冬木 糸一
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史上最強のナード──『最初のRPGを作った男ゲイリー・ガイギャックス〜想像力の帝国〜』
2016年7月5日ゲイリー・ガイギャックスはこのD&Dを生み出した人物であり、本書はそんな偉大な男の伝記である。これがもう、めちゃくちゃおもしろい。そ…more
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音による宇宙史の記録──『重力波は歌う アインシュタイン最後の宿題に挑んだ科学者たち』
2016年6月25日本書『重力波は歌う:アインシュタイン最後の宿題に挑んだ科学者たち』は重力波発見に至る経緯、検出のための観測所を組みあげるため奮闘した…more
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剣のように強い力を持った本の記録──『戦地の図書館 (海を越えた一億四千万冊)』
2016年6月5日本書『戦地の図書館 (海を越えた一億四千万冊)』は「第二次世界大戦時に、強いストレスに押しつぶされそうになっている兵士たちの心を癒や…more
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科学すること、あるいは科学者であること──『右脳と左脳を見つけた男 – 認知神経科学の父、脳と人生を語る』
本書は輝かしい人生を送り、現在70半ばを超えた著者が語る自伝/回顧録である。科学者の自伝と一言でいっても、リチャード・ドーキンスにス…more
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お金の何が、世界を”動かして”いるのだろう?──『貨幣の「新」世界史――ハンムラビ法典からビットコインまで』
2016年5月5日貨幣の定義を通常よりも拡張し『そこで私は、お金は価値のシンボルだという定義にたどり着いた。』としてみせることで、より広い視点、それも…more
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そもそもなぜ地球外天体は地球に到達するのか?──『ダークマターと恐竜絶滅―新理論で宇宙の謎に迫る』
2016年4月25日目の前の生活に一生懸命だと意識することもないが「我々はみな宇宙の中にいる一生物」なのである。地面が平らに見えても実際はほぼ球体である…more
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脳科学について知りたい人へ最初に渡したい一冊──『メカ屋のための脳科学入門-脳をリバースエンジニアリングする-』
どのように物を見て、情報が脳の中を伝わっていくのか? 身体への指令はどうやって出され、脳はどのように概念を形成するのか? 脳は非常に…more
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加速するテクノロジーといかにして付き合っていくべきか──『人間VSテクノロジー:人は先端科学の暴走を止められるのか』
2016年3月25日邦題からはちとわかりづらいが、本書は原題が『A Dangerous Master How to Keep Technology f…more
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全世界の本を分析した研究記録──『カルチャロミクス 文化をビッグデータで計測する』
カルチャロミクスとは耳慣れない単語だが、歴史上の変化を定量的に示す、言語や文化、歴史の新たな研究手法のことをそう呼称している。その活…more
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“脱絶滅”が生態系の復活を可能にする──『マンモスのつくりかた: 絶滅生物がクローンでよみがえる』
本書は書名そのままに(原題も『HOW TO CLONE A MAMMOTH』)、「脱絶滅のロードマップ」を提供する一冊である。どんな…more
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君たちが大好きだ。心から──『これで駄目なら 若い君たちへ――卒業式講演集』
2016年1月25日カート・ヴォネガットの新たに編まれた大学卒業式の講演集である。ページ数も訳者あとがきまで含めて142Pとこぶりの単行本だが、「まだ新…more
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見えない場所で起こり続ける壮絶な攻防──『スパム[spam]:インターネットのダークサイド』
本書『スパム[spam]:インターネットのダークサイド』は、そんなスパムの裏側に迫った一冊だ。『スパムの歴史はコンピュータネットワー…more
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真実はひとつ。人はそれにたくさんの名前をつけて語る──『千の顔をもつ英雄』
いまどき、神話について何かを知っている意味があるのだろうかと問いかける人もいるだろう。しかし、神話はいまだに語り継がれ、構造を受け継…more
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読み終えたが最後、徹夜はできなくなるだろう──『眠っているとき、脳では凄いことが起きている』
本書『眠っているとき、脳では凄いことが起きている: 眠りと夢と記憶の秘密』はその書名通り、眠っている時に脳で起こっていることを解き明…more
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意識は過大評価されている──『意識と脳――思考はいかにコード化されるか』
2015年11月5日意識とはどのように機能しているのかという過程を理解するのはそのまま自分を理解することであり、また現実から意識への情報変換過程を知るこ…more