2012 1月の今月読む本 その1

東 えりか2012年01月11日 印刷向け表示
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今年も明けて、はや11日。今日は鏡開きの日でもあります。

遅ればせながら明けましておめでとうございます。HONZはいよいよ2年目を迎えます。

なお一層のご愛読とご声援を賜りますようお願い申し上げます。

というわけで今年第1回目の定例会です。今回から学生メンバーも参加予定でしたが、学業優先が決まりなため、井上宅磨塚越啓樹は不参加。他のメンバーももちろん仕事が優先なので高村和久麻木久仁子もお休み。濱崎誉史朗は編集業務多忙のため、しばらくは参加できないとの連絡が!ただしコラムは継続して書いてもらうのでファンのみなさんはご安心ください。

というわけで、年頭第1回目なちょっとさびしい滑り出しとなった。とはいうものの、年末年始は出版点数も多くそれぞれがかなりの本を抱えている。

年始の挨拶のあと、まずは代表の成毛眞から。ただし「ちょい読み」を始めてから、誰がどの本を紹介したかさっぱりわからなくなっているという。実際今日の本も、ほとんど誰かの紹介済み。新年1発目の課題は「HONZで取り上げた本をどう整理するか」ということになりそうだ。

なかのとおるの生命科学者の伝記を読む
作者:仲野徹
出版社:学研メディカル秀潤社
発売日:2011-12-16
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HONZの強力なサポーター、大阪大学の仲野先生の著書。かねがね成毛も思っている「日本にはポピュラーサイエンスのいい本がない」という嘆き。東京にお越しの折には、ぜひ一献傾けたいものだ。

偉人の残念な息子たち (朝日文庫)
作者:森下賢一
出版社:朝日新聞出版
発売日:2012-01-04
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だいたい3代目が店をつぶしたり、犯罪者になったりしがちである。

FIELD+ no.7(フィールドプラス)
作者:
出版社:東京外国語大学出版会
発売日:2012-01-18
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アジア・アフリカ言語文化研究所が出している雑誌。民族学に興味のある人はぜひ。

最近つまんない本ばっかなんですよ、と嘆く山本尚毅。マイブームはイギリスらしい。

ソーリー・ワークス!: 医療紛争をなくすための共感の表明・情報開示・謝罪プログラム
作者:ダグ・ヴォイチェサック
出版社:医学書院
発売日:2011-12-16
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医療訴訟が起こった場合の医者側の対処の仕方を指導する本。たいへんだものなあ。

改訂新版 稲作以前 (歴史新書y)
作者:佐々木 高明
出版社:洋泉社
発売日:2011-12-06
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これも興味深い復刊本。縄文時代からされていた農耕について。

しばられない暮らし (中経の文庫)
作者:井形 慶子
出版社:中経出版
発売日:2011-12-27
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突撃!ロンドンで家を買う』の井形慶子さんの本。去年はフランスに興味があったのだそうだが、今はイギリス。忙しそうなので憧れもあるのかな。

年末に読もうと思っていた本を忘年会のときにすべて成毛宅に忘れていった村上浩

英国メイド マーガレットの回想
作者:マーガレット・パウエル
出版社:河出書房新社
発売日:2011-12-22
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彼も昨年からイギリス熱が続いている。理由を尋ねると「イギリスの会社に転職したから」ってなるほどね。これは英国版「家政婦のミタ」みたいなもんらしい(ちがうか?)

21世紀の分子生物学
作者:
出版社:東京化学同人
発売日:2011-12-12
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高校生でもわかるという入門書だそうだが、ちょっとのぞくと頭が痛くなりそう。

工学の歴史: 機械工学を中心に (ちくま学芸文庫)
作者:三輪 修三
出版社:筑摩書房
発売日:2012-01-10
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ざっくりとしたタイトルだなあ。でもどうやらそういうざっくりとした本らしい。紀元前から近代日本までの「工学」が網羅されているとか。ものづくりに興味を持つ村上らしい。

被災地の支援に行ってきたという新井文月

考えの整頓
作者:佐藤雅彦
出版社:暮しの手帖社
発売日:2011-11-01
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暮らしの手帳に連載していたのは知っていたがまとまったのね。NHKのピタゴラスイッチなどで有名な著者。

奇縁まんだら 終り
作者:瀬戸内 寂聴
出版社:日本経済新聞出版社
発売日:2011-12-21
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日経新聞の日曜版に長く連載されていたのを私は愛読していた。昭和の文壇史の生き字引。

Dear KAZU 僕を育てた55通の手紙
作者:三浦 知良
出版社:文藝春秋
発売日:2011-12-08
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新井たちの世代のサッカーのスーパーヒーローといえば三浦知良。彼に宛てて送られた手紙を中心に作られている。

「ちょい読み」でも大活躍だけど、少しは残しておいてと切にお願いしたい内藤順

ゴジラ音楽と緊急地震速報 ~あの警報チャイムに込められた福祉工学のメッセージ~
作者:筒井 信介
出版社:ヤマハミュージックメディア
発売日:2011-12-22
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これは成毛も持ってきていた。ゴジラ音楽といえば伊福部達、しかしそれはアイヌ音楽にルーツがあったという。

プラスチックの木でなにが悪いのか: 環境美学入門
作者:西村清和
出版社:勁草書房
発売日:2011-12-21
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街路樹がプラスチックの木だったらあなたは許せるか、というコピーは魅力的だが、今回、ある意味一番メンバーの話題になった本。内容はともかく値段が高い。実は私も恐れをなして止めた本。この定例会では、この本より値段が高いか安いかで価値観が問われた。

あんぽん 孫正義伝
作者:佐野 眞一
出版社:小学館
発売日:2012-01-10
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言わずと知れた佐野眞一の孫正義伝。週刊ポストに連載中に所々読んでいたが、さすがだと思う。

今年はどんな本を紹介してくれるのか、とても楽しみな栗下直也

新編 塩釜すし哲物語 (ちくま文庫)
作者:上野 敏彦
出版社:筑摩書房
発売日:2011-12-07
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とても有名なすし屋さんの本だが、今回の震災後の話が興味深い。

ルポ - 子どもの無縁社会 (中公新書ラクレ)
作者:石川 結貴
出版社:中央公論新社
発売日:2011-12-09
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「子どもがランドセルを置いて行方不明になる」という都市伝説のような話だが相当深刻な内容だ。メンバーの誰もノーチェックの本は珍しいのでみんな驚く。

遺伝子組み換え企業の脅威[増補版]
作者:『エコロジスト』誌編集部
出版社:緑風出版
発売日:2011-12-22
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最近の事情はどうなっているのか、興味があるそうだ。

ここで成毛の薀蓄ひとつ。「組み換え」と書くのは官公庁。「組換え」と書くのは一般企業。この書き方で官に近いか民に近いかがわかるのだそうだ。

毎年新年はじめの10日間は嫁として過ごすため、ほとんど活字を読んでいない東 えりか

ヒタメン  三島由紀夫が女に逢う時…
作者:岩下 尚史
出版社:雄山閣
発売日:2011-12-09
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猪瀬直樹の三島評伝『ペルソナ』に登場する三島の恋人X嬢。著者はその人を知る一人である、と興味をそそられて手に取ったが、この著者が最近のオネエ番組によく登場する人と一致したときの驚きったら!

龍のかぎ爪 康生(上) (岩波現代文庫)
作者:ジョン・バイロン
出版社:岩波書店
発売日:2011-12-17
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龍のかぎ爪 康生(下) (岩波現代文庫)
作者:ジョン・バイロン
出版社:岩波書店
発売日:2011-12-17
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数十年にわたって毛沢東の汚れ役であった「悪の天才」康生の評伝。中国の「抑制と管理のシステム」を構築した人でもある。私は田畑暁生の翻訳が好き。

風刺漫画で日本近代史がわかる本
作者:湯本 豪一
出版社:草思社
発売日:2011-11-22
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戊辰戦争からサンフランシスコ平和条約まで、幕末から昭和までの新聞や雑誌に書かれた風刺漫画から当時の一般大衆の思いを見る。

自宅の山梨からはるばる登場、ちょっと遅刻の土屋敦。最近丸刈りになって修行僧のようにみえる。

クスクスの謎―人と人をつなげる粒パスタの魅力 (平凡社新書)
作者:にむら じゅんこ
出版社:平凡社
発売日:2012-01-15
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思わず「動物?食べ物?」と聞いてしまったが、これは食べ物のほう。残念ながらおいしいと思ったことが少ない食物でもある。

動物が幸せを感じるとき―新しい動物行動学でわかるアニマル・マインド
作者:テンプル・グランディン
出版社:NHK出版
発売日:2011-12-21
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陽だまりで幸せに昼寝しているネコをみて、生まれ変わったらネコになりたいと思ったことは何度かある。

触ってわかる美術解剖学
作者:アンソニー アペソス
出版社:マール社
発売日:2012-01-05
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自分の体を触りながら(人のでもいいけど)絵の描き方を学ぶ本。美大出身の新井から「彫刻をやると絵が上手くなるんですよ、骨格がわかりますから」とアドバイス。

正月はオーストラリアから一時帰省していたらしい久保洋介

オーストラリア建国物語
作者:リチャード エヴァンス
出版社:明石書店
発売日:2011-11-30
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満を持して登場させた本。かの地のNHKのような放送局が作ったドキュメンタリをまとめたもの。イギリスの情報を以下に早く受け取るか、その努力が刻まれている。

海底ごりごり地球史発掘 (PHPサイエンス・ワールド新書)
作者:須藤 斎
出版社:PHP研究所
発売日:2011-11-19
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今年の久保のテーマはロマン。宇宙もいいが、地底を掘り返し地球史に目を向けたいとの決意。

この腕がつきるまで  打撃投手、もう一人のエースたちの物語 (角川文庫)
作者:澤宮 優
出版社:角川書店(角川グループパブリッシング)
発売日:2011-10-25
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最近注目している角川文庫のスポーツノンフィクション復刻版。バッティング投手の努力と奮闘。

年末、大力作だったクラッシック音楽と本のレビューに3日間かけたという鈴木葉月

刑事捜査バイブル
作者:相楽 総一
出版社:双葉社
発売日:2011-12-07
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お母様が2時間ドラマ好きで、一緒に見ているうちに警察の情報に詳しくなってしまったのだそうだが、本当はどうなのだろうと読み出したそうだ。

写真の読み方: 初期から現代までの世界の大写真家67人
作者:イアン ジェフリー
出版社:創元社
発売日:2011-12-22
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買ったばかりでビニールも外していない大判の高価な本。しかし鈴木に言わせれば「プラスチックの木」に比べれば~(笑)とのこと。著名なカメラマンの作品を解題してくれる。

音楽と感情
作者:チャールズ・ローゼン
出版社:みすず書房
発売日:2011-12-23
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年末の苦労から、きちんと勉強をしなおそうと心に決めたそうだ。チャールズ・ローゼンのような本を読むと、顔つきさえ高貴になってくるよね、と微笑む成毛と土屋。犯罪ものを読むときは、残忍な顔つきになってるんだろうか??

さて、心ならずも欠席になってしまったメンバーの「オススメ本」もある。

高村和久

親切な進化生物学者―― ジョージ・プライスと利他行動の対価
作者:オレン・ハーマン
出版社:みすず書房
発売日:2011-12-21
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エピジェネティクス 操られる遺伝子
作者:リチャード・フランシス
出版社:ダイヤモンド社
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日本人が知らない「怖いビジネス」 (角川oneテーマ21)
作者:門倉 貴史
出版社:角川書店(角川グループパブリッシング)
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麻木久仁子の分は本人の推薦文と一緒にどうぞ。

野蛮な読書
作者:平松 洋子
出版社:集英社
発売日:2011-10-05
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本と美味いものに囲まれた日々。エッセイです。楽しそう。宇野鴻一郎を熱く語るとこなんか、面白い!

失業と救済の近代史 (歴史文化ライブラリー)
作者:加瀬 和俊
出版社:吉川弘文館
発売日:2011-08-22
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まだ読んでないんですが、まあ最近、このあたりに結構強く関心持ってまして。

新訂版 タモリのTOKYO坂道美学入門
作者:
出版社:講談社
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ブラタモリ新シリーズも楽しみに観ている。お供に。

というわけでその1はこのへんで。後半の隠し玉と学生メンバーのオススメ本は第2弾で発表します。多分土曜日の夕方ぐらいにUP。新年会シーズンを乗り越えた頃に、ゆっくりお読みください。

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