おすすめ本レビュー
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『呼び覚まされる霊性の震災学 3・11 生と死のはざまで』震災地に幽霊…?
東日本大震災から5年。この「5年」というのは一つの区切りの意味を持つようで、関連図書の出版が相次いでいる。その中でも注目の本が東北学…more
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『モンスターマザー』長野・丸子実業「いじめ自殺事件」、加害者と被害者が入れ替わるまでの全て
2016年3月4日「丸子実業高校バレーボール部員自殺事件」は、2005年にバレー部に所属していた同校1年生の高山裕太君が自殺した事件である。当初、運動…more
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長崎から世界を侵略『Moving Plants』
2016年3月3日本書は、シーボルトが長崎滞在の土産として持ち帰り、今やヨーロッパなどで侵略植物の代名詞となっている「イタドリ」という日本の在来植物の…more
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『1493 世界を変えた大陸間の「交換」』 こうして世界は再び一つになった
"タイトルの『1493』とは、コロンブスが新大陸から黄金の装身具やカラフルな鳥、先住民捕虜を携えてスペインへ帰国した年である。この年…more
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人間らしさあふれる伝記 『ムハンマド─世界を変えた預言者の生涯』
ムハンマド、あまりに人間らしさにあふれているではないか。といえば、不謹慎になるのだろうか。抜群に面白い伝記であった。イスラームの開祖…more
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『スペキュラティヴ・デザイン 問題解決から、問題提起へ。—未来を思索するためにデザインができること』起こりそう、起こってもおかしくない、起こりうる
2016年2月26日スペキュラティヴ・デザインは単一の価値観に異を唱え、自らも単一化したイメージとして理解されることを拒否する。厄介な問題に対する「ソリ…more
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全世界の本を分析した研究記録──『カルチャロミクス 文化をビッグデータで計測する』
カルチャロミクスとは耳慣れない単語だが、歴史上の変化を定量的に示す、言語や文化、歴史の新たな研究手法のことをそう呼称している。その活…more
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『サイロ・エフェクト 高度専門化社会の罠』Why? Japanese People!
2016年2月24日大企業病、組織の硬直化、派閥争い、セクショナリズム、官僚主義…。いわば企業における失敗の要因として語り尽くされたかのように思える本テ…more
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『自分では気づかない、ココロの盲点 完全版 』すべては他人事ではなく、自分自身である
2016年2月23日広い知見に触れているつもりでいても実は自分の考えを補強してくれるものばかり見てしまう「確証バイアス」、自分は平均より上だと思いたがる…more
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『発達障害の素顔 脳の発達と視覚形成からのアプローチ』 欠如ではなく、ずれ
" 本書で取り上げられる発達障害は、教育現場でその問題が指摘される自閉症スペクトラム障害やディスレクシアなどから、遺伝子疾患によるウ…more
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『小さな民のグローバル学』支配装置に組み込まれつつある、海の民モーケン人たち
2016年2月21日本書は、市場経済中心のグローバル化の波にもまれ、ときには生活を脅かされながらも生き抜く人びとの世界や、そこにかかわる国際協力について…more
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5000年の歴史を走破せよ!『「全世界史」講義』
2016年2月18日人間と他の動物とを分かつものとは何か?この問いに対する最大の答えは「文字」ではないだろうか。文字を生み出したことにより、人は人という…more
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『ポンコツズイ』ディスって笑え!病気を治せ!
著者の矢作理絵さんが患った病気は、100万人に5人の確率でなる「特発性再生不良性貧血」という厚生労働省指定の血液難病だ。本書では、著…more
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『モンスターマザー:長野・丸子実業「いじめ自殺事件」教師たちの闘い』“でっちあげ”ふたたび
2016年2月17日『でっちあげ』というノンフィクションを知っているだろうか。詳しくは私のレビューをお読みいただきたいが「モンスターペアレント」という言…more
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失敗の本質ーエネルギー版『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』
絶妙なタイミングで、過去の日本のエネルギー問題を振り返る本書が発刊された。今や「エネルギー界の池上彰」と称されるエネルギー専門家によ…more