教養・雑学
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『社会問題とは何か なぜ、どのように生じ、なくなるのか?』こんなを教科書を10代の頃に読みたかった!
いくつかの出版社から社会問題についての本を書いてほしいと依頼されていた著者は、いつもお決まりの文句で断っていたそうだ。「私が書きたい本は、あなたが出版したい本ではありません。それに私は、あなたが出版したいような本は書きたくないのです」…more
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認知科学の観点から考えた最適の英語学習法──『英語独習法』
2021年01月25日このシンプルなタイトルの本『英語独習法』は、認知科学や発達心理学を専門とする今井むつみによる、認知科学の観点から考えた最強の英語学習について書かれた一冊である。『「わかりやすく教えれば、教えた内容が学び手の脳に移植されて定着する」という考えは……more
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理解出来るって楽しい!『LIFE SCIENCE(ライフサイエンス)長生きせざるをえない時代の生命科学講義 』
本書は、その苦手意識を超え、まさに娯楽の本で、読んでいてめちゃくちゃ楽しかったです。いつのまにか「オートファジー」を説明できるようになっている、という感覚です。著者の吉森保先生は、大阪大学大学院で細胞生物学を研究しています。研究のきっかけは、……more
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『東京整形白書 あと1mm』これも現実。
2021年01月13日4人の女性が、顔と名前をあかし、before・afterの写真とともに整形体験を語る。いつもHONZに掲載されるノンフィクションと、傾向はちがう。けれど、これも現実、という読後感を持つだろう。整形なんてしなくてもいい。そのままがいい。そんなお……more
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『エデュケーション 大学は私の人生を変えた』 ターニングポイントは親との決別
2020年12月19日ビル・ゲイツ、オバマ夫妻に絶賛された全米400万部超の記録的ベストセラー。アイダホ州クリフトンで父親の思想が強く反映された反政府主義を貫くサバイバリストのモルモン教徒の両親のもと、7人兄弟の末っ子として生まれた著者は公立学校へは通わせてもらえ……more
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『ノーベル平和賞の裏側で何が行われているのか?』世界で最も栄誉ある賞 その知られざる舞台裏
2020年12月12日著者は90年から2014年まで25年間にわたりノーベル研究所所長とノーベル委員会事務局長を務めた。受賞者を決定する瞬間に居合わせただけでなく、受賞者と連絡を取る役割も担っていた。委員会はどのように受賞者を選んでいるのか。受賞者たちはどんな人物……more
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『元号戦記 近代日本、改元の深層』元号決定過程の秘密 「密室政治の極致」に迫る
2020年12月05日本書は、多くの人は想像すらしないような特命を帯びた人がこの国にいることを教えてくれる。だが、それだけではない。元号制定の謎を解き明かそうとすると同時に、元号が誰のものかにも迫る。また、元号と政治の歴史には1章があてられており、その決定過程がい……more
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『おばんでございます』サクラギシノを知っていますか?
2020年12月04日直木賞作家・桜木紫乃さんの初エッセイ集。その小説は官能的であったりするのだが、お人柄は爆笑。NHKテレビ『あさイチ』でも大人気を博したサクラギシノワールドを堪能してください!…more
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『声が通らない!』居酒屋で店員に声を届かせたい!
2020年11月30日こんな経験はないだろうか。ガヤガヤと混み合う居酒屋で「すいませーん」と店員に声をかける。だが、まったく気づいてもらえない。もう一度叫んでみても結果は同じ。世間には「声が通らない」ことに悩む人たちがいる。たしかに特定の人に向けて発せられた言葉が……more
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自分たちのあとに来る時代や存在に何を遺せばよいかを、地下を通して考える──『アンダーランド──記憶、隠喩、禁忌の地下空間』
2020年11月25日この『アンダーランド』は、山岳の歴史語りや大自然を相手にした旅行記に定評のある、イギリス作家ロバート・マクファーレンによる、地下で人間が行っていることと、それを通して悠久の時間スケールから地球と人類と捉えなおす、一種の紀行文学である。…more
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『国道16号線 「日本」を創った道』
2020年11月23日本書は、短期集中的に演繹法でネタをサーチして企画を煮詰めていくような「わざわざ書いた本」ではなく、長い年月、著者がアンテナをかざして生活しながら、縁あってそれに引っかかったネタが溜まっていったなかから、帰納的に推論を引き出して書かれたように見……more
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『コロナマニア 「ウイルス以外のコロナ」一大コレクション』“じゃないほう”のコロナで2020年を振り返る
2020年11月21日今年も1年を振り返る時期がやってきた。多くの人にとって、新型コロナウイルスにまつわる出来事が記憶に刻まれた年だったことは疑う余地もない。しかし、「コロナ」はそれだけじゃないとばかりに登場したのが、本書『コロナマニア』だ。 もちろん「コロナ」……more
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『地下世界をめぐる冒険 闇に隠された人類史』地下愛好家が追い求める、人間の脳に眠る「古代」
2020年11月14日地下愛好家という人々がいるらしい。皆が寝静まった真夜中に都市の下水溝や地下鉄のトンネルに忍び込み、日常では味わうことのできない感覚を求める人々だ。 本書の著者、ウィル・ハントもそんな地下愛好家の1人だ。きっかけとなったのは、16歳のとき……more
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『カフェから時代は創られる』パリのカフェ文化と天才以前の天才
レーニン、トロツキー、ピカソ、マネ、ヘミングウェイ、サルトル、藤田嗣治、ボーヴォワール、後に天才と呼ばれる彼らが、まだ何者でもないころ、通いつめ議論した場所がある。パリのカフェ、モンパルナス界隈のドゥ・マゴやロトンド、モンマルトル界隈のラパン……more
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ボクラの知らない足下の世界 『地下世界をめぐる冒険 闇に隠された人類史』
2020年11月09日本書は、世界中にある「光なき世界」を渉猟し、そこにある闇について畏怖をもって見つめた異色のノンフィクションだ。著者は、ニューヨーク大学パブリックノレッジ研究所客員研究員だ。いくつもの機関から奨学金や補助金などを得ながら、地下研究にいそしんでい……more