おすすめ本レビュー
-
『戦場の掟』憎しみの連鎖を生んだビッグ・ボーイ・ルール
2015年12月28日"本書はイラクで暗躍する民間軍事会社を扱ったルポタージュである。2009年に出版された同タイトルの文庫版であるため、扱われている事件…more
-
『雇用身分社会』歴史とデータで掴む雇用の現在地
年収300万円未満の所得階層が大幅に増加し、全体の過半数に達した。その一方で、300万円以上の所得階層が大幅に減少している。また、隠…more
-
真実はひとつ。人はそれにたくさんの名前をつけて語る──『千の顔をもつ英雄』
いまどき、神話について何かを知っている意味があるのだろうかと問いかける人もいるだろう。しかし、神話はいまだに語り継がれ、構造を受け継…more
-
『五色の虹 満州建国大学卒業生たちの戦後』知の力を信じるということ
2015年12月24日日中戦争当時、傀儡国家・満州国の最高学府として設立された国策大学が「満州建国大学」である。偽善のスローガンを、そのまま実践しようとし…more
-
『エロ本黄金時代』Wikipediaではわからない歴史がある
2015年12月23日表紙とタイトルから想像できないが、文体も内容も驚くほど硬派だ。エロ本を論じているのに全くエロくない。確かに小中学校のPTA会長のお母…more
-
ちいさい箱に詰まった大きな世界『おべんとうと日本人』
本書は、お弁当箱に詰め込まれた色とりどりのおかずを1つ1つ食べていくかのように、「おべんとう」に紐づく多種多様なテーマを取り上げてい…more
-
『アメリカの真の支配者 コーク一族』 石油から思想までを操る華麗過ぎる一族
" 世界最強国家アメリカで、最も影響力を持つのはどの一族だろう。20数年間で2人の大統領を輩出し、さらに3人目の大統領候補を送り出そ…more
-
『典獄と934人のメロス』横浜刑務所を襲った激震と猛火、そして囚人たちが解放された
1923年、近代化へ邁進する日本を直撃した関東大震災。帝都・東京を中心に関東一円へ大きな被害をもたらし、死者・行方不明者は10万人強…more
-
『「少年A」被害者遺族の慟哭』「謝罪と贖罪」の現実
藤井誠二が怒っている。少年であるがゆえ「A」という仮名によって顔も人格もわからないまま少年の処遇が決定し、「更生」という錦の御旗のも…more
-
『ザ・カジノ・シティ』ラスベガスの風雲児
大きな野望と奇抜なアイデアを持った男が、いかにビジネスに成功し、街全体を変えていったのか、本書は稀代のホテル王の軌跡をたどる一冊であ…more
-
メルカトルからグーグルへ『世界地図が語る12の歴史物語』
2015年12月14日古代バビロニアに始まり現代で終わる、地図についての物語集だ。それぞれの地図が作られた時代が語られ、その意味とインパクトが語られる。一…more
-
世界最強の姑さん『ヤマザキマリのリスボン日記』
2015年12月13日何気なくページを開いたら、いつのまにかの一気読み。解説を書いている女優の本上まなみさんの帯の言葉の通り「爆笑」の連続で、渦中にあるご…more
-
『分類脳で地アタマが良くなる』分類上手は情報の海を渡る
読んだ本の内容が思い出せずに歯痒い思いをしたことは誰にでもあるだろう。読書に限らずだが、インプットしたことをスムーズにアウトプットす…more
-
戦慄の連続!『シリアルキラーズ』連続殺人犯の闇
シリアルキラーと聞いて皆さんは何を思い浮かべるだろうか。ヒッチコック監督の映画『サイコ』だろうか。それとも『羊たちの沈黙』に出てくる…more