「解説」から読む本
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『ケインズかハイエクか 資本主義を動かした世紀の対決 』
2016年8月4日吹いてくる風になびく論者は日本にも多数存在するが、ケインズとハイエクの両者だけは、裏切られようと定点のように立ち位置を変えなかった。…more
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『コーネル・ウェストが語るブラック・アメリカ 現代を照らし出す6つの魂』
2016年7月28日著者コーネル・ウェストは、肩書きや職業だけではとてもとらえきれない人物である。強烈なひとつの魂、ひとつのパワーがとりあえず哲学者の姿…more
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『喰い尽くされるアフリカ 欧米の資源略奪システムを中国が乗っ取る日』
2016年7月26日中国はアフリカの経済を発展させるといって資源開発を次々と進めているが、今のところアフリカの人々にはその恩恵はまったく及んでいない…more
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『<インターネット>の次にくるもの』不可避な未来をどう受け入れるべきか
2016年7月23日今回書かれた本書は、われわれの身近なデジタル・テクノロジーとの付き合い方を個別のサービスなどを例に説いた、親しみやすい内容だ。テクニ…more
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『外来種は本当に悪者か? 新しい野生 THE NEW WILD』
2016年7月14日「外来種はなんであれ排除せよ、より古くから固有と認定される在来種こそ保全されるべき」という常識的な自然保護論は、現代生態学の領域…more
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『昆虫は最強の生物である 4億年の進化がもたらした驚異の生存戦略』
2016年7月13日著者が語る進化史は、節足動物にきわめて偏ってはいる。だが、あまりにも多くの進化史が人類や恐竜を含めた脊椎動物中心に語られている現状を…more
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『脳はいかに治癒をもたらすか 神経可塑性研究の最前線』
2016年7月1日本書『脳はいかに治癒をもたらすか』は、「神経可塑性(Neuroplasticity)」という脳の持つ特質を巧みに引き出す治療に関して…more
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『それでも、日本人は「戦争」を選んだ 』
2016年6月30日加藤陽子さんの『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』は、2010年度の第九回小林秀雄賞の受賞作です。その時に選考委員だった私は、半ば…more
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『ジュエリーの世界史』宝石商という商売
2016年6月28日企業として見た宝石商の特色は、大企業が存在しないことにある。アメリカにはさすがに、年商が1000億円を超える企業が二つほどあるが、こ…more
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『死すべき定め 死にゆく人に何ができるか』
2016年6月26日死は生の対極ではなく、まぎれもなく生に内包された概念である。それでも我々は、豊かに生きることに精いっぱいで、「豊かに死ぬ」ために必要…more
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『がん 4000年の歴史』大いなる未完
2016年6月25日このようなあらすじを持つ本書『がん─4000年の歴史─』は、原著の副題A Biography of Cancerにもあるように、『が…more
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『レッドチーム思考 組織の中に「最後の反対者」を飼う』
2016年6月23日なぜ名だたる有名企業が、次々と世間を騒がすような事件を起こしていくのか? その問題の根底には、「宿題は自分で採点できない」という、あ…more