『仁義なきキリスト教史』 新刊超速レビュー

成毛 眞2014年03月01日 印刷向け表示
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
仁義なきキリスト教史
作者:架神 恭介
出版社:筑摩書房
発売日:2014-02-26
  • Amazon
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • 丸善&ジュンク堂

昨夜、Facebook上でお騒がせいたしました注目の新刊はこれでございます。間違いなくHONZメンバーが先制攻撃をしてくると思われるため、決死の「新刊超速レビュー」で紹介することにいたしました。

なにしろ本書は全編にわたった広島弁・やくざ弁で構成されるという奇跡のキリスト教史。東映のヤクザ映画を見ていた年代の人々にも、そうでない人々にも驚愕の一冊であります。いやはやスゴイです。なんせね、目次からしてスゴイ。

第1章 やくざイエス
第2章 やくざイエスの死
第3章 初期やくざ教会
第4章 パウロ--極道の伝道師たち
第5章 ローマ帝国に忍び寄るやくざの影
第6章 実録・叙任権やくざ闘争
第7章 第四回十字軍
第8章 極道ルターの宗教改革
終章 インタビュー・ウィズ・やくざ

帯には「あいつら、言うてみりゃ人の罪でメシ食うとるんで」のキャッチ!「エンタメで学べる画期的キリスト教入門」とありますが、こりゃあエンタメというか、普通にやくざです。

まあ、どこを開いてもいいんですが、適当にP19から引用してみましょう。

すると、ユダヤ組系パリサイ組のやくざがそれを目ざとく見つけて、イエスにアヤを付けてきたのである。

「おどりゃこの腐り外道が!そぎゃあなことして許される思うとるンかッ」
(中略)
だが、イエスは鋭い目でぎろりをやくざ者を睨み返すと、言葉短かに言った。

「じゃかあしゃあ」

全編全ページがこの調子。

第8章に登場するマルチン・ルターももちろんやくざ。読者は自分がキリスト教史を学んでいるんのか、広島やくざ言葉を学んでいるのか、だんだん判らなくなってくることでありましょう。

ルターが皇帝の審問官から
「おう、ドサンピン。ここにあるんはおどれの書いたもんか」と聞かれ
「おお、わしのじゃ」と答えたり。

「カトリックの糞どもはのう、農民どもに和解提案なんぞせんでええけん、早うぶち殺したりゃええんじゃ」などとぬかしたり。

もうね、無茶苦茶でござりまする。発禁・焚書になる前に是非お手元に。

記事へのコメント コメントする »

会員登録いただくと、記事へのコメントを投稿できます。
Twitter、Facebookにも同時に投稿できます。

※ 2014年3月26日以前にHONZ会員へご登録いただいた方も、パスワード登録などがお済みでない方は会員登録(再登録)をお願いします。

コメントの投稿

コメントの書き込みは、会員登録ログインをされてからご利用ください。

» ユーザー名を途中で変更された方へ
 変更後のユーザー名を反映させたい場合は、再度、ログインをお願いします。

ノンフィクションはこれを読め!  2014 - HONZが選んだ100冊
作者:
出版社:中央公論新社
発売日:2014-10-24
  • Amazon
  • Amazon Kindle
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

電子版も発売!『ノンフィクションはこれを読め! 2014』

HONZ会員登録はこちら