『酒好き医師が教える 最高の飲み方』呑むべきか呑まざるべきか 年末年始の反省とともに

成毛 眞2018年01月20日 印刷向け表示
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 昨年末、編集部から新年早々に取り上げる本を選べといわれ、おもわず本書を推薦した。最後まで読み通す責務を自分に課したかったのだ。

酒好きにとって酒量がもっとも増えるのは年末年始であろう。そして中高年の酒好きにとって、自分の身体が心配になるのも年末年始だ。このまま酒を飲み続けると、本当に寿命が縮まるのではないかと不安になる。

しかし、盃を持つ手は止まらない。クリスマスや正月をはさんで、忘年会から新年会まで、ビールにはじまり、ワイン、日本酒、ウイスキー、焼酎、なんでも来いだ。

ともかく誰かにきつく諌めてほしいのだが、酒と健康についての本などは敬遠してしまう。どうせ休肝日を設け、適量を守れ、などと書いているだけだろう。守れるわけがない。

本書はまさに同じ悩みを抱えているアラフィフの酒好きが25人の医師や専門家に取材した酒の飲み方についての本である。

とはいえ左党はグラスを持ちながら本を読むのだから、きちんと頭に入らない。そんなこともとっくにご承知とばかり、本書では随所にゴチックで強調された文章が登場する。酔いどれであっても、ここだけは読んでおきなさいというわけだ。

たとえば、アルコールは脳全体を萎縮させる。休肝日よりもアルコールの総量を減らせ。膵炎のリスクはエタノールの蓄積で上がる。ほら、やっぱり節酒しなければ命が縮んでしまうのではないか。しかも、酒飲みが頼りにしているウコンも肝障害を引き起こす可能性があるという。やっぱり酒がまずくなる。

ところが、本格焼酎のパワーで血栓を撃退。認知症にいいのは赤ワインとビール。カベルネが健康に良い。さらに日本酒は酔える化粧水、などと良きことも書いている。

まさにハムレットのごとく、呑むべきか呑まざるべきかなどと呟きながら、本書を読み終わったときには、すっかり出来上がっていた。

※週刊新潮より転載 

記事へのコメント コメントする »

会員登録いただくと、記事へのコメントを投稿できます。
Twitter、Facebookにも同時に投稿できます。

※ 2014年3月26日以前にHONZ会員へご登録いただいた方も、パスワード登録などがお済みでない方は会員登録(再登録)をお願いします。

コメントの投稿

コメントの書き込みは、会員登録ログインをされてからご利用ください。

» ユーザー名を途中で変更された方へ
 変更後のユーザー名を反映させたい場合は、再度、ログインをお願いします。

ノンフィクションはこれを読め!  2014 - HONZが選んだ100冊
作者:
出版社:中央公論新社
発売日:2014-10-24
  • Amazon
  • Amazon Kindle
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

電子版も発売!『ノンフィクションはこれを読め! 2014』

HONZ会員登録はこちら

人気記事