おすすめ本レビュー
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『ボーダー 移民と難民』私たちの内なる境界を考える
2022年12月14日本が好きで良かったことのひとつは、読むたびに自分がいかにものを知らないかを思い知らされることかもしれない。読めば読むほど、無知を痛感…more
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今週のいただきもの:2022年12月4日週
2022年12月13日微妙に余った冷蔵庫の野菜を消費したい時、私が作るのは韓国料理です。葉物野菜はさっと茹でて、ごま油、塩、すりおろしたにんにく、白ごまで…more
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『語学の天才まで1億光年』混沌と放浪の中での語学学習術
2022年12月4日高野秀行さんの著作を最初に読んだのは30年以上前のことだ。『幻の怪獣・ムベンベを追え』という怪しげな本を書店で見つけ、この「早稲田大…more
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『無人島のふたり 120日以上生きなくちゃ日記』『カーザ・ヴェルディ 世界一ユニークな音楽家のための高齢者施設』終の棲家は自分で選ぶ
2022年12月3日人が死ぬということは世の中から消えることなんだ、と本当に納得できるようになったのはここ最近のことだ。自分の人生の先が見えてきたからだ…more
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『笑い神』漫才とは何か。笑いとは何か。
徒手空拳、という言葉がある。手に何も持たず、身ひとつで何かにのぞむことを指す。 漫才は文字どおり徒手空拳の芸だ。サンパチマイクの前で…more
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『ゼレンスキーの素顔 真の英雄か危険なポピュリストか』
2022年2月24日に開始されたロシアによるウクライナへの全面侵攻は世界を震撼させた。侵攻以前からロシアはウクライナ国境付近に軍を集…more
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『シンクロと自由』ホームで暮らすひとりひとりの「わたし」たち
著者は「こんな老人ホームなら入りたい」と全国から熱い視線を浴びる、NHKの番組でも紹介された特別養護老人ホーム「よりあいの森」「宅老…more
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クリスパーゲノム編集は人類に革命をもたらすか? :『ゲノム編集の世紀』&『コード・ブレーカー』
2022年11月27日ジェームズ・ワトソンの『二重らせん』が、これまで最高に売れたサイエンス・ノンフィクションだ。フランシス・クリックと世紀の大発見ー遺伝…more
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『天路の旅人』「希有な旅人」の壮大な旅を描く大作
「沢木耕太郎が旅の本を出すらしい」 そんな噂を聞いたのは、そろそろ梅雨も明けようかという頃だった。 書棚からあわてて『深夜特急』を引…more
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『コード・ブレーカー』生命科学の最前線を描く話題作
2022年11月21日ぼちぼち年末だというのに、年内に読み切れるのか途方に暮れるくらい注目のノンフィクションが目白押しである。その中でひとつだけ選べと言わ…more
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『ぼけと利他』唯一無二の往復書簡
本書は、大学で利他を研究している伊藤亜紗さんと、福岡で「老宅所よりあい」を営んでいる村瀬孝生さんの往復書簡である。半月に一度のペース…more
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『THE WORLD FOR SALE 世界を動かすコモディティー・ビジネスの興亡』国際政治経済を動かす商社
私たちの生活を支えるエネルギーの物流面でなにが起きているのか。メディアではなかなか取り上げられず、業界人ですら知らないことの多いエネ…more
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「老いて衰える」こともおもしろそう『シンクロと自由』
2022年11月13日この本の真骨頂は、著者の村瀬さんが、老人個人の自由をできる限り理解し、寄り添おうとしていることだ。介護の現場にいるからこその肉体性の…more
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『人新世の科学』地球の歴史に人間が痕跡を残すかどうかはまだ謎だ!
2022年11月11日地球の歴史に人間が痕跡を残したかどうかが、最近話題になっている。「人新世」(じんしんせい)はそれを論じるキーワードだが、もとは地球史…more