おすすめ本レビュー
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『経理から見た日本陸軍』「マレーの虎」の働きかけも 実は先進的だった陸軍経理
2021年7月17日"戦争にはお金がかかる。多くの燃料や弾薬が必要になるし、軍需補給にも人員や物資が大量に投入される。だが、国の一大事とはいえ、それらを…more
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『日本美術の冒険者』世界屈指の日本美術コレクションをつくった鉄道王
俵屋宗達をはじめとした琳派美術、狩野派美術、葛飾北斎をはじめとする肉筆浮世絵を蒐集した世界有数の日本美術コレクター。中でも琳派美術の…more
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ハチドリのように。誰にでも 『9割の社会問題はビジネスで解決できる』
2021年7月12日世界15か国で40社を展開するボーダレスジャパンは、貧困、難民、地球温暖化などの社会問題を「ビジネスの力で」解決していっている。じつ…more
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『天才IT相オードリー・タンの母に聴く、子どもを伸ばす接し方』日本の教育現場がかかえる問題を解決する糸口になるか?
本書の原題は『乖孩子的傷、最重』(「いい子」の傷は、深い)。20年ほど前、悩める教師や生徒、親からの質問に李雅卿が答えた本だ。母とし…more
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『NEO HUMAN ネオ・ヒューマン 究極の自由を得る未来』サイボーグになった男、「人間」の本質を語る
2021年7月9日本書は、愛のため科学の力で世の中のルールをぶっ壊した男の物語である。具体的には、難病と診断され余命を宣告されたロボット科学者が、制約…more
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『仕事のアンラーニング 働き方を学びほぐす』捨てる学びで、古いパターンを捨てる
アンラーンは「学びほぐし」と訳される。型どおりにセーターをあみ、ほどいて元の毛糸にもどして自分の体に合わせて編みなおすようなイメージ…more
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『喰うか喰われるか 私の山口組体験』山口組を50年間見続けた男 「遊侠の徒」へのまなざし
2021年7月3日彼らの生き方を批判するのは簡単だ。もちろん評者もすべてを肯定する気はないし、彼らの悪い面は多く見た。だが一方で、人間くささや愛嬌のあ…more
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『ツボちゃんの話』愛おしい25年間の記憶
2021年6月29日"本書は坪内氏の妻で、元朝日新聞文芸記者の佐久間文子氏によるメモワールである。坪内氏は2020年1月13日に急逝した。昨日までずっと…more
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やたらと人が殺される凶暴な時代『室町は今日もハードボイルド:日本中世のアナーキーな世界』に住んでみたいか?
2021年6月27日日本人は温和で律儀などというのは、室町時代には通用しない。武士たちだけでなく、農民や女性、僧侶までもがなんだか殺伐としていて凶暴だ。…more
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『勝てる民泊 ウィズコロナの一軒家宿』箱根の小さな民泊施設がコロナ禍でも好調の理由
2021年6月26日「民泊」という言葉にどんなイメージがあるだろうか。住宅街に見知らぬ外国人が押し寄せ住民との間でゴミや騒音のトラブルが発生、とネガティ…more
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オランダ史上最悪の犯罪者と呼ばれた兄を告発した妹による、壮絶なる体験記──『裏切り者』
2021年6月25日本書『裏切り者』は、映画にもなった「ハイネケンCEO誘拐事件」の実行犯として知られ、その後も犯罪を重ね「オランダ史上最悪の犯罪者」と…more
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『実力も運のうち 能力主義は正義か?』今も広く容認される偏見 学歴という「功績」の横暴
2021年6月19日"「運も実力のうち」という慣用句はよく聞くが、「実力も運のうち」というのはどうだろう。「実力」という言葉はフェアに聞こえるが、それが…more
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“子どものため”だけじゃない『学校の枠をはずした』「異才発掘プロジェクト」の実験
2021年6月18日"本書は、特定の分野に突出した能力があるものの協調性がない子や、読み書きに困難を抱え、コミュニケーションのとり方が周囲と異なる子ども…more
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愛と知性が奇跡を呼んだ!『悪魔の細菌-超多剤耐性菌から夫を救った科学者の戦い』
2021年6月17日どんな抗生剤も効かない「悪魔の細菌」、スーパーバグに倒れた夫を助けるべく、妻は文献を調べ、古くて新しい治療法にたどり着く。夫の体力、…more
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『「役に立たない」研究の未来』それを決めるのはいったい誰?
2021年6月16日自分の研究を「何の役に立つか」と質問されたら科学者は明確に答えられるだろうか。「おもしろいから研究しているのだ」と堂々と言える人は少…more