おすすめ本レビュー
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『ジハーディ・ジョンの生涯』テロへの恐怖が、新たなテロリストを生み出す
2016年7月16日本書は後に黒覆面の処刑人として世界を震撼させることになる、「ジハーディ・ジョン」ことモハメド・エムワジの評伝であり、そして彼と唯一接…more
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エネルギー界の池上彰が『原油暴落の謎を解く』
エネルギー問題を分かりやすく解説し、「エネルギー界の池上彰」と称される岩瀬昇さんが新書を出した。今回のテーマは原油価格。価格をキーワ…more
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マーシュ先生ありがとう『脳外科医マーシュの告白』
2016年7月14日イギリスの有名脳外科医・マーシュ先生のエッセイ集である。25のエピソード、それぞれにマーシュ先生の思い出がつまっている。タイトルの『…more
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『国際秩序』 キッシンジャーが語る世界史
"イギリスが国民投票でEU離脱を決め、アメリカでは銃の乱射事件が頻発し、南シナ海の緊張は高まり続け、イスラム過激派は世界のあらゆる都…more
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『一投に賭ける 溝口和洋、最後の無頼派アスリート』常識を嗤い続けた男
2016年7月10日1989年、日本人がやり投げで「幻の世界記録」である87メートル68センチを投げたことを覚えている人はいるだろうか。「疑惑の再計測」…more
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『和の国富論』 神の見えざる手の前に
2016年7月9日いまあえて、国富論。ただ本書は、“神の見えざる手”ではなく、アダムスミスがその前提とした「他者への同感」「自己規制」にフォーカスされ…more
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『秘録 CIAの対テロ戦争 アルカイダからイスラム国まで』元CIA副長官の回想
本書はCIAの元副長官、長官代理を歴任したマイケル・モレルの回想録だ。ページ数はざっと300ページほどで軽いタッチで描かれた作品に思…more
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万の心を操る『シェイクスピア 人生劇場の達人』
本書はシェイクスピアが生きた動乱の時代を踏まえ、彼の人生と作風、そしてシェイクスピア・マジックと呼ばれる作品トリックなどを解明してい…more
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『脳が壊れた』ルポライター41歳、脳梗塞になりました!
2016年7月6日"一般的には60歳以上に多いという脳梗塞。しかし鈴木大介は41歳で発病した。 ノンフィクション本好きなら、この鈴木大介という名前に…more
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『脳はいかに治癒をもたらすか 神経可塑性研究の最前線』驚きの治療法と回復事例
2016年7月5日本書は、神経可塑性を利用して実際に脳の機能回復を成し遂げた驚くべき事例を紹介している。それらが「驚くべき」と言われるのには、いくつか…more
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史上最強のナード──『最初のRPGを作った男ゲイリー・ガイギャックス〜想像力の帝国〜』
ゲイリー・ガイギャックスはこのD&Dを生み出した人物であり、本書はそんな偉大な男の伝記である。これがもう、めちゃくちゃおもしろい。そ…more
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『レッドチーム思考 組織の中に「最後の反対者」を飼う』敵は我にあり
2016年7月4日敵は我にありとは、昔からよく言われる言葉である。しかしそれは自分自身の心の弱さだったり、身内に裏切り者がいるということではなく、組織…more
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『不自由な男たち』サラリーマンにならなきゃだめですか?
2016年6月30日主夫になりたいと思ったことがある。2日ほどひとりで育児を朝から晩までして、断念した。育児の不条理さの前に呆然と立ちすくし、思いつきで…more
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賢人か俗物か『セネカ 哲学する政治家 ネロ帝宮廷の日々』二つの顔を持つ男
『怒りについて』や『生の短さについて』や『書簡集』などを著した古代ローマの哲学者セネカは二つの顔を持っていたという。ストア派に属し簡…more
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埋もれた歴史の謎を解く『漂流の島 江戸時代の鳥島漂流民たちを追う』
2016年6月27日鳥島は「漂流の島」でもある。ここには記録に残るだけで17世紀後半から幕末にかけて累計約100人もの男たちが漂着している。練馬区の10…more