
峰尾 健一
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『特殊清掃』死体と向き合った男の20年の記録
特殊清掃とは、人間遺体・動物死骸・糞尿・山積ゴミなどに関係する特殊な汚染や汚損を処理するというもの。凄惨な現場や過酷な作業を強いられることも多く、なかなか陽の目を見ることのない職業だ。本書は、壮絶な特殊清掃の実態と、そこから形成された著者独自……more
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伝承こそが真の遺産『白神山地マタギ伝』
青森と秋田の県境に位置する白神山地。「秘境」と称されることも少なくないこの地域には、古くからマタギの集落が根付いていたが、約20年前にはそれらの文化は消滅してしまった。本書でスポットの当てられる、青森県西目屋村に受け継がれてきた「目屋のマタギ……more
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それでも潜る理由がある『素潜り世界一』
夏、真っ盛り。テレビを点ければ、映るのは白球を追いかける球児たちの姿。夏の風物詩の一つに数えられるその存在感はまさに、メジャースポーツと呼ぶにふさわしい。ただ、メジャーがあれば当然、マイナーもある。本書で語られるスポーツ、フリーダイビングは、……more
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『日本のヴァイオリン王』激動の時代を駆けた名職人
明治から大正、昭和にかけての日本で、ヴァイオリンを広く普及させた1人の職人がいた。歴史の波に揉まれながら激動の時代を駆け抜けた彼の波乱万丈な人生に、日本の近代音楽史にも触れつつ迫っていく意欲的な評伝。…more
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絶滅の最前線 『ねずみに支配された島』
2億年前は「1000年に1種」の頻度だった生物の絶滅は、人間の歴史とともに飛躍的に増加し、今や「1年に4万種」という絶望的な領域に達してしまった。実は、ここ3000年に関して言えば、その大半は「島」で起きているという。もちろん、多様な種の大量……more
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『京都大学人気講義 サイエンスの発想法』世界に誇れる名講義
2014年05月19日感動を飛び越してショックだ。こんな面白い講義をリアルタイムで受けている京大生には、同じ大学生として嫉妬全開である。まあ、受験生時代のセンター試験の点数を聞かれたらぐうの音もでない訳だが、学校が違えばこんなに違うものかとつい思ってしまう。…more
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『偉人は死ぬのも楽じゃない』
本書で書かれるのは、偉人たちの具体的な死に際である。それは残酷で、血なまぐさい物語であると同時に、彼らの生きた時代とその人生を知るのにうってつけの物語でもあるのだ。…more
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『スエロは洞窟で暮らすことにした』 お金がなくても豊かに生きられる!?
2014年03月24日米国ユタ州の砂漠の町モアブに、10年以上まったくお金をつかわずに暮らしている男がいる。スエロと名乗る彼は、50歳をすぎた現在でも、月の半分以上は野草やごみ箱から拾った物を食べ、人里はなれた洞窟に寝るという穴居生活を送っている。…more