冬木 糸一
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オリンピックに翻弄されたくなければ読むべし──『オリンピック秘史: 120年の覇権と利権』
2018年1月31日本書『オリンピック秘史: 120年の覇権と利権』は、そもそも現代のオリンピックがスタートした瞬間からはじまって、オリンピックの歴史を…more
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お猫様にもっと奉仕するために、その歴史と生態を知る一冊──『猫はこうして地球を征服した 人の脳からインターネット、生態系まで』
2018年1月5日いったいネコの何が人間をそこまで惹きつけるのだろうか。犬は狩りもすれば防犯にも役にたち、飼い主が苦しんでいれば寄り添って慰めてくれる…more
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あなたがたった今、これを読んでいるという途方もないありえなさ──『生命進化の偉大なる奇跡』
2017年12月25日本書『生命進化の偉大なる奇跡』はイギリスの解剖学者・人類学者であるアリス・ロバーツによる、人類進化の中でも特に解剖学・発生学を中心と…more
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言葉の解釈をめぐる、解決困難な諸問題──『自動人形の城: 人工知能の意図理解をめぐる物語』
2017年12月18日"本書は、数学的原理に裏打ちされた傑作ファンタジィである『白と黒のとびら: オートマトンと形式言語をめぐる冒険』、その続篇『精霊の箱…more
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ゲームと共に生きる。『ゲームライフ――ぼくは黎明期のゲームに大事なことを教わった』
2017年10月25日ゲームはやりすぎると現実を侵食してくる。4つ同じ色の物が並んでいたら消えないかなと思うし、『GRAVITY DAZE』をやれば町中を…more
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脳はいかにして現実を認識するのか──『あなたの脳のはなし: 神経科学者が解き明かす意識の謎』
2017年10月5日"我々は""現実""をありのまま受け取っているわけではない。いったん視覚情報や触覚情報といった身体表面から情報を受け取り、それを脳で…more
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とてつもなく変態で、ありえないほど文章がうまい──『動物になって生きてみた』
2017年9月5日どうやったら、我々人間は動物の感覚にもっと近づくことができるのだろうか? たとえばアナクマのように巣穴で眠り、森を徘徊して獲物を物色…more
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あなたは他者からどう見られているのか──『なぜ心を読みすぎるのか: みきわめと対人関係の心理学』
2017年8月25日人生には対人関係の悩みがつきものである。あの人は自分のことが嫌いなのではないか? あの人は何を考えているのか? など、解釈が難しいケ…more
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肥満に至る道はひとつではない──『人はなぜ太りやすいのか――肥満の進化生物学』
2017年8月5日現在の人はかつてないほど太っている。1900年以前には肥満者は存在はしていたものの、多くはなかった。1700年代、1800年代のヨー…more
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すべてが調節されている──『セレンゲティ・ルール――生命はいかに調節されるか』
2017年7月5日本書『セレンゲティ・ルール――生命はいかに調節されるか』は、そうした生態系における個体数の調節機能から、人体および分子レベルでの調節…more
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円城塔、田辺青蛙による夫婦読書リレー──『読書で離婚を考えた。』
2017年6月25日円城塔、田辺青蛙の小説家夫婦が、課題本を出し合い交互にエッセイ(書評)を連載することによって、夫婦の相互理解につとめる。そんなコンセ…more
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二次元世界の住人から、三次元はどう見える?──『フラットランド たくさんの次元のものがたり』
2017年6月21日"フラットランド。そこは二次元の世界。立体は存在しない、いわば紙の上の世界だ。 そんな世界にも住人は存在する。まず女性は直線だ…more
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ベストセラーを科学する──『ベストセラーコード 「売れる文章」を見きわめる驚異のアルゴリズム』
本書は、「ベストセラー小説に普遍的な法則は存在するのか?」という問いかけを、独自の判定モデルをつくりあげ検証した著者らによる一冊であ…more
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「生物とは何か」を問い直す──『生物はウイルスが進化させた 巨大ウイルスが語る新たな生命像』
2017年5月5日"前著『巨大ウイルスと第4のドメイン』などで魅力的なウイルス論、入門を書いてきた著者による最新作『生物はウイルスが進化させた』は、「…more
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犬! 飼わずにはいられない!──『ジャングルの極限レースを走った犬 アーサー』
2017年4月25日本書はその名の通りに、極限レースを走った犬についての一冊である。極限レースを走った犬ってなんじゃそら、犬をわざわざレースに連れて行っ…more