おすすめ本レビュー
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『14歳からの文楽のすすめ』 文楽をビジュアルで9割!
2022年5月19日4歳からの、とはうたっているが、41歳でも十分楽しめる、文楽を伝えるビジュアルブック。難しい解説はない。現代の生活にいかに文楽の醍醐…more
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『映画を早送りで観る人たち』是か非かではなく、もはや不可逆
2022年5月16日本書はかつて「『映画を早送りで観る人たち』の出現が示す、恐ろしい未来」という記事を書いた著者が、その反響の大きさに驚き、あらためて倍…more
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『中野ブロードウェイ物語』文化を生み出す異空間
中野の街にはランドマークがふたつある。ひとつは「アイドルの聖地」として知られる中野サンプラザ。もうひとつは中野ブロードウェイだ。 中…more
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『妻はサバイバー』貴重な当事者たちの声
2022年5月10日川崎市の自宅で長男(当時37)を4カ月にわたって監禁したとして、両親と妹の3人が逮捕監禁容疑で逮捕された。長男には精神疾患があったと…more
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『マイホーム山谷』福祉の新たな可能性を描く 小学館ノンフィクション大賞受賞作
2022年5月5日(知らなかった。こんなことになっていたなんて……。) 読みはじめてすぐにそう思った。かつて脚光を浴びた人物の驚くべきその後が記されて…more
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ありのままに書く。『妻はサバイバー』
ありのままに書く。その業を感じさせる。新聞記者の著者が、妻との20年あまりを記録する。摂食障害、性被害、アルコール依存、認知症にいた…more
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『教科書名短篇 科学随筆集』大自然の前に愚かな自分を投げ出す科学者
2022年5月3日科学者がときとして見事な文章を書くことがある。本書は寺田寅彦(1878-1935)や湯川秀樹(1907-1981)など世界的科学者が…more
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『ぼけますから、よろしくお願いします。おかえりお母さん』認知症の悲しい現実を乗り越えるユーモアの力
2022年5月2日「ぼけますから、よろしくお願いします。」――これは2017年のお正月に著者の母親が言った言葉です。当時87歳の母親は、この時すでに認…more
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『「ちがい」のある子とその親の物語』世界23か国で読まれる当事者とその家族の声
2022年4月30日本書は欧米で活躍するノンフィクション作家・アンドリュー・ソロモンが10年間に300組以上の親子を取材した壮大な記録だ。2012年に出…more
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『道徳教室 いい人じゃなきゃダメですか』これっ学ぶものですか?
2022年4月29日私の小学校時代、「道徳」の授業はあったろうか。本書を前にして思い出してみる。あった。確かにあった。だが2018年度から始まった(中学…more
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『メタ認知 あなたの頭はもっとよくなる』思考を観察するもうひとりの自分
メタ認知、最近よく聞くようになった言葉だ。辞書をめくると、「自分の行動・考え方・性格などを別の立場から見て認識する活動」と書いてある…more
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神秘?いや、これは奇跡だ!『動物たちのナビゲーションの謎を解く:なぜ迷わずに道を見つけられるのか』
2022年4月27日動物たちは天才だ!心底驚いた。こんなに多様で素晴らしいナビゲーションシステムが動物に備わっているとは。 ナビゲーションというのは、採…more
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『キャッチ・アンド・キル』女性たちに「別の扉」を開いた画期的スクープの裏側
映画業界の性加害報道が相次いでいる。週刊文春の報道をきっかけに被害にあった女性たちが次々に声をあげ、業界にはびこる性暴力の実態が明る…more
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『ベリングキャット』デジタルジャーナリズムの最前線
ジャーナリズムの使命は、「人々が本当に知りたいこと」を伝えることである。 それが唯一にして最大の役割といっていいかもしれない。だが「…more
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『家族』『旧皇族の宗家・伏見宮家に生まれて』あるふたつの《家族の形》
2022年4月8日標準家族(世帯)という概念は、1960年代、家族構成としていちばん多かった会社員の夫と専業主婦の妻、子どもが二人の四人家族をいい、そ…more