『城のつくり方図典』

成毛 眞2009年02月08日 印刷向け表示
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城のつくり方図典
作者:三浦 正幸
出版社:小学館
発売日:2005-03
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これからお城を建てようと考えている人にとって、これほど役に立つであろう書籍も珍しい。まあ、そんな人はめったにいないだろうな。本書は5章立て、フルカラー250ページで城のつくり方を、いちから教えてくれる。第1章は縄張りの章だ。城を置く場所の決め方、曲輪とその入り口である虎口の開きかたなどの基本を、こまごましく説明してくれる。

第2章はいよいよ普請の章だ。まずは堀のうがちかたである。薬研堀と箱堀、毛抜き堀の違いが図示されている。堀の底には掘障子という落とし穴を作るほうが良いようだ。堀の内側には土塁を積む。平城の土塁は掻揚だが、山城の土塁は切岸にせよと、具体的でわかりやすい。すぐにでも着工可能だ。石垣もこの章であつかう。

第3章はいよいよ作事の章。天守をあげる。破風でかざる。鯱もあげる。御殿も建てる、馬屋も建てる。と、だんだん城らしくなってくるはずだ。第4章は城下町の章。第5章は城の歴史と地方色だ。冗談抜きにこの本があれば、ちょっとした城を建てることができそうなのだ。少なくとも模型を作るという目的であれば、過不足ない。

デアゴスティーニが安土城を作るというシリーズを始めた。この安土城の復元者こそが本書の著者であり、城研究の第一人者なのだ。2005年に本書を買ったときは、大変失礼だがあまりに真面目に城のつくり方を説明しているので、書店の店頭で思わず噴き出してしまった。それもそのはず本書の著者は広島大学の教授なのだが一級建築士でもあるのだ。実務的であるはずだ。

それにしてもデアゴスティーニの安土城を定期購読するべきかどうかが悩ましい。家の中に巨大な安土城の模型があっても邪魔なだけではないかと思う反面、城の構造を3次元で見て取れるというのは魅力的だ。とりあえず590円の創刊号を買ってみるか。いやいやそれが敵の思う壺か。

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