峰尾 健一
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『コンビニ外国人』身近だけどよく知らない、ではすまされない
2018年5月19日もはや毎日のように顔を合わせている人たちについての話だ。数多くのインタビュー、数字から見る規模感と潮流の変化、そして社会的な受け入れ…more
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『スポーツ国家アメリカ – 民主主義と巨大ビジネスのはざまで』米国発祥スポーツを通して見るアメリカ
2018年4月19日"本書はアメリカ発祥のスポーツを通して、米国社会の歴史を眺めていく1冊である。焦点が当てられるのは、野球・バスケットボール・アメリカ…more
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タイトルの割に中身は真摯『誰もが嘘をついている ビッグデータ分析が暴く人間のヤバい本性』
2018年3月4日本書は、グーグルや大学の客員講師などを勤めてきたデータサイエンティストが、データ分析が浮き彫りにする事実やそのインパクトについて縦横…more
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『消費資本主義』「見せびらかし」の心理をひも解く
2018年1月23日高級な車や時計、ファッションなどに代表されるような、機能というよりはステータスを手に入れようとする「見せびらかし消費」について、進化…more
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『感染地図』疫学の父が立ち向かった、見えない敵
コレラの真の感染経路を突き止めて瘴気説の転覆に大きな役割を果たし、「疫学の父」として知られるジョン・スノー。彼の物語を中心に、185…more
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『家族をテロリストにしないために イスラム系セクト感化防止センターの証言』「取り込み」はいかにして行われているのか
2017年10月31日本書は、実際にテロ組織に加入しようとする若者を引きとめたり、社会に復帰することを支援したりといった活動を行う「イスラム系セクト感化防…more
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『殴られて野球はうまくなる!?』「効き目」があるから、なくならない?
2017年9月24日昔に比べたらはるかに減っているものの、暴力は以前として野球界に生き続けている。本書は立教大学野球部4年時に、23年ぶりの東京六大学リ…more
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インドア派にこそ読んでほしい『NATURE FIX 自然が最高の脳をつくる』
2017年8月13日森や海など自然豊かな環境に行くと、気分が上向き、体調も良くなる。体感的には納得しやすい話だが、科学的にはどれほどのことが明らかになっ…more
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『息子が殺人犯になった コロンバイン高校銃乱射事件・加害生徒の母の告白』わかりやすい原因などない、という現実
2017年7月23日コロンバイン高校銃乱射事件。1999年4月20日、コロンバイン高校の学生2人が無差別に発砲を行い、最終的に自殺。教師1人と生徒12人…more
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『人の心は読めるか?』「どう読むか」の前に、そもそも「読めるのか?」
2017年5月20日一見、読心術の本のような体裁である。だが、タイトルをよく読むと、人の心を「どう読むか」ではなく、そもそも「読めるか?」という視点だと…more
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『人はなぜ物語を求めるのか』物語との、虫のいい付き合い方
2017年5月3日本書は物語論(ナラトロジー)と呼ばれる研究分野の視点から、人はいかに物語によって世界を理解しようとしているのかを説く一冊だ。旧約聖書…more
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パンデミックの複雑な見取り図『感染源 防御不能のパンデミックを追う』
2017年3月19日『マラリア全史』など感染症をテーマとしたノンフィクションを多数著している科学ジャーナリストの最新作である。内容は疫学、認知科学、進化…more
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悪役になったのはここ最近『脂肪の歴史』
2017年2月19日原書房の“「食」の図書館”シリーズからの1冊である。バターやマーガリンといった食用脂肪の歴史を辿っていく。今では嫌われ者とされている…more
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読み物としても味わえる教科書『質的社会調査の方法』
2017年1月19日『断片的なものの社会学』の著者としても知られる社会学者の岸政彦氏と、2人の若手研究者が質的調査の手法についてまとめた一冊だ。マニュア…more