おすすめ本レビュー
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『シンクロと自由』ホームで暮らすひとりひとりの「わたし」たち
著者は「こんな老人ホームなら入りたい」と全国から熱い視線を浴びる、NHKの番組でも紹介された特別養護老人ホーム「よりあいの森」「宅老…more
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クリスパーゲノム編集は人類に革命をもたらすか? :『ゲノム編集の世紀』&『コード・ブレーカー』
2022年11月27日ジェームズ・ワトソンの『二重らせん』が、これまで最高に売れたサイエンス・ノンフィクションだ。フランシス・クリックと世紀の大発見ー遺伝…more
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『天路の旅人』「希有な旅人」の壮大な旅を描く大作
「沢木耕太郎が旅の本を出すらしい」 そんな噂を聞いたのは、そろそろ梅雨も明けようかという頃だった。 書棚からあわてて『深夜特急』を引…more
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『コード・ブレーカー』生命科学の最前線を描く話題作
2022年11月21日ぼちぼち年末だというのに、年内に読み切れるのか途方に暮れるくらい注目のノンフィクションが目白押しである。その中でひとつだけ選べと言わ…more
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『ぼけと利他』唯一無二の往復書簡
本書は、大学で利他を研究している伊藤亜紗さんと、福岡で「老宅所よりあい」を営んでいる村瀬孝生さんの往復書簡である。半月に一度のペース…more
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『THE WORLD FOR SALE 世界を動かすコモディティー・ビジネスの興亡』国際政治経済を動かす商社
私たちの生活を支えるエネルギーの物流面でなにが起きているのか。メディアではなかなか取り上げられず、業界人ですら知らないことの多いエネ…more
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「老いて衰える」こともおもしろそう『シンクロと自由』
2022年11月13日この本の真骨頂は、著者の村瀬さんが、老人個人の自由をできる限り理解し、寄り添おうとしていることだ。介護の現場にいるからこその肉体性の…more
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『人新世の科学』地球の歴史に人間が痕跡を残すかどうかはまだ謎だ!
2022年11月11日地球の歴史に人間が痕跡を残したかどうかが、最近話題になっている。「人新世」(じんしんせい)はそれを論じるキーワードだが、もとは地球史…more
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もう英語学習なんかいらんのとちゃう?『グローバル×AI翻訳時代の 新・日本語練習帳』
2022年11月10日素晴らしい本だ。帯文を頼まれたら、「役に立つ、みんな絶対に読むべきだ」という短い激賞文しかない。 タイトルは『新・日本語練習帳』だが…more
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うつ病やアルツハイマー病もそれと関係しているのか 『脳のなかの天使と刺客──心の健康を支配する免疫細胞』
つい最近まで、ミクログリアは脳のなかの端役にすぎないと考えられていた。脳内の情報伝達を担うニューロンや、そのつなぎ役を務めるシナプス…more
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『「アマゾンおケイ」の肖像』2022年No.1評伝!20世紀を駆け抜けた痛快な女傑の物語
自らを「アマゾンおケイ」と呼んだ小川フサノは、軍事アナリストの小川和久氏の母親ではある。二十世紀を駆け抜けた母の豪快で痛快な一生を…more
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『無人島のふたり』余命宣告された作家の最期の日々
訃報はいつだって突然だ。著名人が亡くなると、生放送中のスタジオに報道の人間が原稿をもって駆け込んでくる。速報は一刻も早く放送するのが…more
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『年寄りは本気だ はみだし日本論』日本の将来は、なぜこんなにも不安なのだろう
2022年10月28日本書は、年寄りが二人、本気で日本の将来を心配して行った真摯な対談である。 まあ、そんじょそこらの年寄りではなく、ひとりは東京大学の名…more
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『人体の全貌を知れ』を読め! 人体とそれをとりまくサイエンスが如何に素晴らしいかを知るために
2022年10月27日こういう本を書ける人を心からうらやましく思う。医学や科学についていろいろなところで書いてきたが、まったくレベルが違う。ひとことでいえ…more