-
『怒りの時代 世界を覆い続ける憤怒の近現代史』
2021年03月24日本書『怒りの時代』では、人びとを反動と右翼政治に駆り立てる怒りの正体と、怒りの歴史的な背景の見直しが試みられている。その怒りの源こそ産業資本主義の勃興であり、それを生み出す思想的土壌となった個人主義と世俗主義ーー旧弊の打破を唱え、人間の理性と……more
-
「『考える、書く、伝える 生きぬくための科学的思考法』は、大学生にとってのバイブルだ!」というようになってほしいぞ(著者談)
2021年03月22日大阪大学では、新入生必修の『学問への扉』というゼミがあります。令和2年度の春・夏学期、新型コロナウイスル禍の中、Zoomで開講した『健康と病気について考えよう』というゼミの記録です。学生たちがいかに学んだか、プレゼンや論文執筆のちょっとしたコ……more
-
これから出る本 2021年4月
2021年03月22日3月に入り、緊急事態宣言期間も終了しましたが、未だ新型コロナウイルス感染がおさまる気配はありません。出版業界は『鬼滅の刃』ブームに続き、コミックで『呪術廻戦』が大ブレイク中です。陰陽師や呪術に関してのノンフィクションにも目がいくと良いのですが……more
-
あらゆるコミュニケーションに応用できる方法論『患者の話は医師にどう聞こえるのか』
2021年03月21日「医学が技術的に進歩すればするほど、私たちはストーリーのはたす役割の重要性を再認識させられる」医師・患者のコミュニケーション、より正しくは意思疎通の不足について、さまざまなエピソードや研究が次々と綴られていく。その内容は医学を越えて応用が可能……more
-
『戦前尖端語辞典』新語・流行語に見る「言葉」 今も昔も変わらないあり方
2021年03月20日寝る前に読む本、通勤時に読む本と状況に合わせて本を読み分けている人は少なくないだろう。私もそのひとりだが、意外に難しいのがトイレで読む本の選択だ。 トイレと聞いて馬鹿にしてはいけない。選書の難しさでは最高峰にある。トイレタイムには長短が……more
-
『「三代目」スタディーズ 世代と系図から読む近代日本』社会学らしいものの見方を楽しみつつ、「親(子)」と「近代日本」を考える。
2021年03月18日「三代目」という観点から近代日本を見る。社会学だからこそできる、自由なものの見方を楽しんでいただきたい。著者としての願いです。…more
-
『内心被曝 福島・原町の10年』「心の復興」を遂げた4つの家族の物語
2021年03月18日本書は、日々の生活の中で「心の復興」と真摯に向き合う人間の力強さが伝わってくる1冊である。舞台となる福島県南相馬市は、福島原発から20㎞〜30㎞圏内に位置する。この微妙な距離により、市民の生活が翻弄されてしまった。原発事故の直後、国が出した方……more
-
『存在しない女たち 男性優位の世界にひそむ見せかけのファクトを暴く』“女性は虐げられている”は勘違いじゃない!
本書ではブラジル生まれの英国籍を持つジャーナリストで女性権利活動家のキャロライン・クリアド=ペレスが、日常生活のなかで常識として通ってきた「女性に不利なこと」をデータで明らかにしていく。身近なことで言えば真夏のオフィスの冷えすぎた冷房温度や男……more
-
今週のいただきもの:2021年3月7日週
2021年03月13日先日、撮影で立派な長芋をゲットしたので、とろろやお好み焼き、ソテーなどあらゆるものに使いました。我が家で一番のヒットになったのは、長芋と長ネギのクラムチャウダー。…more
-
『ヒトはなぜ自殺するのか 死に向かう心の科学』死について考えることと、生について考えること
2021年03月13日テーマがテーマだけに、気分が落ち込んでいるときに読むべき本ではないだろう。しかし、気持ちが落ち着いているときに、自殺というテーマに関する知識を得ておくことは、いつの日かあなた自身やあなたの周りの大切な人を救うことになるかもしれない。そんなワク……more
-
『起業の天才!』リクルート創業社長、江副が社会を不安がらせた理由
世代的に、リクルート事件のことを知らない。むしろ、就職氷河期世代の私にとってのリクルートといえば、「エリート学生を超青田買いしている会社」といった印象だ。…more
-
身体と脳の寿命のギャップを埋める処方箋 『脳寿命を延ばす』
2021年03月09日脳寿命を延ばすにはどうしたら良いのか。本書はそこに的を絞って書かれている。私のライフプランは健康長寿が前提だ。50歳で起業して70歳まで新鮮な気持ちで働き、その後は65歳受給開始組みより多くの年金をもらって長生きするというものだ。年金を早めに……more
-
今週のいただきもの:2021年2月28日週
2021年03月06日だんだんと春らしい陽気になってきましたね。我が家の食卓も春を存分に楽しもうと、春野菜が多く登場します。今週は、ウドの生ハム巻き、菜の花のオイル蒸し、メカジキのソテー、ふきのとうのパスタです。…more
-
『人類とイノベーション 世界は「自由」と「失敗」で進化する』
2021年03月06日リドレーはこれまで、生物学、遺伝、進化、社会など、さまざまな角度から人類史を論じてきた。今回の切り口はイノベーションだ。イノベーションという言葉は革新とか新機軸などと訳される一方、カタカナ語としてだいぶ定着してきたが、定義はあいまいで使い方も……more
-
『潜匠 遺体引き上げダイバーの見た光景』宮城の海に潜り続けた男の濃密な半生を描く評伝
その人にしか語り得ない境地というものがある。人生は十人十色だが、特殊な技能が必要で、なおかつ特異な環境に我が身を起き続けた人の軌跡はとりわけ面白い。本書は、若くして潜水の才能を発揮し、宮城の海から無数の遺体を引き上げてきた男・吉田浩文の濃密な……more
人気記事
-
1『でっちあげ―福岡「殺人教師」事件の真相』驚愕の結末
-
2『津波の霊たち 3・11 死と生の物語』大川小学校の悲劇。あまりにも複層的な物語
-
3『日本の包茎』作られた「恥ずかしさ」をめぐって
-
4こうして角田美代子は、人間をロボット化させた! 『尼崎事件 支配・服従の心理分析』から見えた戦慄のメカニズム
-
5時間とはいったいなんなのか?──『時間は存在しない』
-
6『読書大全 世界のビジネスリーダーが読んでいる経済・哲学・歴史・科学200冊』
-
7『潜匠 遺体引き上げダイバーの見た光景』宮城の海に潜り続けた男の濃密な半生を描く評伝
-
8身体と脳の寿命のギャップを埋める処方箋 『脳寿命を延ばす』
-
9『ヒトはなぜ自殺するのか 死に向かう心の科学』死について考えることと、生について考えること
-
10『起業の天才!』リクルート創業社長、江副が社会を不安がらせた理由
-
11『絶望死のアメリカ 資本主義がめざすべきもの』米国が直面する悪夢 レントシーキングの罪
-
12世紀の奇書?『土葬の村』は貴重な民俗的資料である
-
13「『考える、書く、伝える 生きぬくための科学的思考法』は、大学生にとってのバイブルだ!」というようになってほしいぞ(著者談)
-
14『消された一家』北九州・連続監禁殺人事件の発覚から15年、やるせなさと救いが同時にやってきた
-
152020年 今年の一冊