
出口 治明
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ヴァスコ・ダ・ガマの「聖戦」』 by 出口 治明
2013年10月15日1543年9月、倭寇の頭目の1人であった王直の船が、種子島に漂着し、乗っていたポルトガル人が、わが国に鉄砲を伝えた。これが、日本と西洋の初めての出会いであった、と言われている。このこともあって、ポルトガルはわが国には馴染の深い国ではあるが、で……more
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『都市の誕生: 古代から現代までの世界の都市文化を読む』by 出口 治明
2013年10月11日旅の楽しみの極みは、初めて訪れた見知らぬ街を当てもなく彷徨い歩くことに尽きる。「迷子になることは、都市を本当に体験する唯一の方法なのだ。」 著者は、「この本は、自分の好きなページから読んでもらいたい」と、まえがきで述べる。8章から構成されたオ……more
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『気候で読み解く日本の歴史―異常気象との攻防1400年』 by 出口 治明
歴史は文系の学問ではない(そもそも、大学が文系・理系と分かれているのは、先進国ではわが国ぐらいのものではないか)。グローバルには、自然科学の知見を存分に活用し、例えばBC1200年のカタストロフィや、モンゴル・ウルス崩壊など、歴史的な超大イベ……more
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『特派員ルポ サンダルで歩いたアフリカ大陸』by出口 治明
次はアフリカの時代が来る、と言われて、久しいものがある。マリでの騒乱や、それと関連したアルジェリアでの人質事件、エジプトの混迷ぶり等、アフリカから発信される情報は、このところ、後向きのものが多い。それに、アフリカは、何しろわが国から遠い。私た……more
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『愛国・革命・民主:日本史から世界を考える 』 by 出口 治明
2013年09月19日「花には香り、本には毒を」という言葉が好きだ。ベンチャー企業を経営するようになって忙しくなり、めっきり読書量が落ちたが、それでも平均すると週に4~5冊は読んでいるのではないか。本と旅しか趣味がないからではあるが。このコラムは、その中で、体内に……more
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『チーズと文明』 by 出口 治明
偶に芳醇な赤ワインを飲み、フランス料理をいただくと、何故か、食後に無性にチーズが食べたくなるときがある。でも、これは何も人間に限った話ではない。9,000年前に、西アジアで生まれたチーズは、神々も大好きだったのだ。何しろ、シュメールの豊饒の女……more
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『ユートピアの歴史』 by 出口 治明
2013年09月13日まことに、「百聞は一見に如かず」である。本書には、カラーの図版がふんだんに使われており、読者は、天国(例えば、「ムハンマドの楽園」、図版6)や楽園(例えば、「神々のいるアルカディアの風景」、図版12)が、およそどのようなものか、一目で了解でき……more
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『ローマ政治家伝I カエサル 』 by 出口 治明
2013年09月06日20世紀の初め、現代につながるローマ共和性研究の基礎を築いた碩学ゲルツァーは、共和制末期のポンペイウス、カエサル、キケロの伝記を書いた。嬉しいことに、この3冊がゲルツァーの弟子の手により、揃って訳出されることになった。本書はその第1巻である(……more
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『社会心理学講義』by 出口 治明
2013年09月01日ど真ん中の直球を投げられた。これはもう振り切るしかないと念じて、必死でバットを振り抜いた。どうにか当たることは当たったのだが、想像を絶するほどの、とてつもなく重いボールだった。例えてみれば、こんな感じだろうか。 …more
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『シャルル・ドゴール 民主主義の中のリーダーシップへの苦闘』 by 出口 治明
2013年08月18日8月15日は、日本がポツダム宣言を受諾して第2次世界大戦が終結した日であるが、欧州の戦いでは、「自由フランス」を率いてドイツに徹底抗戦したのがドゴール将軍であった。ドゴールは、レジスタンスに象徴される救国の英雄であったが、臨時政府首相を194……more
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『徳の政治 (小説フランス革命 11)』 by 出口 治明
私たちは、日常、何気なく、右派や左派といった言葉を使っているが、これらの言葉が、実は、フランス革命に淵源をもっていることを知る人は少ない。フランス革命当初の憲法制定国民議会で、旧体制(アンシャン・レジーム、ブルボン王朝)の維持を支持する勢力が……more
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『なぜ人間は泳ぐのか?――水泳をめぐる歴史、現在、未来』 by 出口 治明
2013年08月10日気軽に読めるとても楽しい本だ。何事であれ、劈頭の出会いがすべてだ、と言う人がいるが、最初のページに、僕の大好きな絵(泳者の墓。パエストゥム)が置かれていたので、これはもう読むしかありません。 …more
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『旅立つ理由』 by 出口 治明
2013年07月31日僕は、本を読むときは、一言一句文章を丁寧になぞって、ほぼ完全に消化してしまうまで読み込むタイプなので、滅多に同じ本を2度読むことはない。本書は、ANAグループ機内誌「翼の王国」に連載された小品をまとめたもので、いくつかは間違いなく読んでいるは……more
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『日本と出会った難民たち――生き抜くチカラ、支えるチカラ』by 出口 治明
2013年07月24日楽しくて、ワクワクするような本ではない。おもしろくて、ページをめくるのがもどかしくなるような本でもない。それでも、なお、この本は、出来るだけ多くの市民に読んでほしいと思わずにはいられないのだ。 …more
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『連続講義・デフレと経済政策』by 出口 治明
2013年07月17日久しぶりに、寝食を忘れて、一晩で読んでしまった。今、まさに知りたかったことに、真正面から答えてくれる本に出会ったからである。 …more