日本史
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『焼き芋とドーナツ』「わたし」でつながる女性史
初めてフェミニズムに触れたのは10代の頃、上野千鶴子氏の『セクシィ・ギャルの大研究』がきっかけだった。もちろん現在の岩波現代文庫版で…more
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『カミカゼの幽霊』死人となって戦後を生きた男の物語
特攻兵士の遺書ほど読むのが辛いものはない。先日も海上自衛隊佐世保資料館を訪れた際に目にする機会があった。遺書は母親に宛てたもので、育…more
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『土偶を読むを読む』縄文研究の最前線を伝える、肝の据わったまたとない反論本
本書は、2021年4月に出版された竹倉史人『土偶を読む』(晶文社)への反論本である。それも、明確な事実と論拠に基づいて真っ向からメッ…more
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『世界は五反田から始まった』足元から歴史が広がる
東京は広い。長いこと住んでいても、まだまだ知らない場所がたくさんある。 著者は東京品川区の戸越銀座で生まれ、現在もそこで暮らしている…more
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『ソ連兵へ差し出された娘たち』“数え年で18歳以上、未婚” その慟哭は今も聞こえる
1945年8月9日、ソ連の対日戦参戦によって満州開拓団の日本人移民は祖国に捨てられた。日本に引き揚げるまでの悲惨な生活は、さまざまな…more
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『ドードーをめぐる堂々めぐり 正保四年に消えた絶滅鳥を追って』絶滅の鳥、最後の一羽は江戸を旅した?
ドードーという鳥を知っているだろうか。『アリスの不思議な旅』に出てきた変な鳥を思い浮かべる人、あるいは「ドラえもん」で絶滅鳥類として…more
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『風の森を醸す』風の森と日本酒の歴史
2021年10月29日清酒発祥の地、奈良県に「風の森」という日本酒を醸す酒蔵がある。その名を油長酒造という。今年で創業300周年を迎えた酒蔵だ。それを記念…more
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『戦争とバスタオル』湯けむりの向こうに見える「あの戦争」と私たちの姿
2021年10月16日著者の安田浩一は長年、差別の現場を取材し、「ヘイトスピーチ」という言葉を世に広めるきっかけをつくった硬派のジャーナリスト。金井真紀は…more
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『暁の宇品』日本はなぜ「海の戦争」で敗れたのか
四方を海に囲まれた日本は、食糧や資源の輸入を船に頼らざるを得ない。いざ戦争となれば、戦地に兵を送り出すのも、武器や食糧を届けるのも船…more
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『日本美術の冒険者』世界屈指の日本美術コレクションをつくった鉄道王
俵屋宗達をはじめとした琳派美術、狩野派美術、葛飾北斎をはじめとする肉筆浮世絵を蒐集した世界有数の日本美術コレクター。中でも琳派美術の…more
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やたらと人が殺される凶暴な時代『室町は今日もハードボイルド:日本中世のアナーキーな世界』に住んでみたいか?
2021年6月27日日本人は温和で律儀などというのは、室町時代には通用しない。武士たちだけでなく、農民や女性、僧侶までもがなんだか殺伐としていて凶暴だ。…more
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ついに考古学史上最大の謎を解明!?『土偶を読む』
2021年5月13日"本書は土偶の謎を史上初めて解明したと高らかに宣言する一冊である。土偶の研究がはじまって130年以上になる中、まだ誰も解いたことのな…more
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贋金つくる『薩摩という「ならず者」がいた』
2021年2月15日血と汗だけで明治維新を起こせるのだろうか。改めて当時を振り返ると、カネにまつわるストーリーが見え隠れしてくる。そのなかでも驚くのは、…more