社会
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『脱出老人』覚悟を決めたら福が来る?
2015年09月29日温暖な気候、物価の安さ、地理的な距離といった点から老後の海外移住先として人気を集めるのが、東南アジアだ。中でも、永住に必要なビザの取得が容易なフィリピンは有力候補である。フィリピン在住11年のノンフィクションライターとして活躍する著者は、そう……more
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『ガイトナー回顧録 金融危機の真相』 米国財務長官がモラルを犠牲にしてでも守りたかったものとは?
マスコミの前でしゃべることを好まなかったガイトナーが、危機対応の全容を600頁超の本としてまとめあげたのは、世界規模の金融危機にはどのような規制が有効だったか、監督機関にはどんな権限が必要なのか、押し寄せる無数の課題にどのように優先順位をつけ……more
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『ぼくらの哀しき超兵器』夢と気合と、ほんの少しの科学をまぶして
最初は素手で殴り合っていた喧嘩が、やがて棒や剣のような武器を持ち、飛び道具を作りはじめ、すべての人を焼き殺すような兵器が作られるようになる。しかし、そんな「王道」の兵器の陰に、とっても残念な「超」兵器が開発されていたことを私たちは知らない。 ……more
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『日本人ビジネスマン、アフリカで蚊帳を売る』中の人が語る新規プロジェクトの実録
本書は、日本の化学メーカーが、アフリカでBOPビジネスを立ち上げる過程を、プロジェクトを推進した当事者たちの視点から描く一冊だ。新規プロジェクト立ち上げの苦悩と挑戦の物語が凝縮されており、本書を読むだけで疑似体験できる優れものである。…more
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『介護民俗学へようこそ!』介護現場でフィールドワーク!長生きしたくなる施設とは?
前作『驚きの介護民俗学』(医学書院)読んだ衝撃はとても大きかった。 民俗学者である著者が、新たに選んだ仕事の場所は老人ホームだった。ルーティンの仕事に追われるある日、ふと聞いた昔話に民俗学の背景を見た。若いころの経験や仕事、恋愛、結婚の……more
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『ザ・フィフティーズ1: 1950年代アメリカの光と影』 アメリカンドリームはこうして創られた
本書のテーマは1950年代アメリカ。この時代に、ファストフード、郊外の集合住宅、テレビ、性の開放、米ソによる核開発やショーアップされた政治など、その後の社会の基礎となるものが次々と生み出されたのだ。知れば知るほどに驚かずにはいられないほど、大……more
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【連載】『世界の辺境とハードボイルド室町時代』
第6回:今生きている社会がすべてではない2015年08月28日人気ノンフィクション作家・高野 秀行と歴史学者・清水 克行による、異色の対談集『世界の辺境とハードボイルド室町時代』。連載の最終回は「今生きている社会がすべてではない」ことについて。様々な国を知ることや歴史を学ぶことには、どのような意味がある……more
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【連載】『世界の辺境とハードボイルド室町時代』
第5回:カオスでぐずぐずが室町時代の真実2015年08月26日人気ノンフィクション作家・高野 秀行と歴史学者・清水 克行による、異色の対談集『世界の辺境とハードボイルド室町時代』。第5回は「カオスでグズグズが室町時代の真実」について。室町時代を捉えるにはどのようなスタンスが求められるのか?…more
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【連載】『世界の辺境とハードボイルド室町時代』
第4回:伊達政宗のイタい恋2015年08月22日人気ノンフィクション作家・高野 秀行と歴史学者・清水 克行による、異色の対談集『世界の辺境とハードボイルド室町時代』。第4回は伊達政宗のイタい恋について。BLのルーツは戦国武将にあり!?…more
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『世界を破綻させた経済学者たち 許されざる七つの大罪』
2015年08月21日経済関係のコラムニストである著者J・マドリックは本書で、この2008年アメリカ発の金融危機の主犯として、主流派経済学者たちの「考え方」をやり玉に挙げている。彼らが金融関係者を煽った一方で、世界経済の崩壊に痛痒を感じていない様を痛……more
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周到に計算された「狂人国家」というブランディング戦略 『北朝鮮の核心』
2015年08月20日本書の序章には「驚異的な理性の国」というタイトルが付いている。もちろん北朝鮮のことだ。資源もなく、経済は死に体、時代遅れのスターリン主義と君主制を貫き、核兵器を積極的に威嚇手段として用いるその様は、周辺国の人々から「理解不能な狂人国家」と思わ……more
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【連載】『世界の辺境とハードボイルド室町時代』
第3回:信長とイスラム主義2015年08月19日人気ノンフィクション作家・高野 秀行と歴史学者・清水 克行による、異色の対談集『世界の辺境とハードボイルド室町時代』。第3回は「信長とイスラム主義」について。カオスな状況下において、人は専制を求めるもの。そこに現れたのが、信長とイスラム主義で……more
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『サボタージュ・マニュアル』あなたの会社はなぜ非効率?
第二次世界大戦中に米国戦略諜報局(OSS)が作成したサボタージュマニュアルの翻訳本である。このマニュアルは枢軸国の占領下にある市民にできるかぎり仕事を怠けさせ組織の非効率化を図ることにより、枢軸国側の占領政策を混乱に陥れ、士気の低下や軍需物資……more
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【連載】『世界の辺境とハードボイルド室町時代』
第2回:「バック・トゥ・ザ・フューチャー」 未来が後ろにあった頃2015年08月15日人気ノンフィクション作家・高野 秀行と歴史学者・清水 克行による、異色の対談集『世界の辺境とハードボイルド室町時代』。第2回は「「バック・トゥ・ザ・フューチャー」ーー 未来が後ろにあった頃」について。未来の指す方向から読み解く、時間と空間の転……more