生物・自然
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『八ヶ岳南麓から』山暮らしのリアル
2023年12月7日これまでたくさんの本やエッセイを書いてきた著者だが、意外にもプライベートな暮らしについては、ほとんど書いたことがないという。本書はこ…more
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『富士山噴火に備える』「噴火スタンバイ状態」の富士山はどうなっているのか?
2023年11月14日万葉集が編まれた頃、富士山の頂上から噴気がなびいていた。つまり、当時の人々は富士山が「生きている」ことを知っていたのである。その後は…more
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『宗教の起源──私たちにはなぜ〈神〉が必要だったのか』 ダンバー数、エンドルフィン、共同体の結束
ここで非常に興味深いのが、議論の出発点がダンバー数となることである。冒頭で述べたように、安定的な社会的関係を維持できるヒトの集団サイ…more
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『世界がわかる資源の話』世界の地政学のベースに「資源」がある!
2023年9月11日資源は私たちの生活に欠かせないものである。エネルギーや有用な元素を供給してくれる鉱産資源は、46億年に及ぶ地球の歴史のなかで培われて…more
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『ロバのスーコと旅をする』相棒ありの放浪
うんと幼い頃、ロバのパン屋さんという行商があった。記憶は遠く、かすかに覚えているのはロバの瞳だ。大きな目の中の全部が黒くてまつ毛が長…more
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『イラク水滸伝』謎の湿地帯をめぐる圧巻のノンフィクション!
本書を手に取った人は幸せである。なにしろ世界初の報告をいち早く日本語で読むことができるのだから。それも公的機関がまとめたような無味乾…more
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地球と生命が「共進化」する壮大な歴史を見よ! 『超圧縮地球生物全史』
2023年4月9日地球は今から46億年前に誕生したが、生命はそのうち後半80%もの長い時間に存在している。また40億年前には海が誕生したので、それ以降…more
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え~っ、二本足で走るネコ!?『タカシ 大丈夫な猫』
2023年3月27日二本足で立って走る猫がいるという話をネットで知った。ウソやろ…。即座に思い浮かんだのはもちろんあの猫である。往年の名作『じゃりン子チ…more
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いまは過去を振り返っている場合じゃない! 『揺れる大地を賢く生きる』
2023年3月3日日本の大学では恒例行事として、定年を迎えた教員が「最終講義」を一般公開する習わしがある。本書は2021年3月10日に、私が京都大学で…more
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富士山は「噴火スタンバイ状態」にあるのか!?『富士山はいつ噴火するのか』
新幹線で京都と東京を往復すると、晴れた日には三島駅の北側に富士山がよく見える。その中腹には大きな穴がポッカリと空いているが、江戸時代…more
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『オスとは何で、メスとは何か?』性は多様で当たり前
男と女のあいだには、深くて暗い河があるという。それは真っ赤な嘘だった。 男と女、広く生物でいえばオスとメスは、独立して存在しているわ…more
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超高度な ”自由研究” がおもろすぎ! 『カタニア先生は、キモい生きものに夢中!:その不思議な行動・進化の謎をとく』を動画といっしょに楽しもう
2022年9月27日おもろい研究をする人がいたもんだ。ハナモゲラじゃなくてホシバナモグラ、って書いても、タモリのハナモゲラを知ってる人も今では少なくなっ…more
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『暴れ川と生きる 筑後川流域の生活史』川と人間の共生を実現させるために
筑後川は「筑紫次郎」の異名のとおり「坂東太郎」の利根川「四国三郎」の吉野川とともに日本の暴れ川と言われている。さらにここ10年あまり…more
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想像以上に広くて複雑な深海という世界──『深海学―深海底希少金属と死んだクジラの教え』
深海は調査が進んでおらず、海底よりも月の表面の方がわかっていることの方が多いとさえ言われる世界だ。だが、近年深海用の潜水艇などの高性…more
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ただただ、そばにいたい……『寝ても覚めてもアザラシ救助隊』
2022年6月30日本書には冒頭から最後までアザラシへの愛が詰まっている。 小学生で出会い恋い焦がれ、現在は日本で唯一のアザラシ保護施設「オホーツクとっ…more