成毛 眞
-
『バブル 日本迷走の原点』邪悪なる善は甘い蜜に潜む
2016年11月25日本書は「始動」「膨張」「狂乱」「精算」の4章、全21節で構成された好漢譚として楽しむことができる今年一番のおすすめ本だ。各節ごとにそ…more
-
『ピカソになりきった男』見破れない雁の「新作」
2016年10月31日「その朝、俺はピカソだった」という一行からはじまる、まるでアラン・ドロンが登場する陰影の濃いフランス映画を小説化したような本である…more
-
メディア関係者の必読書『デジタル・ジャーナリズムは稼げるか』
2016年7月30日新聞社やテレビ局はもちろん、広告代理店や印刷会社にいたるまで、すべてのメディアに関わる人が読んでおくべき本である。それどころか、企業…more
-
『ロケット・ササキ ジョブズが憧れた伝説のエンジニア・佐々木正』シャープの盛衰を決めた「伝説の技術者」
2016年5月25日佐々木はどのように電卓戦争を指揮したのだろうか。いやそれ以前に、大正4年生まれで太平洋戦争中には軍需産業のエンジニアだった佐々木は、…more
-
『「全世界史」講義 教養に効く! 人類5000年史』 学びを超えた知的エンターテインメント
2016年1月25日本書を読むときのイメージは「人類5000年史」という名前が付けられた、一辺が100メートルほどの体育館のようなものがあって、その中を…more
-
【TV】『山中伸弥教授が語るiPS細胞研究の今』人類の未来に明るい展望を感じることができる番組
今回紹介するのはNHKが制作した「山中伸弥教授が語るiPS細胞研究の今」だ。この番組はサイエンスに興味がある人だけを対象にしているの…more
-
『時を刻む湖 7万枚の地層に挑んだ科学者たち』奇跡的な万年時計の研究
2015年10月24日水月湖が奇跡の湖と言われる理由は毎年1ミリの堆積物が間断なく湖底に降り積もり、その縞を数えることで正確に年代を特定できることにある。…more
-
『地球の履歴書』本物の知がここにある
2015年9月27日本書はタイトルのまま、地球の履歴書である。全八章にわたって地球の誕生から、いま日本人がもっとも気にかけている地震の予知などまで、縦横…more
-
連続殺人犯は遺伝するか『暴力の解剖学』
本書は神経犯罪学の権威が丁寧な解説を試みた良書だ。読者は読み進めるにつれ、多数の驚くべき重犯罪事例に呆然とし、著者の知見に唖然とする…more
-
金髪とカルチャーセンターと核兵器『ミリタリーテクノロジーの物理学〈核兵器〉』
2015年8月22日タレントで金髪といえば所ジョージ、ジャーナリストで金髪といえば津田大介、物理学者で金髪といえば「SHOさま」こと、多田将である。しか…more
-
『気仙沼ニッティング物語 いいものを編む会社』
100年続く会社を作ること。100年続く老舗をめざすこと。100年続く事業を育てること。本書には100年という言葉が何回も出てくる。…more
-
『マスタリー 仕事と人生を成功に導く不思議な力』
凡百の自己啓発を超えた、「未来を変えたい人」の必読書2015年6月28日『マスタリー』はロバート・グリーン5冊目の最新作だ。グリーンの作品の特徴は自己啓発書でもないし、ビジネス書でもない。歴史読み物でもな…more
-
「逆張りの思考」拡大版 週刊新潮2015年3月5日号掲載
2015年3月4日週刊新潮で好評連載中の成毛眞「逆張りの思考」、2015年3月5日号(2月26日売り)は特別拡大版。今回は『メガ! 巨大技術の現場へ、…more
-
『天才たちの日課 クリエイティブな人々の必ずしもクリエイティブでない日々』
2015年1月20日2014年のノーベル物理学賞は3人の日本人学者が受賞した。それぞれに強い個性があり、劇的な歴史があり、微笑ましい物語もあり、日本人の…more