社会
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『公文書危機』政府の隠ぺい体質がもたらす公文書危機と民主主義の崩壊
2020年08月25日森友学園問題に代表される政府の隠ぺい体質は、もはや誰にも手をつけられないが、心ある官僚には是非とも矜恃を見せてもらいたい。…more
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戦後75年、今も新たな真実が!
終戦記念日も今年で75回目。既に歴史になりつつある第2次世界大戦だが、新たに明らかになる真実もある。 『証言 沖縄スパイ戦史』は新書で750ページという厚さに度肝を抜かれる。民間人を巻き込んでの激戦となった沖縄戦末期には少年たちも作戦に動員……more
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『移民が導く日本の未来 ポストコロナと人口激減時代の処方箋』
2020年08月13日日本は移民がつくった国である。約3.8万年前の対馬ルートを皮切りに、3.7万年前の沖縄ルート、2.5万年前の北海道ルートなどいろんな人々が渡ってきて日本列島に住み着いた。それが我々の祖先である。移民がつくった国なのに、なぜ、現在の日本の人々は……more
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『アメリカン・プリズン──潜入記者の見た知られざる刑務所ビジネス』「更生より収益性」の原理が支配する民営刑務所の実態
2020年07月28日雑誌記者である著者は、ルイジアナ州の民営刑務所のひとつ、ウィン矯正センターで2014年末から刑務官として働きながら潜入取材を敢行する。知られざるその内幕を、米国刑務所ビジネスの歴史を挟みながら解き明かしていくのが本書だ。ビジネスとして刑務所を……more
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『イスラエル諜報機関 暗殺作戦全史』テロと暗殺が交錯する、紛争地帯の現実と倫理
2020年07月24日まるで映画か小説のような話だ。本書には、イスラエル建国以来行われてきた暗殺作戦の詳細が、全編にわたり書き記されている。敵に囲まれたイスラエルでは、国家の存亡をかけた戦いが常に行われてきた。…more
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『わかりやすさの罪』「すぐにわかる!」はそんなにいいことか
著者は「見えてしまう人」だ。人々が憑かれたように何かに夢中になっている時、著者の目はついつい他人が見落としていることを見つけてしまう。 今回、著者に見えてしまったのは、「わかりやすさ」がやたらと求められる風潮である。注意深く周りを見回してみ……more
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大人でも知らない、子どもでも分かる『捨てられる食べものたち』のこと
2020年07月20日ハンバーガーを1個捨てたら、お風呂15杯分の水を垂れ流しているのと一緒!? 日本の小中学生は、ごはん約92杯分の給食を食べ残している?! 「食品ロス」について、真正面からの切り口から、ちょっと斜めの視点まで、多角的に教えてくれる一冊。…more
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『ドリーム・ハラスメント 「夢」で若者を追い詰める大人たち』大志を抱かない生き方は許容されるか?
2020年07月19日本書は、大人たちの「夢を持て」「大志を抱け」という温かなアドバイスが数多の若者たちを苦しめている事実を剔出する一冊である。なんだそりゃ、軟弱すぎる、大袈裟だ、そんなわけない……などと憤る方は多いだろう。だが、大学の事務職員として学生のキャリア……more
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『SDGs投資 資産運用しながら社会貢献』「資本主義の父」渋沢栄一、SDGsとの深い関係
2020年07月11日本書は、金融の素人にはわかりにくい、ESG(環境・社会・企業統治)とSDGsの違いや、SDGsを実現するための「インパクト投資」という新しい投資手法など、『論語と算盤』をヒントに、個人でもできるSDGs投資の実践方法をわかりやすく紹介している……more
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これは民主主義崩壊への序曲なのか 『公文書危機』
2020年07月09日昨年、石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞を受賞した、毎日新聞の好評連載「公文書クライシス」。本書はその取材班が、取材の手の内を明かしながら、ふたたび公文書の闇を照らし出したレポートである。記者たちは今なお取材を続けており、その追及は凄みを増……more
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『武器としての「資本論」』を買ったのは、どういう人たちなのか?
2020年07月06日ポストコロナ、アフターコロナというタイトルや惹句がつく本が増えてきました。そんな中、コロナ時代を考える本として話題になっているのがこの『武器としての「資本論」』です。コロナ禍がここまでなっていなかった時期に書かれた本ながら、今の世の中を理解す……more
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『いつも、日本酒のことばかり。』日本酒専門ライター、渾身の一冊!
政府の緊急事態宣言でSTAY HOMEを強いられた日々、楽しみは専ら食事だった。家で晩酌をする機会が多くなると美味しいお酒が欲しくなる。私は日本酒の魅力に嵌った。 著者も日本酒の魅力に取りつかれたひとり。17年前、アルバイト先の居酒屋で飲ん……more
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『ファシズムの教室 なぜ集団は暴走するのか』「正しさ」という思考停止、集団暴走の仕組みを学ぶ
2020年07月04日白いシャツにジーパン姿の約250人が室内で足を一斉に踏みならす。「ハイル、タノ」の大声とナチス式敬礼で指導者に忠誠を誓う。屋外に出れば、いちゃつくカップルを集団で取り囲み、「リア充、爆発しろ」と糾弾する。カップルを退散させた「田野帝国」の構成……more
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『ルポ百田尚樹現象』私たちが知りたかった「社会の見取り図」がここにある!
いつの頃からか書店の棚に「反日」や「愛国」を打ち出した本ばかり並ぶようになった。百田尚樹はその棚の常連である。ネットでもその存在感は大きい。「百田尚樹」は、いまやその固有名を超えて、ひとつの「現象」だ。本書はこの「百田尚樹現象」とは何かを解き……more
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『まどわされない思考 非論理的な社会を批判的思考で生き抜くために』陰謀論や疑似科学のあやしげな論理を見抜く
彼が戦ってきたのは主に疑似科学、反科学、陰謀論だ。マドックス賞の受賞理由も、反HPVワクチン、気候変動否定論、反原子力といった運動の誤りを科学的かつ精力的に指摘したためである。本書は、著者が目撃してきた非合理的な考えにハマらないための論理的な……more