民俗・風俗
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『ご先祖様はどちら様』
2011年05月01日本書は著者のルーツ探しがテーマだ。自分がどこから来たかというのは非常に身近な問題だが、あまりにも大きな問題であり、なかなか正面から考えない。本書では資料だけでなく、筆者の高橋秀実氏自らの足で全国を巡っている。ひたむきながらも若干ゆるーい姿勢に……more
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『華麗なるフランス競馬』 大串久美子
2011年04月05日装丁が格好良かったので買った一冊だったが、内容も面白い。フランス史を競馬という視点から再構築しなおす本だ。まず筆者の仮説を紹介する、「競馬のせいでフランス大革命も七月革命も起こり、ナポレオンはサラブレッドを否定したのでイギリスとの戦争に負け、……more
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『日曜日のアイデア帖』
2011年04月05日本書は、季節のイベントを豊富なイラストとカラフルなページで紹介する、とてもカジュアルな本だ。季節のイベントの話や、由来が書かれていておもしろい。 …more
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『名前とは何か なぜ羽柴筑前守は筑前と関係がないのか』
2011年04月05日好き嫌いが別れる著者であろうが、私は小谷野敦が好きである。「東大を出たのに何でもてないのだ、おかしいじゃないか」など大人は思っていても言わないものだが、言っちゃうところがよいじゃないか(『もてない男』『帰ってきたもてない男』)。大学院時代、自……more
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みうらじゅん『ムカエマの世界』(ちくま文庫)
2011年03月10日私たちの世代は、全共闘から一回り下で、共通一時試験はまだなく国立大学が一期校、二期校と2度受験できた時代だ。思えば遠くに来たものだ、と感慨深いが、それといって特徴のない世代だとも言われてきた。「しらけ世代」だの「新人類」だのと呼ばれたが、人ご……more
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『パチンコがアニメだらけになった理由』
2011年01月27日著者の安藤健二氏はノンフィクション作家である。パチンコにアニメとは、一見大衆誌のサブ・カルチャー特集のようなテーマではある。しかし侮ることなかれ、この本ナカナカ良くできている。パチンコ・宝くじ未経験はおろか、ラスベガスですら一度もギャンブルに……more
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『日本の路地を旅する』
2011年01月16日著者は大阪の被差別部落で生まれ育ったが、お涙頂戴の話ではない。主に江戸時代に大名などの移動に伴い、各地に、散らばった「路地」を自分の足で回ったルポだ。取材対象の人の職業も、食肉の解体業を中心に、太鼓や剥製の職人、芸能関係、ヤクザなど多岐にわた……more