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『絶望死のアメリカ 資本主義がめざすべきもの』米国が直面する悪夢 レントシーキングの罪
2021年03月06日われわれ人類の平均寿命は延び続け、死亡率は低下し続けている。それは、先進国と発展途上国の別なく起きている。当然、喜ぶべき事象だ。 しかし、近年、米国の大卒未満の白人の間には、この世界的な潮流とは逆の傾向が見られる。労働階層の白人たちの平……more
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忘れられかけていた女性たちの活躍を蘇らせる一冊──『アニメーションの女王たち ディズニーの世界を変えた女性たちの知られざる物語』
2021年03月05日この『アニメーションの女王たち』は、ディズニー・アニメーションの中で、アートに脚本にと活躍してきたにも関わらず、エンドクレジットにも表記されず、伝記などにも存在がほとんど残されていない、女性アーティストを焦点に当てた一冊である。…more
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居場所をどう見つけていくか『悲しみとともにどう生きるか』
「被害にあった人は、他の人が同じような目にあわないために活動をしている人が多い」ということをよく聞く。 大変な使命を背負わされて、勇気をもってそれを果たしている人がいる。本書の編著者、入江杏さんもそのひとりだ。世田谷事件の被害者遺族だ。 ……more
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先月出た本 2021年3月
2021年03月05日2月も書店店頭にはお客様が多い日が続きました。巣ごもりが続く中、勉強して知識を増やすということに取り組んでいる方も多いようです。まずは先月出た本の売上ランキングから売場を見ていきましょう。…more
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『日本の包茎』作られた「恥ずかしさ」をめぐって
「包茎は恥ずかしい」という感覚はどこから来たものなのだろうか。なぜ包茎は恥ずかしいとされるようになったのだろうか。いや、それ以前に、そもそも包茎って恥ずかしいものなのか。本書はこうした疑問に答えてくれる一冊だ。日本人男性の多くは包茎を恥ずかし……more
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『感染の法則 ウイルス伝染から金融危機、ネットミームの拡散まで』
2021年03月02日生活のさまざまな領域における伝染という現象を詳しく調べることで、何がものごとを拡散させるのか、なぜ感染爆発はそのような姿をとるのかを明らかにする。その過程で、一見無関係な問題、たとえば金融危機や銃による暴力、フェイクニュースから、病気の進化や……more
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今週のいただきもの:2021年2月21日週
2021年02月27日遅ればせながら我が家のバレンタインディナーの紹介です。見た目華やかに見えますが、慣れれば短時間で用意できるものばかりなので、ぜひ試してみてください。…more
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科学の真髄ここにあり!?『ヘンな科学”イグノーベル賞” 研究40講』がおもろすぎるぞ。
2021年02月27日「人々を笑わせ考えさせた業績」に与えられる、あのイグ・ノーベル賞。その栄誉ある受賞対象から、40個の特別におもろい研究を選りすぐって紹介した本だ。どれも真剣なだけに笑える。健全な好奇心、真摯な考察、そして、全力集中の研究。ここに科学の真髄があ……more
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『メンター・チェーン ノーベル賞科学者の師弟の絆』オンライン時代にあえて読みたい「密」な関係の物語
2021年02月27日科学の世界では、濃密な「メンターと弟子」の関係が今も生きている。弟子はメンターから研究テーマへのアプローチ方法などを学ぶだけではない。時を忘れて共同作業に熱中し、まるで同志のように発見の喜びを分かち合うこともあれば、競争相手として火花を散らす……more
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地図の世界がいまアツい!『地図づくりの現在形』
2021年02月26日読書の楽しみは、煎じ詰めれば、「これまで知らなかったことを知る」ことにある。その喜びは何物にも代えがたい。だから本好きにとって最高の本というのは、書かれていることが「知らないことだらけ」の本なのです。本書はまさにそういう一冊だった。店頭で思わ……more
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『サラ金の歴史 消費者金融と日本社会』行間に立ち上る、人々の暮らしの息遣い
2021年02月24日本書は、高度経済成長とともに隆盛を極め、やがて衰退していく歴史を100年遡り、戦前の個人間金融が活発だった頃から紐解く。セイフティネットが格段に乏しかった戦前期の日本では、個人間で金の貸し借りをしてしのぐことが多かったが、その多くは親しい間柄……more
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これから出る本 2021年3月
2021年02月21日2月。新型コロナウイルスの流行が始まってから1年になりました。また、東日本大震災から10年という節目を前にして大きな地震も発生。ただ10年を振り返るだけではなく、これからの災害に備えるという意識も強くなってきた気がします。これからどんな本が話……more
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今週のいただきもの:2021年2月14日週
2021年02月20日先週末は春のような気温でしたが、またグッと下がりましたね。そんな寒い日々には鍋です。我が家で今季暫定1位のせり鍋をご紹介しましょう。…more
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152020年 今年の一冊