おすすめ本レビュー
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『金融庁戦記』「霞が関のジローラモ」の事件簿
"本書の主人公は、「霞が関のジローラモ」と呼ばれた異色の官僚である。ジムで鍛えた厚い胸板の上に派手なストライプ柄やカラフルな色のシャ…more
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『月夜の森の梟』“かたわれ”を喪って
2021年11月6日"藤田宜永と小池真理子という二人の直木賞作家が夫婦であることは広く知られている。軽井沢に住み、知的な香りを振りまく美男美女を私は遠目…more
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『ダンカンの企画書』テレビ黄金時代の番組企画と令和のコンテンツとの共通点
"著者はタレントとして広く知られているが、放送作家としても「天才・たけしの元気が出るテレビ‼」「風雲!たけし城」など多くの人気テレビ…more
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『人体大全 なぜ生まれ、死ぬその日まで無意識に動き続けられるのか』当たり前の不可思議さ、身近なものの奥深さ
2021年10月30日本は速く読めるにこしたことはないと思っている。だが久しぶりに、1日1章のペースでじっくりと味わいたい1冊が現れた。人体のあらゆるパー…more
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『風の森を醸す』風の森と日本酒の歴史
2021年10月29日清酒発祥の地、奈良県に「風の森」という日本酒を醸す酒蔵がある。その名を油長酒造という。今年で創業300周年を迎えた酒蔵だ。それを記念…more
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『差別はたいてい悪意のない人がする』特権という厄介で見えにくいことを考える
差別はつねに、差別によって不利益をこうむる側の話である。差別のおかげで知らぬうちにメリットを得る側の人が、自ら立ち上がって差別を語る…more
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役立たずだがおもろい研究!『いきもののカタチ-多彩なデザインを創り出すシンプルな法則』
カブトムシの角、魚の縞模様、さまざまな形態の貝殻、海底に何者かが描いた「ミステリーサークル」などなど。世の中には、いきものが創り出す…more
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10月の地震と噴火に驚いた人は『歴史のなかの地震・噴火』を読め
日本列島はエネルギーを溜めこんだ状態が続いており、これから首都直下地震、南海トラフ巨大地震、富士山(活火山)噴火と、3つの激甚災害を…more
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選挙はこんなにも面白い!『コロナ時代の選挙漫遊記』
2021年10月25日本書はコロナ禍のもとで行われた全国15の選挙の現場に足を運んだルポルタージュである。著者に言わせると、選挙の現場に「ハズレ」はないと…more
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『娘の遺体は凍っていた 旭川女子中学生イジメ凍死事件』無責任と人間性の欠落 教育現場の抱える闇
2021年10月23日"北海道旭川市の中学校に通っていた廣瀬爽彩(さあや)さんは、2021年2月13日夕方に失踪し、38日後に市内の公園で雪の中に埋もれ亡…more
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この人を見よ!『修羅の花 山口組トップから伝説の経済ヤクザの息子までが素顔を見せた』
ただの「ヤクザ本」では、まったくない。13歳でストリートチルドレンになり、奇病に二度の癌、4度結婚離婚、という数奇な運命を経て、いま…more
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『ノーベル文学賞が消えた日』世界でいちばん有名な文学賞をめぐる醜聞
"ある出来事が、後に振り返った時にあらためて歴史の大きな変わり目だったと気づくことがある。2017年10月5日という日付も、そのよう…more
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『くらしのアナキズム』人類学者から学ぶ「国家なき社会」の叡智
本書が挑戦するのは、「人類学の視点から国家を考えること」で、手がかりとなるのは「国家なき状態を目指したアナキズム」である。アナキズム…more
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『戦争とバスタオル』湯けむりの向こうに見える「あの戦争」と私たちの姿
2021年10月16日著者の安田浩一は長年、差別の現場を取材し、「ヘイトスピーチ」という言葉を世に広めるきっかけをつくった硬派のジャーナリスト。金井真紀は…more
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『東京の生活史』重さ1425g 150人がそれぞれの東京を語った前代未聞の試み!
2021年10月14日150人の聞き手が「東京にいる人、いた人、いたことのある人」150人の語り手から話を聞き、それぞれ一万字にまとめて本を作る。上下二段…more