『シドロモドロ工作所のはじめてのお彫刻教室』豆腐とちくわとそうめんを彫ってみよう!

東 えりか2019年02月16日 印刷向け表示
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シドロモドロ工作所のはじめてのお彫刻教室
作者:田島享央己
出版社:河出書房新社
発売日:2019-02-09
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昨年秋、仕事に飽きてネットをあちこち見ていた時に変なものを見つけた。イカらしきものがぐったりとしたパンダを抱いている木像だ。「イカピエタ」とタイトルされている。

ピエタ?ピエタ?あれ、知ってるぞ。以前、大島真寿美『ピエタ』を読んだときに調べたっけ。

ピエタ(イタリア語:Pietà、哀れみ・慈悲などの意)とは、聖母子像のうち、死んで十字架から降ろされたキリストを抱く母マリア(聖母マリア)の彫刻や絵の事を指す。 多くの芸術家がピエタを製作しており、中でもミケランジェロが1499年に完成させた、現在のバチカンのサン・ピエトロ大聖堂にあるものが有名。(Wikipediaより)

お?イカがマリアでパンダがキリストなのか?

なにやらいろいろ検索していると、作者は田島享央己という作家らしい。飾り物なのかおもちゃなのか、ユニークな木製の彫刻がいっぱいある。こういうの好きなんだ。なんか買っちゃうんだよねえ、と思いながら画面をスクロールしていたら、なんと作品集が出るらしい。

本なら買っちゃうよ、ワタシは。というわけで年明け早々に発売になるというこの本をAMAZONで予約注文した。

しかし、だ。そこから何回、発売延期の連絡が来ただろう。自慢じゃないが、こちとら書評家で、毎日、本を頂戴するし、その倍くらい買うのだ。AMAZONからの通知なんて見ないで削除しちゃうのだ。いつしかこの作品集のこともすっかり忘れた2月のある日。届きましたよ。

勢ぞろい。

おお!と喜んだのもつかの間、あれ、作品集じゃないじゃない。タイトル通り、見事な工作教室でした。自慢じゃないが美術だけは劣等生で、年賀状のイモ版画だってロクにできたためしはない。

だけどねぇ、見てると作ってみたくなるのよ、これが。懇切丁寧な制作過程を眺めているだけでも楽しい。

入門するとこれを彫るらしい。

そしてもう一つ、この本の見どころ読みどころは、著者が限りなく真面目に面白いこと。
「はじめに」の最初のところだけ紹介しましょ。

「シドロモドロ工作所」というのは表紙の作品写真や、ふざけた屋号、悪ノリした文章でご想像がつくと思いますが、長い間売れずヒネくれてしまったボンクラおじさんが運営する個人経営の小さな彫刻工房です。
芸術大学を卒業し、彫刻しか出来ない輩を世間は何処も相手にはしてくれませんでしたので仕方なく創業。仏師に流れをくむ彫刻一家にたまたま生まれ、私自身は五代目の彫刻家です。

エリートやん!

父は成城に家アトリエを建てたほど売れた人ですが、当代の私は正常に脈も打てないほど、ご存知の通り見る影もありません。

しらんがな。

でもお父さんやお爺さんが知りたくなって検索してたらこちらのブログが。長いけど。

この作品は確かに仏像っぽいし、うん、たしかに彫刻家の血筋だ―。

こうなると実物が見てみたい。ツイッターによると2月21日から3月22日まで代官山蔦屋で展覧会・即売会があるという。2月27日にはトークライブもあるそうですが、残念ながらもういっぱいでした…。

詳しくはこちら(蔦屋サイト)こちら(シド工日記)。日記はものすごーく長いのでお時間のある時にでも。

西原理恵子さんの推薦帯のように「かわいすぎてたまらんちん」ですです。(写真は編集部よりお借りしました。無断転載絶対禁止)

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