
草思社
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『怒りの時代 世界を覆い続ける憤怒の近現代史』
2021年03月24日本書『怒りの時代』では、人びとを反動と右翼政治に駆り立てる怒りの正体と、怒りの歴史的な背景の見直しが試みられている。その怒りの源こそ産業資本主義の勃興であり、それを生み出す思想的土壌となった個人主義と世俗主義ーー旧弊の打破を唱え、人間の理性と……more
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『感染の法則 ウイルス伝染から金融危機、ネットミームの拡散まで』
2021年03月02日生活のさまざまな領域における伝染という現象を詳しく調べることで、何がものごとを拡散させるのか、なぜ感染爆発はそのような姿をとるのかを明らかにする。その過程で、一見無関係な問題、たとえば金融危機や銃による暴力、フェイクニュースから、病気の進化や……more
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『生と死を分ける数学 人生の(ほぼ)すべてに数学が関係するわけ』
2020年09月30日著者は、読者に数学と現実との強い結びつきを皮膚感覚でわかってもらうために、1本の式も使わず、次々にアナロジーを繰りだして、現実と数学がどのように関わっているのか、そのさまざまな接点を説明している。したがってこの作品は、原書が刊行された2019……more
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『操られる民主主義 デジタル・テクノロジーはいかにして社会を破壊するか』
2018年09月21日本書で論評されているのは、脆弱な政治システムである民主主義が、デジタル革命のもとでどのような脅威にさらされているのかという問題だ。人間を自由にすると思われたインターネット。美しきユートピアを夢みて迎えたミレニアムだったが、デジタル・テクノロジ……more
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『「自然」という幻想 多自然ガーデニングによる新しい自然保護』
2018年07月16日ここ10年ほど、その新時代を展望する出版が英語圏で目立っている。一端は関連の翻訳書(ピアス『外来種は本当に悪者か』〔草思社〕など)を通して我が国にも波及しているが、実は2011年に出版された本書の原書Rambunctious Garden: ……more
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『超監視社会 私たちのデータはどこまで見られているのか?』
2016年12月07日監視は、きわめてプライベートな面にまで及ぶ。あなたの携帯電話は、あなたがどこに住み、どこで働いているかを追跡している。週末や夜をどこでよく過ごすかも監視するし、バーで何時間飲むか、車のスピードをどれくらい出すかも監視する。近くにいる人の携帯電……more
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『外来種は本当に悪者か? 新しい野生 THE NEW WILD』
2016年07月14日「外来種はなんであれ排除せよ、より古くから固有と認定される在来種こそ保全されるべき」という常識的な自然保護論は、現代生態学の領域ではすでに四方から批判され、吟味されるべき、過去の命題となっているのである。著者ピアスの筆は、そんな……more
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『カルチャロミクス 文化をビッグデータで計測する』経済物理学における周辺研究
2016年02月18日数百万冊におよぶ書籍の単語を、ビッグデータと捉えたら何が見えてくるのか? Google がスキャンした大量の書籍で使われている単語・フレーズの使用頻度を年ごとにプロットするシステム「グーグル・N グラム・ビューワー」。本書はこのビューワー自身……more
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『若い読者のための第三のチンパンジー 人間という動物の進化と未来』
2015年12月17日本書の著者のジャレド・ダイアモンドは、この本のもとになる書物を1991年に出版しました。私と夫は、それを読んで大変おもしろいと思いましたので、その翻訳を1993年に日本で出版しました。それは、『人間はどこまでチンパンジーか?』(新曜社刊)とい……more
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『ソーシャル物理学 「良いアイデアはいかに広がるか」の新しい科学』
2015年09月17日ペントランド教授の発想は独創的だ。人の行動に関わる断片的な「ゴミのようなデータ」こそが重要だと考えたのだ。一見意味のない微妙な身体運動の大きさやタイミング、たまたま誰の近くにいたか、たまたま何を目にしたか、などに関連する「パンくず」のようなデ……more