おすすめ本レビュー
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『脳はなぜ都合よく記憶するのか 記憶科学が教える脳と人間の不思議』 創造的能力の副産物としての記憶違い
2017年1月8日わたしたちの記憶はどうして移ろいやすいのか。また、記憶がときとして大きく歪められてしまうのは、いったいどうしてなのだろう。本書は、そ…more
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世界をより鮮明に理解するために──『ホワット・イズ・ディス? むずかしいことをシンプルに言ってみた』
2017年1月5日すべての人間が一カ所に集まってジャンプしたり、光速に近いボールを投げたらどうなるか? といった現実的にはありえない質問に対して、ユー…more
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『京舞つれづれ』人間国宝の家元が綴る、男子禁制の舞、花街の宝
著者は京舞井上流のお家元、五世 井上八千代さんである。本書は自身の生い立ちや、舞のなんたるかを後世に伝えるべく、お家元みずからの言葉…more
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宇宙植民の可能性を問う──『宇宙倫理学入門──人工知能はスペース・コロニーの夢を見るか?』
2017年1月2日近年イーロン・マスク率いるスペースX社を筆頭に、民間企業による宇宙開発が加速している背景があるが、本書は「宇宙倫理学」と書名に(聞き…more
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『人質の経済学』地球を駆け巡る、壮大なるブーメラン
2017年1月1日本書は、そのデリケートさゆえにあまり報じられることのない誘拐ビジネスや人質交渉の舞台裏を起点に、グローバル化した世界経済の闇の部分を…more
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『地方創生大全』唯一最大の課題は、稼ぐことと向き合うこと
2016年12月29日木下氏は、地方再生のポイントは「稼ぐことと向き合うこと」であると喝破して、次のように語っている。「稼がず、再配分の資金をもらって適当…more
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『マラス 暴力に支配される少年たち』子供の姿こそ社会を映す鏡である。
学生時代からメキシコの貧困層の生活改善運動を研究しストリートチルドレンを見守り続けてきた、フリージャーナリスト工藤律子は2014年に…more
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『全裸監督 村西とおる伝』真珠湾でAVを撮ったビジネスマン
安倍晋三首相が28日に米・ハワイの真珠湾を訪問した。当初は、今回が現職首相として初の真珠湾訪問とされていたが、吉田茂、鳩山一郎、岸信…more
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『コンピュータが小説を書く日 AI作家に「賞」は取れるか』書くことを通して人は「何か」を生み出す
2016年12月27日「書くこと」とは何か。人は「書くこと」を通して物事への理解を深める。書く前にはわからなかったことが、書くことによって理解できるように…more
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『本当に住んで幸せな街』官能的な街をはかる
「結局私たちは、どんなまちに住むのが幸せなのか」センシャス・シティである。これが、本書の結論だ。官能というものさしを都市にも当ててみ…more
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『使用人たちが見たホワイトハウス』秘密のベールに隠された、ホワイトハウスの日常とは?
HONZが送り出す、期待の新メンバー登場! 首藤 淳哉はラジオ局で朝の番組を担当する、敏腕プロデューサーだ。ラジオ業界きっての読書家…more
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むっちゃいけてまっせぇ~ 『マンガ 超ひも理論をパパに習ってみた 天才物理学者・浪速阪教授の70分講義』
2016年12月25日あの『超ひも理論をパパに習ってみた 天才物理学者・浪速阪教授の70分講義』がマンガになって超パワーアップ。マンガ化を担当したのは、な…more
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『実験国家 アメリカの履歴書』 統合と多元化に揺れ動く大国
"過激な発言や過去のスキャンダルのために共和党候補にすらなれないと思われていたドナルド・トランプが、世界最強国家アメリカの次期大統領…more
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『マラス』凶悪ギャングの心の底は
2016年12月19日本書は、マラスと呼ばれる中米諸国のギャングたちの実像に迫るルポである。敵対組織だけでなく、一般市民を盗みや脅し、誘拐、殺人の標的にす…more
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『最後の資本主義』資本主義を脅かしているのは、信用の弱体化である
2016年12月18日新しい資本主義の未来に対して、著者のライシュ教授はアメリカ人らしくあくまでも楽観的である。「未来を楽観できるさらに大きな理由に、私た…more