サイエンス
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祝!ノーベル医学生理学賞『大村智 – 2億人を病魔から守った化学者』
大村先生の伝記は、基本的に上り調子一本である。農家の長男に生まれ、地元の山梨大学を出て、東京で定時制高校の教員になる。なりたくてなっ…more
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『量子力学で生命の謎を解く 量子生物学への招待』 生命は量子の力を利用しているのか?
"本書では英国サリー大学理論物理学教授ジム・アル=カリーリと同分子生物学教授ジョンジョー・マクファデンが、生命と量子力学の驚くべき関…more
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目指せデータ駆動型社会(not ディストピア)──『ソーシャル物理学』
2015年10月5日これまでのところ、人間の行動は自由意志によってコントロールされており予測することは情報的に困難だというのが常識だった。その状況が今、…more
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『人体600万年史 科学が明かす進化・健康・疾病』 人体はどこからきたのか 人体はどのようなものか、人体はどこへ行くのか
人間の進化と健康と病を中核的テーマとした本書は、3部構成となっている。第一部“サルとヒト”は、チンパンジーともネアンデルタール人とも…more
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「文明」の土台を知るために──『人類を変えた素晴らしき10の材料』
本書『人類を変えた素晴らしき10の材料』はその書名の通りに、この世界に存在している10個の材料をメインとして、その性質はどのような化…more
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『人類を変えた素晴らしき10の材料』鋼鉄・ガラス・グラファイト、すべての材料は材料からできている
文明とは煎じ詰めれば材料の集合体であり、万物は数々の材料から形づくられる。本書では鋼鉄やチョコレート、ガラスやインプラントなど10種…more
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連続殺人犯は遺伝するか『暴力の解剖学』
本書は神経犯罪学の権威が丁寧な解説を試みた良書だ。読者は読み進めるにつれ、多数の驚くべき重犯罪事例に呆然とし、著者の知見に唖然とする…more
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『ソーシャル物理学 「良いアイデアはいかに広がるか」の新しい科学』
2015年9月17日ペントランド教授の発想は独創的だ。人の行動に関わる断片的な「ゴミのようなデータ」こそが重要だと考えたのだ。一見意味のない微妙な身体運…more
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『ぼくらの哀しき超兵器』夢と気合と、ほんの少しの科学をまぶして
"最初は素手で殴り合っていた喧嘩が、やがて棒や剣のような武器を持ち、飛び道具を作りはじめ、すべての人を焼き殺すような兵器が作られるよ…more
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『偶然の統計学』その偶然、意外と起こるかも?
当選番号が2回連続で一致した宝くじ、人生で雷に7回打たれた人、同じ選手から2日連続で出たホールインワン。一見きわめてありえないように…more
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『ファインマンさん 最後の授業』いつも心にモンダイを――世界と人生を楽しむために
本書は、1980年代はじめに若き物理学徒だったレナード・ムロディナウが、カリフォルニア工科大学で出会ったファインマンや同僚たちとの交…more
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科学は生死の境界線を動かし続ける『人はいかにして蘇るようになったのか』
蘇生科学の発展は、死が0次元の瞬間ではなく、時間軸上の長さをもったプロセスであることを示唆している。「死んでいる最中」という状況が存…more
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金髪とカルチャーセンターと核兵器『ミリタリーテクノロジーの物理学〈核兵器〉』
2015年8月22日タレントで金髪といえば所ジョージ、ジャーナリストで金髪といえば津田大介、物理学者で金髪といえば「SHOさま」こと、多田将である。しか…more
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『ロジ・コミックス ラッセルとめぐる論理哲学入門』内容と形式の間に描かれたメタな物語に驚愕
2015年8月11日本書は20世紀を代表する哲学者にして、数学者・論理学者としても知られるバートランド・ラッセルを主人公とし、「数学の基礎」の探求をグラ…more
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新しい時代の技術と格差論──『ザ・セカンド・マシン・エイジ』
2015年8月5日本書『ザ・セカンド・マシン・エイジ』は技術の進歩による労働環境の変化への対応が行き渡る前に新たな技術革新が起こるために失業が増え格差…more