日本史
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『商店街はなぜ滅びるのか』+求ム翻訳x2
話は飛んで東日本大震災。多賀城市と石巻市、著者が現地に足を運んだ復興の現場風景。石巻市の取り組みはメディアにも頻繁に取り上げられてきた。しかし、被害状況の差はあれど同じく被災した多賀城市の現状は語れることは多くはない。二つの都市の違いは端的に……more
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『元商社マンが発見した古代の商人たち』日本の貿易を担った暴れん坊集団
2012年03月15日本書は、邪馬台国や大和政権が活躍した弥生時代・古墳時代の歴史を貿易という視点からとらえなおす本だ。筆者は、古代にも日本の対外貿易や異文化の導入をリードした「総合商社」が存在したのでは、と仮説をたてる。 …more
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『戦国の食術』 生き残りをかけた粗食
2012年02月28日戦国武将は戦死や自刃などでの早死を除くと、意外にも長生きだったらしい。北条早雲88歳、島津義弘85歳、大久保彦左衛門80歳、徳川家康75歳、伊達正宗70歳など、『戦国の食術』には70歳以上で亡くなった60人あまりの武将がリストされている。 …more
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『鰊場育ち』 新刊ちょい読み
2012年02月24日昭和40年代、札幌の小学生たちの社会科見学といえば、雪印乳業やサッポロビールの工場などが人気スポットだったが、小樽近辺にある鰊御殿もかならず訪れる場所だった。鰊御殿とは鰊漁の網元たちが建てた豪奢な自宅である。1890年代から建築がはじまり、い……more
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『江戸歌舞伎役者の〈食乱〉日記』-たった680円なのにお腹いっぱい
2012年02月16日歌舞伎と江戸と食を愛する人であれば、絶対に外せない本である。味付けはあっさりと「山の幸」と「海の幸」の2章のみだ。底本としているのは3代目中村仲蔵の『手前味噌』という自伝である。文化6年(1809)生まれ、明治19年(1886)没の仲蔵は「食……more
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『「むだ」と「うがち」の江戸絵本』 新刊ちょい読み
2012年02月14日以前、ツイッターで「クラシック音楽は三味線音楽と比べて粋ではない」と呟いたら、えらい勢いで反論されたことがある。クラシック音楽だって粋な楽曲があるというのだ。ボクにとって粋というのは真面目でも重厚でも芸術的でもない、むしろその逆の諧謔性・外連……more
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カタ【型】+ チ【魂】『にほんのかたちをよむ辞典』
2012年02月07日日本文化における「かたち」を読み解く事典だ。「かたち」は直接的に目に飛び込んでくるものありながら、独自の文化や思想を含んでいる。つまり「かたち」とは、かた【型】+ち【魂】であり、本書は独特な日本文化の「かたち」を解説している。 …more
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『江戸衣装図鑑』 新刊ちょい読み
2011年12月07日タイトルそのままの本だ。図鑑だからキレイなカラーイラスト満載。「公家服飾」「武家服飾」「町人男服飾」「江戸後期 町方女小袖」など15章で構成されていて細大もらさない。衣装だけでなく、たとえば江戸後期の男の髪型などというページもある。本多髷、若……more
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『御所ことば』 新刊ちょい読み
2011年12月06日本書が最初に出版されたのは昭和49年。本書は改版新刊だ。昭和49年といえば1974年だから、その年生まれの人は現在37歳だ。しかし、御所ことばがその37年間で変化したことなどないであろうから、新刊として読むことができるはず。御所ことばで思い起……more