吉村 博光
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『ルポ ニッポン絶望工場』 メディアが報じない便利さの裏側
2016年9月9日世の中には「知っておくべきだが、知らされていない事実」がたくさんある。本書が伝えるのは、日本で過酷な労働を強いられている「留学生」や…more
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『「ユマニチュード」という革命』 笑うたら、やっぱり嬉しかとばい
2016年8月9日この本には本当に驚かされた。介護の技法書だと思って読み始めたら、これからの時代を生き抜く哲学の本だったのである。ユマニチュードとは、…more
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『和の国富論』 神の見えざる手の前に
2016年7月9日いまあえて、国富論。ただ本書は、“神の見えざる手”ではなく、アダムスミスがその前提とした「他者への同感」「自己規制」にフォーカスされ…more
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木は二度生きる 『樹木と木材の図鑑』
2016年6月9日中学2年生の頃に本屋で偶然出会ったのが、荘子だった。「人皆知有用之用 而莫知無用之用也」(荘子 内篇)そこには、人の役に立たないがゆ…more
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パソコンより患者の顔 『がん哲学外来へようこそ』
2016年5月9日「がん哲学外来」という言葉をきいたことがあるだろうか。本書は、その創始者である著者が、医療現場と患者の隙間を埋める一助となることを願…more
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一気読み不可 『シャーロック・ホームズの思考術』
2016年4月11日ネットで短文を読むことに慣れている人は、きっとイライラさせられるに違いない。繰り返しが多く、読むのに時間がかかる。一気読みができない…more
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自分を表現し他者を受け入れる 『FUN! FUN! NuRIE ~みんなで楽しむ大きなぬり絵の本』
2016年3月17日これは、日本発の新しいアートの本だ。いま、“コロリアージュ”というフランス発のぬり絵がブームになっているが、“NuRIE”は日本一大…more
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長崎から世界を侵略『Moving Plants』
2016年3月3日本書は、シーボルトが長崎滞在の土産として持ち帰り、今やヨーロッパなどで侵略植物の代名詞となっている「イタドリ」という日本の在来植物の…more
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自己肯定感を育てる教育とは? 『ほめると子どもはダメになる』
2016年2月15日いま世の中は「ほめて伸ばす」を標榜した子育て本であふれている。本書は、それを実践している親御さんにこそ、ぜひ読んで欲しい一冊だ。子育…more
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軍靴よりブランド靴 『WHAT IS SAPEUR ? 貧しくも世界一エレガントなコンゴの男たち』
2016年1月6日初詣くらいはスーツで決めようかと思ったものの、仕事で着るものしか持っていない。若い頃は、小遣いの何倍もするブランドもののシャツを買う…more
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『歴史手帳 2016年版』 手帳のイノベーション
2015年12月4日"この12月に労働安全衛生法が改正され、50名以上の事業所について、全従業員へのストレスチェックが義務化される。本屋さんでは、日記・…more
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就職先、南の島 『日本を愛した植民地 南洋パラオの真実』
2015年11月17日本書の舞台は、ミクロネシアである。ただ、そういわれても、茫洋として掴みにくい。だから副題に「南洋パラオ」と入っているのだろう。観光地…more
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プロスト撃墜の真実 『確信犯 アイルトン・セナ』
2015年10月31日本書は、アイルトン・セナの人間性に惹かれ親交を深めたイタリア人ジャーナリストが、ユニークな切り口で、その人物像をまとめたノンフィクシ…more
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凄みある現場の声 『「子供を殺してください」という親たち』
2015年10月3日本書は、精神を病んだ人を説得し医療につなげる「精神障害者移送サービス」に従事する著者がまとめた本だ。生命の危険を伴う仕事であろうこと…more
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離見の見で生きる 『ドラマ思考のススメ』
2015年9月21日読みどころ豊富なビジネス書である。ひとつのメッセージだけをパッケージにした軽い読後感のビジネス書とは、一線を画している。その読みどこ…more