小説

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  • 『すべての見えない光』

    『すべての見えない光』

    出口 治明 出口 治明 2016年10月04日

    本書は、パリの博物館に務める優しい父のもとで育った目の見えない少女マリー=ロールとドイツの炭鉱町、ツォルフェアアインの孤児院で育てられた少年ヴェルナーの一瞬の魂の邂逅を描いた珠玉の小説である。…more

  • 『マナス』

    『マナス』

    出口 治明 出口 治明 2016年05月17日

    僕たちは、叙事詩をすっかり忘れてしまったのではないか。ギルガメシュ、イーリアス、シャー・ナーメなどに満ち溢れていたあの懐かしい英雄たちの雄叫びは消えて久しくなってしまった。ポーランド生まれのユダヤ人で、第二次世界大戦前のドイツで活躍した作家……more

  • 『プラハの墓地』

    『プラハの墓地』

    出口 治明 出口 治明 2016年04月23日

    僕が初めてプラハのユダヤ人墓地を訪ねたのは晩秋で、ベルリンの壁が崩れるずっと以前のことだった。薄暗い墓地を巡ったあと、小さいゴーレム人形を記念に買ったのを覚えている。ナチのホロコーストに霊感を与えた史上最悪の反ユダヤ主義の偽書「シオン賢者の……more

  • 『アルタイ』by 出口 治明

    『アルタイ』by 出口 治明

    出口 治明 出口 治明 2015年05月13日

    ルネサンスの工房を彷彿とさせるルーサー・ブリセット・プロジェクトの4人組が傑作「Q」を世に問うて10年。本書は、後継ユニット(ウー・ミン)の4人組が、「Q」のいわば続編として構想したものである。一般に、傑作の続編は退屈なものが多い。しかし、……more

  • ドローン墜落事件の容疑者が描いたマンガから読み取れる彼の思想とは?『ハローワーカー』『禁老区』

    ドローン墜落事件の容疑者が描いたマンガから読み取れる彼の思想とは?『ハローワーカー』『禁老区』

    官邸にドローンを飛ばした元自衛官が実はブログに詳細に犯行について記述していて、ニコニコ静画にオリジナルのマンガを書き残しているらしいというのをFacebookで発見したので、なんの気なしに読んでみた。…more

  • 『電車道』by 出口 治明

    『電車道』by 出口 治明

    出口 治明 出口 治明 2015年03月27日

    人はなぜ本を読むのか。それは、何よりも先ず面白いからだと、僕は思う。とりわけ小説を読むときはそうだ。頁をめくるのがもどかしいくらいに、急かされる時が最高だ。「電車道」はそんな小説である。一気に読み終えたのは去年の「水声」以来のことではないか……more

  • 熱くて面白い。不思議な科学本『サルバルサン戦記』

    熱くて面白い。不思議な科学本『サルバルサン戦記』

    土屋 敦 土屋 敦 2015年03月23日

    著者の岩田先生は、不思議な本を書く人だ。自身の専門である感染症を核にして、抗生物質、ワクチン、さらにはパニックに対するリスクコミュニケーションなどを明快に論じると同時に、自らの知見、思い、そして生き方の根本的な思想までもを、人に伝えようとす……more

  • 『石の物語』by 出口 治明

    『石の物語』by 出口 治明

    タイトルを一瞥しただけで、もうこれは読むしかないと観念させられるタイプの本がある。本書のサブタイトルに紅楼夢の文字を見出した瞬間に、紅迷の僕は観念した。本書は、中国の石伝説と、冒頭がいずれも石から始まる「紅楼夢(石頭記=石の物語)」「水滸伝……more

  • 『水声』by 出口 治明

    『水声』by 出口 治明

    出口 治明 出口 治明 2014年11月23日

    僕が小説を読む時のクセの1つだが、テーマと構成とテクニックを考えながら読むというのがある。この3つを高い完成度で兼ね備えた小説には、そうそうお目にかかれるものではない。それだけに3つが揃った素晴らしい小説に遭遇すると、とても嬉しくなるのだ。…more

  • やっぱり日本の翻訳家はスゴイ!『翻訳問答』

    やっぱり日本の翻訳家はスゴイ!『翻訳問答』

    土屋 敦 土屋 敦 2014年10月23日

    シンプルでセンス溢れる軽快な装丁、帯には江國香織と穂村弘の推薦文、著者は、僕らの世代だと、ハワイやサーフィンのイメージがすぐに浮かぶ、作家・翻訳家の片岡義男と、クッツェーの翻訳や『嵐が丘』の新訳で知られる鴻巣友季子。そしてタイトルの「蒟蒻問……more

  • 『Q』by 出口 治明

    『Q』by 出口 治明

    出口 治明 出口 治明 2014年07月29日

    昨年はHHhH、そして今年はQ。ローマ字をタイトルにした本には、このところ傑作が多い。16世紀のヨーロッパ。ローマ教会の腐敗に敢然とルターが立ち上がる。宗教改革という大きな振り子が振れ始めたのだ。しかし、振り子は行き着くところまで振れないと……more

  • 『ヴィクラム・ラルの狭間の世界』by 出口 治明

    『ヴィクラム・ラルの狭間の世界』by 出口 治明

    出口 治明 出口 治明 2014年05月17日

    重くて悲しい、それでいてみずみずしい物語が、抑制された美しい格調のある文体で淡々と綴られる。多用される現地語も彩りを添える。そして、構成も完璧だ。植民地時代のケニアを中心とする東アフリカ。支配者の英国人にとって、インド人は便利で使い勝手のい……more

  • 『スキタイの騎士』by 出口 治明

    『スキタイの騎士』by 出口 治明

    出口 治明 出口 治明 2014年03月21日

    昨年の6月、「カールシュタイン城夜話」の書評ブログで、僕はクプカの歴史物語三部作の残る2作、「スキタイの騎士」と「プラハ夜想曲」を早く読んでみたい、と書いたが、1年も経たずしてその望みが叶えられることになった。出版元である風濤社に深く謝意を……more

  • 『地図と領土』by 出口治明

    『地図と領土』by 出口治明

    出口 治明 出口 治明 2014年03月07日

    僕の至福の時間は、大きい本屋をあてもなく歩き回り、目に飛び込んできた本をそぞろ読む時間だった。ベンチャー企業を経営するようになって、時間がなくなり、こうした楽しみは奪われてしまったが(今は、主として新聞の書評で代替している)、どれだけの大書……more

  • 『いにしえの光』by 出口 治明

    『いにしえの光』by 出口 治明

    出口 治明 出口 治明 2014年02月06日

     不思議な読後感の残る小説である。ストーリー自体は、一見したところ、込み入っているようにも見えるが、本質は他愛もないと片付けてしまってもいいかもしれない。最愛の娘キャサリン(キャス)を亡くした初老の舞台俳優と、その妻がいる。ポルトヴェーネレ……more

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ノンフィクションはこれを読め!  2014 - HONZが選んだ100冊
作者:
出版社:中央公論新社
発売日:2014-10-24
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