-
『ミヤザキワールド 宮崎駿の闇と光』
2019年11月06日本書は、海外における日本アニメ研究の第一人者による「宮崎駿論」決定版とも言うべき一冊である(原書はMiyazakiworld: A Life in Art, Yale University Press, 2018)。通読してまず実感するのは、……more
-
『138億年宇宙の旅』
2019年06月06日この本を読んでいると、目がくらくらします。 これにはいくつかの意味があります。まず、息を呑む展開でぐいぐいと話が進んでいくので、そのままの勢いで読み続けると目が回り始めます。ときどき立ち止まって深く息をして、ちょっと戻ってからあらためて……more
-
『140字の戦争 SNSが戦場を変えた』
2019年05月28日21世紀の戦争は、戦車や大砲による物理的な戦闘よりも、主にソーシャルネットワーク(SNS)を使った情報戦が重要になった。SNSによって劇的に様変わりした新しい戦争の姿を描いたのが本書である。…more
-
『アダム・スミスはブレグジットを支持するか?』彼らはなぜ偉大なのか?
2019年04月21日本書(The Great Economists, 2018)は、経済学説史上の巨人たちならば、現在私たちが直面している問題についてどう答えるか、想像をめぐらした書だ。経済学の古典を読んだ人なら、誰もが興味の湧くテーマではある。ところがそれを実……more
-
『大戦略論』戦略論の新たなる古典
2018年11月21日著者のジョン・L・ギャディスは、テキサス大学オースティン校で歴史学の博士号を取得後、オハイオ大学教授、アメリカ海軍大学校客員教授などを経て、『大国の興亡』で日本でも有名なポール・ケネディ教授らとともに、イェール大学に「グランド・ストラテジー・……more
-
『ヒットの設計図 ポケモンGOからトランプ現象まで』ヒットの原動力はあなたの中にある
2018年10月04日ヒットはカオスであり、それは多くの場合「得体の知れない現象」にすぎない。本書でもそう繰り返される。しかし、だからこそ、多くの人はすっきりする説明を求める。一つのヒットの背景を説明する、沢山の「わかりやすい物語」が供給される。 しかし、考……more
-
『意識の川をゆく 脳神経科医が探る「心」の起源』
2018年08月23日本書は1933年生まれ、2015年に亡くなった、神経内科医オリヴァー・サックスの最後の本 である。サックスはイギリス人であるが、ニューヨークで医師として多くの業績を挙げ、コロンビア 大学の教授も務めた。サックスの愛読者なら、すでに彼の著作をい……more
-
『新薬の狩人たち』創薬──人類最難の事業に挑む
2018年06月05日これほどドラマチックで興味深いのに、これほど描き出しにくい題材はちょっと他にない。その困難な題材に正面から取り組み、「ドラッグハンター」という視点からこの世界を描き出してみせたのが、本書の著者ドナルド・R・キルシュだ。スクイブ社、サイアナミッ……more