東 えりか
2008年に書評家として独立。「週刊新潮」と「ミステリーマガジン」などでノンフィクションの書評担当のほか、「信濃毎日新聞」の書評委員。現在は小説の書評の仕事と半々。「NEWS本の雑誌」の記者でもある。好んで読むのは科学もの、歴史、古典芸能、冒険譚など。
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『狂うひと「死の棘」の妻・島尾ミホ』あの事件の真相が語られる?!
ノンフィクション作家の梯久美子が『死の棘』のヒロイン、島尾ミホに興味を持ったのは浜辺に立つ一人の老女、ミホの写真を見たことによる。彼…more
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『ハンセン病療養所に生きた女たち』沈黙を破った証言者の慟哭を聞け!
日本人の記憶から、らい病(ハンセン病)の記憶は薄らぎつつある。50歳を超えた私でも実際の患者さんを直接見ることはなく、小泉内閣のとき…more
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『堤清二 罪と業 最後の「告白」』堤家の愛憎の深さに背筋が震える大宅賞受賞作
私は堤清二が作り上げたセゾン文化の恩恵にあずかった世代だ。音楽、ファッション、美術と、清二のおかげで知ったことは数知れない。だが同時…more
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『国のために死ねるか 自衛隊「特殊部隊」創設者の思想と行動』生まれた国だから守りたい。
2016年8月16日日本の自衛隊には特殊部隊がつい先ごろまでなかったことを知っているだろうか。ある大事件が起こり、それが発端となって創隊が計画されたのが…more
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『「日本スゴイ」のディストピア 戦時下自画自賛の系譜』最近、再び増殖中
本書には昭和初期から終戦までに出版された、当時の「日本スゴイ」本の中から「日本主義」「礼儀」「勤労」など、現代にも通ずる日本礼讃キー…more
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『脳が壊れた』ルポライター41歳、脳梗塞になりました!
2016年7月6日"一般的には60歳以上に多いという脳梗塞。しかし鈴木大介は41歳で発病した。 ノンフィクション本好きなら、この鈴木大介という名前に…more
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『空から降ってきた男 アフリカ「奴隷社会」の悲劇』現代版『チャタレイ婦人の恋人』の謎を探る
"2012年9月9日,スコットランド・ヤード(警視庁)に緊急電話が入る。ロンドン西部のモートレイクという街のポートマン通りに死体のよ…more
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半年ぶりに帰ってきた! 5月の今月読む本 Part.3
2016年5月19日HONZが始まって5年が経とうとしている。メンバーも20人以上となり、地方在住者も増えた。結婚し、子どもが生まれ、生活形態が変わり、…more
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半年ぶりに帰ってきた! 5月の今月読む本 Part.2
2016年5月16日さて、前半が終わったところで内藤編集長から「このままでいくと200分かかっちゃいますよ~」と冷静な指摘をもらい、少しスピードアップを…more
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半年ぶりに帰ってきた! 5月の今月読む本 Part.1
2016年5月14日気が付けばもう5月。薫風がそよぎ春の陽射しがさんさんと降り注ぐ、とても気持ちのいい季節である。ゴールデンウィークも過ぎた頃、HONZ…more
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『牛を飼う球団』「高知ファイティングドッグス」が生んだ地域創生物語
プロ野球にはNPB(日本野球機構)の12球団、いわゆるパリーグとセリーグのほかに、独立リーグという存在がある。2004年のプロ野球再…more
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『民警』猪瀬直樹が活写した民間警備会社の光と闇
2016年4月16日日本の民間警備会社は、長嶋茂雄の「セコムしてますか?」でお馴染みになったセコム株式会社(創業当時は日本警備保障)と、オリンピックの金…more