サイエンス
-
イノベーションの下の力持ち 『スパイス、爆薬、医薬品 ‐世界史を変えた17の化学物質』
2011年12月02日それでは、化学の本はどうだろうか。Amazonのカテゴリー別登録冊数を見ると、化学の7,051冊は物理学(5,971)、数学(7,051)よりも多いのだが、専門書が多く、幅広い人が楽しめる読み物は少ないように感じる。HONZでも化学がメインテ……more
-
『複雑で単純な世界』 新刊ちょい読み
2011年12月01日「またまた複雑系か、そろそろ飽きちゃった」と思ったあなたは深刻なポピュラーサイエンス本マニアである。ニール・ジョンソンは元オックスフォード大学の物理学教授。現在はマイアミ大学「複雑性に関する学際的研究グループ」主任だ。「カオスとフラクタル」「……more
-
『時間とは何か?』-流れるの?流れないの?
2011年11月29日前々回、 『生物のなかの時間』 を紹介したあと、“ このまま終わってしまっていいのか、自分? 「スデモン」とか「カバさん」とか言っておわり、って、それはさすがにイカガナモノなのではないか?” という、そこはかとない秋の風情を感じたのだった。い……more
-
サイエンスで魔法の種明かし 『鉄は魔法つかい』
2011年11月22日どちらもHONZ随一の武闘派、鈴木葉月の言葉である。HONZメンバーは常にもっと面白い本はないかと日々新刊情報に目を光らせている。毎月第一水曜日に行われる朝会の前日に都内の大型書店に出かければ、“ハンターの目“をしたメンバーを見つけることはそ……more
-
数学が出来ても、バカはバカ!? -『神は数学者か? 万能な数学について』
2011年11月21日「英語ができても、バカはバカ」とは、どこかで聞いたようなセリフだが、「数学ができても、バカはバカ」という命題は、はたして真なのか、偽なのか。英語と同じように、数学を道具や媒介物と位置づけるなら、この命題は真となる。それなら話は簡単だ。結論は「……more
-
『複雑さと共に暮らす ーデザインの挑戦』
2011年11月14日「より少ないボタンを持つ洗濯機により多くの金を払う」複雑さを避けるために簡単さを選ぶ、そういった選択は取られるのだろうか?否、そんな理想的なことは起こりそうにない。人々は複雑さを取り除きたいと考えている一方で、商品購入時には機能の一つも失いた……more
-
『ノーベル賞はこうして決まる 選考者が語る自然科学三賞の真実』
2011年11月01日毎年10月になると、ノーベル賞発表の時期を迎える。今年は残念ながら、日本人受賞者誕生という瞬間を迎えることは出来なかった。個人的に注目していたのは、iPS細胞の研究をされている京都大学の山中教授である。しかし、2年連続で地元紙では受賞確実など……more
-
『実況・料理生物学』
2011年10月22日上記の特技の多くが少数のメンバー(というか1人)からもたらされているような気もするが、料理上手なメンバーは多いようだ。成毛は松茸ご飯が得意料理だし、東は夏合宿のさいに大人数の酒飲みたちの胃袋をテキパキとした包丁捌きでしっかりと満たしてくれた。……more
-
『パーソナルネットワーク』
2011年09月19日もし、自分が大学の先生で、目がキラキラした学生に「人のつながりの研究」について語るとしたら、何を教えるだろうか?いや、目はキラキラしていなくてもいい。社会学を勉強する学生で、ミクシィやフェースブック、ツイッターは使っているけど、研究活動はこれ……more
-
『南極海ダイナミクスをめぐる地球の不思議』
2011年09月09日非常に完成度の高い「地球気候システムにおける南極海の役割」について書かれた本だ。50の読み切りのサブセクションで6つの章を構成している。それぞれの章は「南極海のダイナミクス」「極域で起きている異変」「海洋循環のメカニズム」「極域の氷かわかるこ……more
-
『これからどうなる海と大地』 週刊朝日9月2日号「ビジネス成毛塾」掲載
2011年08月29日著者は40年以上にわたり、原子力発電所による放射能汚染と漁業への影響について警告を発しつづけてきた。東京海洋大学の名誉教授である。大震災直後から無数にあらわれたニワカ原発問題専門家ではない。今回の原発事故では多くの原子力関連の学者たちが馬脚を……more
-
『ハチはなぜ大量死したのか』
2011年08月25日話題の科学ノンフィクション本が遂に文庫になって買いやすくなった。HONZ代表の成毛も以前紹介しているし、他の書評家もこぞって本書を紹介するほど面白い本だ。 …more