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『戦争は女の顔をしていない 1』女たちの独ソ戦の記憶、決死の覚悟で求めたものとは
2020年3月7日発売直後から、私のSNSのタイムラインには「あの名作がついに」「まさかのコミック化」と、賛辞のコメントが相次いだ。独ソ戦という、日本…more
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『時間とテクノロジー』時間と空間、主観と客観。アイデンティティーのこれから
2020年1月31日この先の私たちの時間感覚というものは、どのように変わっていくのか? これをテクノロジーという観点から読み解いたのが、佐々木俊尚氏によ…more
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『聖なるズー』動物性愛者と過ごした日々、語り合うことで生まれる自由
2019年12月20日動物とセックスをする人たち──そう聞けば、多くの人は激しい嫌悪感を覚えるだろう。しかし読み進めるにつれ、感情は目まぐるしく移り変わっ…more
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『イノベーターズⅠ・Ⅱ 天才、ハッカー、ギークがおりなすデジタル革命史』AIはどこから来たのか? そしてどこへ行くのか?
2019年11月16日本書は、これまでの彼の作品とは一味違う。何といっても登場人物が220人を超えるというスケール感だ。チューリング、ENIACでのプログ…more
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『2050年のメディア』ジャーナリズムの変化は足元から
2019年11月10日本書はこの四半世紀くらいの間、ネットの力によってどのようにメディアが変貌を遂げたのかという歴史を綴ったものである。なかでも中心的に描…more
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『つけびの村』山口連続殺人事件の真相、噂は続くよ、どこまでも
2019年10月11日著者の取材は、ある噂話の真相を確かめようと試みたことから始まった。それは、この集落には“夜這い”の風習があり、その遺恨をめぐり殺人事…more
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『ユニバース2.0 実験室で宇宙を創造する』この宇宙を作ったのは神か? それとも科学者か?
2019年9月7日本書は実験室で宇宙を作るというゴールからの逆算でさまざまな理論が紹介されるため、宇宙科学の最前線が驚くほど容易に理解できる。また、さ…more
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『NETFLIX コンテンツ帝国の野望』獰猛な集団がもくろむ「人間の嗜好」の数式化
2019年7月27日本書は世界を熱狂させる数々のエンターテインメント作品を手がけてきた同社における、創業当時の物語である。まだストリーミング配信というも…more
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『流れといのち 万物の進化を支配するコンストラクタル法則』物理学から見えてくる生命の新しい景色
2019年6月22日"生命とは何か? こう問われたら、多くの人は生物学というフレームワークを用いて解を導こうとするだろう。しかし、本書のアプローチは一味…more
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『人喰い ロックフェラー失踪事件』精神世界と現代社会、両者間の深刻な断絶
2019年5月18日事件は1961年のオランダ領ニューギニアで起きた。ロックフェラー家の一員として輝かしい未来を約束されていた、マイケル・ロックフェラー…more
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『実験思考 世の中、すべては実験 』本の値段を読者に委ねてみたら…
2019年5月12日"実に面白い。本の中身の前に、まず本を売る仕組みについてだ。 本書は、価格が読者に委ねられた一冊である。紙の本を購入する場合は印刷…more
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『牙 アフリカゾウの「密猟組織」を追って』その何気ない行動が、ゾウの生死を分ける
2019年5月8日サバンナのダイヤモンドとも言われる象牙。本書は、元アフリカ特派員の著者がアフリカ南部における象牙マーケットの全貌を描き出し、取引され…more
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『持たざる経営の虚実』経営文学に支配された、平成30年間の企業経営
2019年3月30日"経営学とは本来は社会科学の領域に属するはずのものだ。しかし、欧米などから輸入された経営論のスローガンが情念的な言葉の衣をまとい、意…more
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『天才を殺す凡人』会社を舞台装置にした物語論としての面白さ
2019年2月23日この世界は天才と秀才と凡人で出来ているという語り口から始まるのだが、その3つの「人格」を、「創造性」「再現性」「共感性」という才能に…more