医学・心理学
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『失くした「言葉」を取り戻すまで 脳梗塞で左脳の1/4が壊れた私』家族一丸で取り組む前向き闘病記
2023年4月28日清水ちなみは1987年に『週刊文春』で始まった「おじさん改造講座」というコラムの著者である。会社という閉じた世界に棲息する「おじさん…more
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『おやじはニーチェ 認知症の父と過ごした436日』ボケた父親との会話は禅問答
超高齢者社会をひた走る日本では、親族に認知症がいるのは珍しくない。コロナ禍で人に会わなくなって発症者が増えたのか、街中で怒鳴る老紳士…more
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『スラッジ: 不合理をもたらすぬかるみ』悪い行動経済学
スラッジ(SLUDGE)、直訳すると、泥、ぬかるみである。 煩雑な申請、長い待ち時間、何を書けばいいのかよくわからない書類など、摩擦…more
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『ザ・パターン・シーカー──自閉症がいかに人類の発明を促したか』 if-and-then思考とハイパー・システマイザー
エジソンやビル・ゲイツもそうなのだという。あるいは、ピアニストのグレン・グールドや、バスケットボール選手のコービー・ブライアントも。…more
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『シンクロと自由』ホームで暮らすひとりひとりの「わたし」たち
著者は「こんな老人ホームなら入りたい」と全国から熱い視線を浴びる、NHKの番組でも紹介された特別養護老人ホーム「よりあいの森」「宅老…more
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「老いて衰える」こともおもしろそう『シンクロと自由』
2022年11月13日この本の真骨頂は、著者の村瀬さんが、老人個人の自由をできる限り理解し、寄り添おうとしていることだ。介護の現場にいるからこその肉体性の…more
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うつ病やアルツハイマー病もそれと関係しているのか 『脳のなかの天使と刺客──心の健康を支配する免疫細胞』
つい最近まで、ミクログリアは脳のなかの端役にすぎないと考えられていた。脳内の情報伝達を担うニューロンや、そのつなぎ役を務めるシナプス…more
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『聞く技術 聞いてもらう技術』聞く力、聞いてもらう力が社会を変えて行く
世の中では厳しい言葉が飛び交っている。特にSNSを中心に政治問題や社会制度のあり方を巡り攻撃的な言葉の応酬が日常的に繰り返されている…more
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『不自然な死因』ふだん知ることのできない法医学の世界
本書の著者であるリチャード・シェパードは私たちが想像する医者とは少し異なる。彼の患者は死者だ。リチャード・シェパードはイギリスの高名…more
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人を「叱る」ときに脳は快感を感じている 『〈叱る依存〉がとまらない』
2022年6月9日あなたのまわりに「叱る」人はいるだろうか。「怒る」ではなく「叱る」人だ。 叱るには「親や上司など指導する立場の人が、未熟な人を注意す…more
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「意識=制御された幻覚」というアイデア 『なぜ私は私であるのか──神経科学が解き明かした意識の謎』
科学にとって意識ほど難物なものはあるまい。赤いリンゴを見たときの、あの「赤い感じ」はどのようにして生じるのか。身体を所有し、自由意志…more
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『ハイドロサルファイト・コンク』痛みに耐えろ!”実録・花村萬月骨髄移植譚”
2022年6月2日顰蹙を買うのを恐れずに言えば、生死の境で闘う人の闘病記が好きだ。 花村萬月さんが厄介な病気に罹っていると知ったのは三年ほど前のことか…more
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『妻はサバイバー』貴重な当事者たちの声
2022年5月10日川崎市の自宅で長男(当時37)を4カ月にわたって監禁したとして、両親と妹の3人が逮捕監禁容疑で逮捕された。長男には精神疾患があったと…more
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ありのままに書く。『妻はサバイバー』
ありのままに書く。その業を感じさせる。新聞記者の著者が、妻との20年あまりを記録する。摂食障害、性被害、アルコール依存、認知症にいた…more
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『メタ認知 あなたの頭はもっとよくなる』思考を観察するもうひとりの自分
メタ認知、最近よく聞くようになった言葉だ。辞書をめくると、「自分の行動・考え方・性格などを別の立場から見て認識する活動」と書いてある…more