おすすめ本レビュー
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『心臓の科学史 古代の「発見」から現代の最新医療まで』 心臓の謎に挑み続けた人類の物語
"本書の内容は、単なる心臓にまつわる科学史に留まるものではない。この本には、ファバローロのように困難を乗り越え多くの命を救った医師の…more
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『中国メディア戦争 ネット・中産階級・巨大企業』 親指は自由になりたがる
本書は、中国の国家と巨大企業と中産階級、この三者がまるで三國志のようにせめぎあっていくを様を描き出した一冊である。著者のふるまいよし…more
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『村に火をつけ、白痴になれ 伊藤野枝伝』恋も仕事も、わがまま上等
2016年5月10日アナキスト大杉栄のパートナーで関東大震災後に大杉とともに虐殺された伊藤野枝の評伝だ。過激なタイトルだが、ページをめくって腰を抜かす。…more
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パソコンより患者の顔 『がん哲学外来へようこそ』
2016年5月9日「がん哲学外来」という言葉をきいたことがあるだろうか。本書は、その創始者である著者が、医療現場と患者の隙間を埋める一助となることを願…more
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『牛を飼う球団』「高知ファイティングドッグス」が生んだ地域創生物語
プロ野球にはNPB(日本野球機構)の12球団、いわゆるパリーグとセリーグのほかに、独立リーグという存在がある。2004年のプロ野球再…more
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お金の何が、世界を”動かして”いるのだろう?──『貨幣の「新」世界史――ハンムラビ法典からビットコインまで』
2016年5月5日貨幣の定義を通常よりも拡張し『そこで私は、お金は価値のシンボルだという定義にたどり着いた。』としてみせることで、より広い視点、それも…more
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『謎のアジア納豆 そして帰ってきた<日本納豆>』 豆から生まれたメンタリティ
2016年5月3日本書は「納豆の起源と変遷を解き明かす」というテーマを目的に、アジアの奥地から日本の東北地方、はたまた固定観念の外側までを探検した一冊…more
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『帝国の参謀 アンドリュー・マーシャルと米国の軍事戦略』 ペンタゴンのヨーダと呼ばれた男
"常に裏舞台で働くことを好み、自己宣伝や世間からの注目を極端に嫌ったアンドリュー・マーシャルの名を知る者は少ない。しかし、「ペンタゴ…more
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伝えることで、世界は変わるのか『君とまた、あの場所へ シリア難民の明日』
2016年4月30日本書に綴られているエピソードの多くは、暗く、重い気持ちになるものだ。だが、筆者自身の感情をなるべく抑えて穏やかに語られる言葉の数々は…more
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『言ってはいけない』不愉快な真実を直視せよ
2016年4月29日"最初に断っておくが、これは不愉快な本だ。だから、気分よく一日を終わりたい人は読むのをやめたほうがいい。表紙をめくるとこのような言葉…more
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『戦争の物理学』戦史と物理学の歴史の見事な融合
戦争の物理学の本を書いている。著者がこう話すと、周りからは「物理学が戦争と何の関わりがあるんだい?」という言葉が返ってきたという。続…more
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図鑑は「積ん読」でいい!?『頭がいい子の家のリビングには必ず「辞書」「地図」「図鑑」がある』
2016年4月27日本書は進学塾で講師として活躍した著者が、辞書、地図、図鑑を使って子どもの知的好奇心を刺激する、また知識を吸収し思考する力を育てる方法…more
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そもそもなぜ地球外天体は地球に到達するのか?──『ダークマターと恐竜絶滅―新理論で宇宙の謎に迫る』
2016年4月25日目の前の生活に一生懸命だと意識することもないが「我々はみな宇宙の中にいる一生物」なのである。地面が平らに見えても実際はほぼ球体である…more
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『大学でまなぶ日本の歴史』そうだったのか!が次々に
2016年4月24日各章ごとに末尾に参考文献が挙げられ、巻末にはおすすめの年表や歴史辞典、一般教養から専門的な研究に取り組むときに参考になる本も紹介され…more