
出口 治明
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『月:人との豊かなかかわりの歴史』by 出口治明
2013年07月14日物心がついた頃、「将来は何になりたいの?」と訊かれる度に、「ロケット学者」、「フォン・ブラウン博士(この本では、あまり高く評価されてはいないが)のようになって、月や火星に行くんだ」と答えた自分を思い出してしまった。 …more
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『メディアとしての紙の文化史』by 出口 治明
例えば、ひと昔前の「紙の」稟議書がデジタル化されて、会社からも消えつつある現在、本書は書かれるべくして書かれた書物であると言えよう。デジタル化の波がひたひたと押し寄せつつある中で、紙という媒体が歴史の中で果たしてきた役割を振り返ってみることは……more
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『吉田神道の四百年 神と葵の近世史 』by 出口治明
これは、おもしろい。読み始めた瞬間に、そう思った。良書には、いくつかの必要条件があるが、中でも「おもしろいこと」は、とても大切な要件である。第一、おもしろくないものを、誰が好き好んで読むだろうか。 …more
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『聖書考古学 - 遺跡が語る史実』by 出口 治明
2013年07月03日世界で最も読まれている書物は何か。それは、聖書において、他にはない。中でも、アブラハムの物語、モーゼの出エジプトや十戒、ダヴィデ王やソロモン王の栄華等は、果たしてどこまでが伝説で、どこまでが史実なのか、判然としない向きも多いだろう。 …more
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『北欧モデル 何が政策イノベーションを生み出すのか』by 出口治明
2013年06月30日主要欧米先進諸国を「アングロサクソン型」「欧州大陸型(ドイツ、フランス、ベネルクス等)」「南欧型」「北欧型」の4つに分類して、2010年~12年の3年何の平均実質成長率を算定すると、北欧型が唯一2%を超え、最も高くなっている。加えて、財政も健……more
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『わたしの名は赤』 by 出口治明
2020年のオリンピック招致を巡って、名乗りをあげた東京の最大のライバル都市は、どうやらトルコのイスタンブールであるらしい。何度か訪れたことがあるが、ボスポラス海峡から眺める夕暮れのイスタンブールのシルエットは、間違いなく世界で最も美しい光景……more
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『トルコ絨毯が織りなす社会生活―グローバルに流通するモノをめぐる民族誌』by 出口治明
2013年06月28日トルコに旅したら、恐らくほとんどの人は、トルコ絨毯を手に帰路につくことになるだろう。そういえば、わが家にも、小ぶりのトルコ絨毯が3枚、鎮座している。 …more
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『なつ 樋口一葉 奇跡の日々』 by 出口 治明
墨田区向島に生まれた領家高子は、歌舞伎や遊郭等、近世情緒に関心が深い作家であるが、夭折した樋口一葉にも並々ならぬ興味を示しており、これまでにも「八年後のたけくらべ」、「一葉舟」という佳品をものしている。「なつ」は、樋口一葉の創作がピークに達し……more
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『未来の働き方を考えよう 人生は二回、生きられる』by 出口 治明
2013年06月13日僕は、自分でビジネス書を書いているので、天に唾する行為であるということを、十分自覚した上で、なおかつ、「ビジネス書より古典を」と言い続けている。 …more
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『カールシュタイン城夜話』by 出口治明
よくあることではあるが、先日は、この本のせいで、地下鉄を2駅、乗り過ごしてしまった。カバーも雅趣に富むが、中身はもっと雅趣に富む。1371年、時のローマ帝国ルクセンブルグ家のカレル4世が、首都プラハで毒(?)をもられ、郊外のカールシュタイン城……more