『宇宙に命はあるのか 人類が旅した一千億分の八』人が想像できることは、すべて実現できる

堀江 貴文2018年03月01日 印刷向け表示
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宇宙に命はあるのか 人類が旅した一千億分の八 (SB新書)
作者:小野 雅裕
出版社:SBクリエイティブ
発売日:2018-02-06
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NASA JPL(ジェット推進研究所)で火星ローバーの自動運転プログラムの開発に携わる小野雅裕さんの最新作。宇宙を夢見た人々たちの想いと歴史をわかりやすく網羅し、最先端の宇宙開発状況から未来へと想いを馳せる。

現代の宇宙開発はあるSF作家のイマジネーションから全てが始まったことをご存知だろうか?1865年に発表されたジュールベルヌの『地球から月へ』というSF小説は間違いなく人類が宇宙空間に到達することを可能にした大きなきっかけを作ったことは間違いないだろう。そもそもSFというジャンルを作ったのもジュールベルヌといっても過言ではない。本書を通じて筆者が訴えたいポイントは「イマジネーション」の力だ。ジュールベルヌは言った「人が想像できることは、すべて実現できる。」と。

そして、ベルヌの『地球から月へ』を読んだ無数の人々の中に、ある重大な事実に気づいた者が3人だけいた。ベルヌの小説で人間は大砲によって月に到達することになっていたのだが、どう計算しても大砲では月に行くことは出来ず、唯一数百年前に開発された時代遅れの技術だったロケットによってのみ月に行けることを彼らは「発見」したのだ。

そのうちの1人ロシア人数学者のツォルコフスキーは液体燃料ロケットエンジンと多段式ロケットのアイディアを思いつく。アメリカ人のロバートゴダードは液体燃料ロケットを実際に作って飛ばしてみた。そしてドイツ人のオーベルトはアマチュアロケットグループVfRを組織し、そのメンバーの1人にヴェルナー・フォン・ブラウンを迎える。

その後、悪魔に魂を売るという現実的な解を選んだフォン・ブラウンはナチスドイツの支援を受け世界初宇宙到達する弾道ミサイルを開発し、米国に亡命してアポロ計画で人類を月に送ることに成功するのだ。同じくロシアでドイツの残したV2ロケットと技術者から知識を吸収し世界初の人工衛星を打ち上げたのがセルゲイコロリョフ。当時の宇宙戦争とも言われた米ソの競争によって人類は想像した未来を手に入れることが出来た。その後の停滞はあったものの着実に人類は宇宙に進出し、地球以外に生命体が存在しないのかありとあらゆる手を使って探索をしている。系外惑星探査にまつわる最新事情も丁寧にわかりやすく解説してある。気軽に宇宙の最新事情知るにはもってこいだ。

ホモ・サピエンス、つまり現生人類はイマジネーションを現実にする能力を持ってこれまで発展してきた。その拡げ方は常に進化している。私はスマートフォンに没入してもむしろイマジネーションの力は増幅するのではないかと思っており、その辺の考えは筆者と異なっているが、お話しするといつもその辺の差異が面白い。また筆者の小野さんと会って宇宙の楽しい話がしたいなあと思っている。

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