異例の大ヒット!日めくりカレンダー『まいにち、修造!』の売れ方を徹底分析!

古幡 瑞穂2015年06月10日 印刷向け表示
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(日めくり)まいにち、修造!
作者:松岡 修造
出版社:PHP研究所
発売日:2014-09-06
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この時期、出版業界では各社から上半期ランキングの発表が相次ぎます。『妖怪ウォッチ』『フランス人は10着しか服を持たない』などのタイトルが並ぶ中、存在感を見せていたのが『まいにち、修造!』。この読者層分析を!という要望があったため、今月はこのカレンダーを分析してみたいと思います。

最近では4月始まりの手帳が増えてきてシェアを上げてきていますが、まだまだカレンダーは年末に購入するものという意識が一般的です。

この『まいにち、修造!』は1〜31日を毎月繰り返し使える万年カレンダー仕様。いつまでも使えるし、いつからでも使えます。これがうけて異例のロングランヒットとなりました。

『まいにち、修造!』売上推移(日販オープンネットワークWIN調べ)

年末年始で一段落すると思いきや、1月末に再びブレイク、4月の学期始まりにまたまたプチブレイク、そして上半期ランキング発表で注目を集めて再び山が出来る…とその勢いは止まりません。

それでは読者層を見ていきましょう。

購入者クラスタ(※WIN+調べ)

72%を女性読者が占め、うち36%が40代という結果となっています。このカレンダー、面白いのは複数購入者が多いということです。一人あたり1.2冊を購入した計算になっています、プレゼントなどに活用された方が多いのかもしれません。

併読商品をみていきましょう。下記は『まいにち、修造!』購入者が4月以降に購入したもののランキングです。上位にずらっとベストセラーコミックが並ぶ結果になったため、書籍・ムックに限定してのランキングを作成してみました。
 

RANK 銘柄名 著訳者名 出版社
1 『解くだけで人生が変わる!修造ドリル』 松岡修造  アスコム
2 『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて
 慶應大学に現役合格した話』
坪田信貴 KADOKAWA
3 『家族という病』 下重暁子 幻冬舎
4 『松岡修造の人生を強く生きる83の言葉』 松岡修造  アスコム
5 『ようこそ、わが家へ』 池井戸潤  小学館
6 『火花』 又吉直樹  文藝春秋
7 『舟を編む』 三浦しをん  光文社
8 『103歳になってわかったこと』  篠田桃紅 幻冬舎
9 『聞くだけで自律神経が整うCDブック』 小林弘幸 アスコム
10 『イニシエーション・ラブ』 乾くるみ 文藝春秋

こちらもずらっと、最近の売行き良好タイトルが並びました。

「話題になった本」を購入する層が買っている典型的なベストセラー商品の購買履歴です。松岡修造さんの既刊本などを遡って購入されている方も相変わらず多いので、これも忘れてはなりません。

すでにベストセラーランキングではありますが、『103歳になってわかったこと』や『あっ!命の授業』など言葉やメッセージで人に力を与えている本の併読は比較的多い印象です。

惜しくもこのリスト内には入らなかったものの、12位には同じく日めくりの人気タイトル『まいにち、ポジティブ!』(井上裕介)が入っていました。複数の日めくりを購入する方がいらっしゃるというのも興味深い事実です。

さて、いつもならここで「この本を買った人が注目しているタイトルからこれからの注目本を…」という展開になるのですが、小説・コミック・実用書が読者の併読本の大半を占めているため、今回のリストの中からHONZ読者に提案出来るタイトルを見つけるのはなかなか困難でした。

頂点への道
作者:錦織 圭
出版社:文藝春秋
発売日:2015-04-16
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世界のトップアスリートとなった錦織圭、彼のここまでの軌跡を自らの言葉で語った1冊。現役アスリートがここまでの自著を出版すること自体も貴重な事とファンならずとも注目する人が増えている1冊です。言葉の前向きさも魅力の1つ、アスリートは強くて前向きな言葉を発するイメージが強いですが、アスリート名言日めくりがあっても良いかもしれませんね。
 

残念な教員 学校教育の失敗学 (光文社新書)
作者:林 純次
出版社:光文社
発売日:2015-02-17
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併読本ランキングの2位に『ビリギャル』が入っています。松岡さんの名言は受験生や学生さんたちにも大きな力を与えているようです。こういったことからか、教育や学校関連の読み物も多く見受けられます。
 

魔法をかける アオガク「箱根駅伝」制覇までの4000日
作者:原 晋
出版社:講談社
発売日:2015-04-18
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2015年のスポーツ名場面といえば真っ先に青学の箱根駅伝制覇のシーンが思い浮かぶ、という方も多いのではないでしょうか。注目の的となった異色監督の奮闘の記録は続々と本になっています。スポーツの現場だけでなく、ビジネスマンにも響く言葉が満載だと評判です。

『まいにち、修造!』はカレンダージャンルにおいて、全く新しいトレンドをつくり出しました。年間通じて売れるヒット作になることは我々売り手側にとっても嬉しい限りの出来事です。この状況は今年どんな進化を遂げるのか、出版社は今どんな企画を立てているのか、興味はつきません。発売を心待ちにしたいと思います。

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