前半はスタジオジブリが非売品で作成していた小冊子『岩波少年文庫の50冊』からの転載だ。そもそも本書はその小冊子があってからこそ企画されたらしい。後半は阿川佐和子との対談などをもとにして再構成している。前半の50冊のなかから1冊分をまるまる引用してみよう。たとえば『三銃士』を紹介した文章は「痛快冒険活劇という名にこれほどぴったりの本はないでしょう。ワクワクするってこういう本です。ためになるかですって、もちろんですとも。本を読むのが、こんなに楽しいものだと教えてくれるんですからね…」いい文章だなあ。ボクも子供のころ三銃士には本当にワクワクして、布団のなかでぬくぬくと本を読む幸せを満喫していた。本書は小さな子供を持つ親にとって最高のバイヤーズガイドだ。
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