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『予測不能の時代』体の動きで心を変える、心の動きで組織を変える
2021年6月4日本書は前著『データの見えざる手』でデータを活用し、人間社会のさまざまな法則を明らかにした矢野和男氏が、「予測不能な世界の中で幸せに生…more
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『土葬の村』消えゆく弔いの習慣 忘却されていく情景
2021年4月17日本書を数ページめくっただけで、2つの驚きがあった。1つは、火葬が当たり前とされる今日でも、まだ土葬というスタイルが残っていたこと、2…more
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『ヒトはなぜ自殺するのか 死に向かう心の科学』死について考えることと、生について考えること
2021年3月13日テーマがテーマだけに、気分が落ち込んでいるときに読むべき本ではないだろう。しかし、気持ちが落ち着いているときに、自殺というテーマに関…more
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『アルツハイマー征服』連帯が連帯を生む、絶望の中の希望の物語
2021年2月6日現在、全世界で約5000万人の患者とその家族が苦しんでいるアルツハイマー病は、完全に治す方法がないことで知られている。高齢化が進む日…more
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『エデュケーション 大学は私の人生を変えた』成長か、それとも変節か。悲哀と戸惑いの成功譚
2020年12月26日"モルモン教原理主義のサバイバリストである反政府的な両親の下、学校や病院とは無縁の環境で育った少女が、やがて大学に進学することで成長…more
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『コロナマニア 「ウイルス以外のコロナ」一大コレクション』“じゃないほう”のコロナで2020年を振り返る
2020年11月21日"今年も1年を振り返る時期がやってきた。多くの人にとって、新型コロナウイルスにまつわる出来事が記憶に刻まれた年だったことは疑う余地も…more
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『辺境の怪書、歴史の驚書、ハードボイルド読書合戦 』
2020年10月21日何度も何度も、我々の常識や思い込みを鮮やかに裏切ってくれる言説の数々、そこに圧倒的なリアリティを付加してくる二人のガイド。本を読むこ…more
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『ブループリント 「よい未来」を築くための進化論と人類史』分断された世界に広がる、たった1つの設計図
2020年10月17日遺伝子を単に才能や特徴など個人レベルの違いの源泉とするのは、一面的な捉え方でしかないと本書は教えてくれる。本書によると、私たちの遺伝…more
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出版社の皆さまへ:献本の受け取り再開について
2020年10月1日昨今のコロナ禍の状況から、献本の受け取りをしばらく停止させていただいておりましたが、10月より事務局の体制を再構築することとなり、献…more
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『その名を暴け #MeToo に火をつけたジャーナリストたちの闘い』なぜ彼女は声を上げたのか、その先に何を見出したのか
2020年9月11日ひと口に調査報道というが、調査することも報道することも、全体からすればパーツの1つにすぎない。調査に至るまでの情報提供者の説得、被害…more
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『Spotify 新しいコンテンツ王国の誕生』敵だらけのスタートアップが世界を変えるまでの新たな道
2020年8月1日今や巨人となったスタートアップ企業の成功譚ではあるのだが、不思議な読後感をもたらす一冊だ。世間知らずの大学生によるウェブサービスが世…more
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『上海フリータクシー』成長と矛盾が生み出した、大きな国の小さな個人の物語
2020年6月27日全編を通して、満たされたからこそ感じる空虚さが丁寧に描かれており、登場する一人ひとりの人物へ強く感情移入できる一冊だ。報道などを通じ…more
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『仁義なき聖書美術【新約篇】』ヤクザ・宗教・アート 奇跡のコラボレーション
2020年5月23日アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせである──よく耳にする言葉である。しかし、組み合わせの新しさにも程があるだろう。本書は新約聖…more
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『紳士と淑女のコロシアム 「競技ダンス」へようこそ』青春とは心の奥底にしまった段ボール箱のようなものである
2020年4月11日著者の二宮敦人氏は『最後の秘境 東京藝大』や『世にも美しき数学者たちの日常』など、身近にある知られざる世界を紹介することに長けた作家…more