世界史
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『ヴェルサイユの女たち』美女たちの饗宴
2013年04月20日ヴェルサイユに初めて館を建てたのはルイ13世だ。それはつましい小さな狩りのための館だった。ルイ13世は劣等感の強い人物だったようだ。王としての器ではないと母から嫌われていた。ヴェルサイユの館は母からの逃避の場所として造られた。王はそことで男性……more
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スペインであってスペインでない、かもしれない 『カタルーニャを知る事典』
ガウディー、サグラダ・ファミリア教会、サッカーのバルサ……。「それってみんなスペインのものじゃないの」と思った人や、ヨーロッパ観光旅行でバルセロナを訪れただけなのに「スペインを旅行した」と思い込んでいる人は要注意。それは100パーセント正確な……more
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『歴史を変えた外交交渉』と『戦争学原論』 争わないための知恵
1904年2月8日、旅順港外での日本海軍によるロシア艦隊への奇襲攻撃によって、日露戦争が開戦した。多くの犠牲者を出しながらも終わる気配を見せない戦闘は、次第に激しさを増していく。ロシア相手に勝利を続ける日本であったが、大国相手に長期戦を戦い抜……more
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『古代ローマ帝国 1万5000キロの旅』2000年前の世界旅行
旅行好きにはたまらない本だ。本書を通して南北はスコットランドからエジプトまで、東西はポルトガルからアルメニアまでの広大な土地を旅した気分になれる。それも時代は今から遡ること2000年、古代ローマ帝国時代である。 …more
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『勇気ある決断』大胆な投資を決断するリーダーたち
フェリックス・ロハティン。投資銀行家で、1970年代後半のニューヨーク市財政破綻の危機を救ったことで有名な人物である。幼少時にナチスから逃れてアメリカに移民、その後、ウォールストリートの投資銀行家としての名声を勝ち取り、ニューヨーク市の財政援……more
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至福の読書体験 『幻の楽器ヴィオラ・アルタ物語』
突然、「この本めちゃくちゃ面白かったです。ジャケ買いして一気読みしました」というメールがHONZ宛てに届いた。送付元は、以前にもメールのやりとりをしたことのある、大変な読書家でHONZを応援して下さっている心臓血管外科医の望月先生である。確か……more
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『モサド・ファイル』ー中東は対岸の火事なのか
2013年01月17日モサドとはイスラエルの対外諜報活動と特務工作と担当する組織だ。佐藤優氏は「客観的に見て、世界で最も強力な対外インテリジェンス機関はCIAだ。しかし、個々のインテリジェンス・オフィサーの能力においては、イギリスのMI6、イスラエルのモサドのほう……more
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『一四一七年、その一冊がすべてを変えた』 なぜ、ルネサンスが起きたのか?
2012年12月12日本書の主役である「すべてを変えた一冊」とは、地球が世界の中心ではないことを明らかにしたガリレオの『天文対話』でも、生命に進化という概念をもたらしたダーウィンの『種の起源』でもない。暗黒の中世に別れを告げ、大航海時代を迎えようとしていた1417……more
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『シャンパーニュの帝国』革命と戦争を乗り越えて
世界中で愛飲されているシャンパン。パーティーや祝いの席には欠かせないワイン。この美しく輝く琥珀色で泡立つワインの歴史は、それほど古いものではない。そもそもワインに泡が立つということはワインの腐敗を意味し、歓迎されることのない現象なのだ。スパー……more
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『なぜ、世界はルワンダを救えなかったのか』 地獄を見た司令官
2012年09月12日地獄というものがこの世に存在するのなら、著者が1994年にルワンダで見た光景こそ、そう呼ぶに相応しい。徹底的に破壊された都市、拷問の限りの果てに殺された人の山、その死体を食べて犬の大きさにまで成長したネズミ。そこには、正気を保っているほうが異……more
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『ネアンデルタール人 奇跡の再発見』 発見の歴史はさらに続く!
2012年08月26日19世紀半ば、イギリスから始まった産業革命はヨーロッパ全体に広まっていた。ドイツも工業化の波が押し寄せ、資源の獲得と製品までの工程が洗練され改良されていった。 …more